2026-10-15 コメント投稿する ▼
横浜市長選挙の山本理顕氏、経歴と政策は?市民無料のミニバスと観光収入1兆円
2026年10月18日に投開票される横浜市長選挙に、81歳の建築家、山本理顕氏が無所属で立候補しています。山本氏は1945年に北京で生まれ、横浜で育ち、2024年にはプリツカー賞を受賞しました。掲げる政策は、全市民の住宅の権利、町内会サロン、市民無料のミニバス網とミニタクシー網、観光収入を約5,000億円から1兆円にする構想の4本です。土台には、地域全体で暮らしを支え合う地域社会圏という考え方があります。横浜市の発表では2025年の観光消費額は5,077億円で過去最高でした。
横浜市長選挙は7人の争い、前市長の辞職を受けて実施
立候補したのは、届け出順に藤川祥子氏(市民団体代表)、山中竹春氏(前市長)、中谷一馬氏(元衆議院議員)、原沢敦美氏(弁護士)、福山敦士氏(会社社長)、山本理顕氏(建築家)、浅賀由香氏(日本共産党県委員会副委員長)の7人です。年齢は37歳から81歳までと幅広く、山本氏は最年長です。
政党などの動きもさまざまです。中谷氏は立憲民主党(立憲)の神奈川県連が支援し、原沢氏は自由民主党(自民党)、日本維新の会(維新)、国民民主党(国民民主)、公明党の地方組織などが支援しています。福山氏は参政党が推薦し、浅賀氏は日本共産党(共産党)が公認しました。
今回の選挙は、山中氏の辞職を受けて行われます。山中氏は、職場でのパワハラ問題の責任を取るとして、2026年8月28日に辞職を表明しました。その後、市民と約束した政策をやり遂げる責任があるとして、出直しで再び立候補しています。報道では、山中氏が市政運営を続けるかどうかが争点とされています。
山本理顕氏の経歴は?北京生まれ・横浜育ちの世界的建築家
山本氏は1945年に中国の北京で生まれ、横浜で育ちました。日本大学理工学部建築学科を卒業し、東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻を修了しています。
大学では、教える立場も長く務めました。工学院大学教授、横浜国立大学大学院教授、名古屋造形大学学長、東京藝術大学客員教授を歴任しています。2024年からは神奈川大学客員教授を務めており、横浜国立大学名誉教授・名誉博士、日本大学名誉教授・名誉工学博士の肩書も持っています。
建築家としては、山本理顕氏が2024年に、建築の分野で世界的に知られるプリツカー賞を受賞しました。代表的な作品には、横須賀美術館(2006年)、天津図書館(2012年)、チューリッヒ空港のTHE CIRCLE(2020年)などがあります。暮らしの場のあり方を考える提案を、長く続けてきた人物です。
81歳での挑戦に驚きました。建築家ならではの発想で横浜の町を見直してほしいです
山本理顕氏が掲げる4つの政策、市民無料のミニバス網など
山本氏は自らのホームページで、4つの政策を公表しています。1つ目は、すべての横浜市民が安全で快適な住宅に住む権利を保障することです。住宅は、町家のように仕事と暮らしが一体になった職住一体型とします。さらに、市内のすべての住宅の耐震診断と地盤調査、住み方調査を行い、不良住宅は構造の面と都市計画の面から改良するとしています。
2つ目は、1つの町内会ごとに「町内会サロン」をつくることです。サロンには、幼児や学童、高齢者を支える機能に加えて、行政の窓口や、小口の金融窓口(ATM)の機能を持たせます。さらに、カフェや多目的ホール、宿泊の機能も備えるとしています。3つ目は公共交通の充実で、横浜の隅々まで行き届く市民無料のミニバス網とミニタクシー網をつくるとしています。
「町内会にカフェや相談窓口があるなら、毎日の暮らしがぐっと楽しくなりそうです」
「無料のミニバスが町の隅々まで走るなら、車に乗れない高齢の親も安心して出かけられます」
4つ目は観光です。観光収入を約5,000億円から1兆円にする目標を掲げ、「隅々まで美しい都市 横浜」をつくるとしています。山下埠頭には各国の文化が集まる「世界町家」をつくり、滞在型の観光拠点にする構想です。中央卸売市場を観光地にすることや、米作を復活させて田園地帯の景観をつくることも挙げています。横浜の全体を、公園のような都市にするという考えです。
地域社会圏という考え方と、政策を見るときのポイント
山本氏の政策の土台にあるのが、地域社会圏(LOCAL AREA REPUBLIC)という考え方です。「1住宅=1家族」の仕組みが私生活の自由のためだけにあるのだとすれば、地域社会圏は、自分たちで決めるべきことを自分たちで決める意志を持つ人々が住む空間だと、山本氏は説明しています。
地域社会圏主義は、家だけで暮らしを完結させず、住まいの周りにある地域全体を、暮らしの場として捉える考え方です。一人ひとりのプライバシーや家族の時間を大切にしながら、食事や子育て、仕事、交流など、個人では抱えきれないことを地域で支え合います。人と人がほどよくつながり、孤立せず、それぞれが自分らしく暮らせる住まいと地域のあり方を提案しています。町内会サロンは、この考え方と重なる政策です。
観光の目標についても、数字を確かめておきましょう。横浜市の発表では、2025年の観光消費額は5,077億円、観光入込客数は3,915万人で、ともに過去最高でした。山本氏が出発点とする約5,000億円は、この実績とほぼ重なります。1兆円は、その約2倍にあたります。
観光収入を倍にする目標は大きいですが、財源をどうするのかも知りたいです
目標の金額ははっきりしていますが、確認できた範囲では、いつまでに達成するのかという期限や、耐震診断と無料のミニバス網にかかる費用と財源の見通しは示されていません。大きな構想ほど、数値の目標と期限、そして税金の使い道の説明が大切です。有権者がそれらを確かめることが、投票先を選ぶ手がかりになります。2026年10月18日の投開票で、横浜市民がどの候補を選ぶのか、注目されます。
全住宅の耐震診断は大切ですが、費用と期間が現実的かどうかも気になります
まとめ
- 横浜市長選挙は2026年10月4日に告示され、2026年10月18日に投開票されます
- 7人が立候補し、前市長の山中竹春氏は出直しで立候補しました
- 山本理顕氏は1945年北京生まれの建築家で、2024年にプリツカー賞を受賞しました
- 政策は、住宅の権利、町内会サロン、市民無料のミニバス網、観光収入1兆円の4本柱です
- 2025年の観光消費額は5,077億円で過去最高でした。目標の期限と財源の説明は、確認したい点です
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