2026-10-13 コメント投稿する ▼
簗和生農水相の「お支えチーム」に批判 税金で働く農水省職員は誰のためか
簗和生氏(農林水産相)は2026年10月13日、農林水産省(農水省)が国会や報道への対応を支える「簗大臣お支えチーム」を内々に作っていたことを認め、「関係者に非常に負担をかけている」と謝罪しました。発端は、栃木県内の懇親会で道路予算を「大幅にカットした」と話した問題で、簗氏は発言を撤回して陳謝しています。選挙時のシャトルバス無料送迎の疑いも報じられ、野党は問責決議案の提出を検討しています。税金で働く農水省職員は国民全体の奉仕者です。
簗和生氏が認めた農水省の「お支えチーム」
簗和生氏(農林水産相)は、2026年10月13日の閣議後の発言で、自分の国会や報道への対応を支えるチームを、農林水産省(農水省)が内々に作っていたことを認めました。「簗大臣お支えチーム」とも呼べるこの組織は、法律面の論点を整理し、国会答弁や報道対応を強めることが目的と報じられています。簗氏は「関係者に非常に負担をかけているということもありますので」と述べたうえで、「大変申し訳なく思っております」と話しました。
チームの人数や設置された時期は、現時点で明らかになっていません。報道では、省内の一部の職員から「本来の仕事を優先すべきではないか」という疑問の声が出ているとも伝えられました。簗氏自身も、自分の政治活動は秘書が担い、省の職員が国会や大臣の仕事にあたっていることを心苦しく思っている、という趣旨の説明をしています。
ここで大切なのは、農水省の職員が国民の税金で給料を受け取る国家公務員だという点です。国会や報道への対応が必要なのは当然ですが、それが大臣自身の発言を巡る批判への対応で生まれた負担であれば、職員の力が本来の仕事ではなく、対応の後始末に割かれていることになります。
税金で働いている職員を、大臣のトラブル対応に使うのはおかしいと思います
発端は道路予算を巡る「カット」発言
問題の発端は、2026年5月に栃木県内で開かれた自由民主党(自民党)支部の総会後の懇親会での発言です。簗氏は支援者や地元議員らを前に、那須烏山市と那珂川町の本年度の道路予算を「大幅にカットした」と話したと報じられました。2026年2月の衆院選で、両市町の首長が簗氏を応援しなかったことが理由とされています。
道路予算は国土交通省の所管で、農水省の予算ではありません。簗氏は2026年10月2日に「誤解を招く言いぶり」と釈明し、10月5日には発言を撤回して陳謝しました。国土交通省の調査では、簗氏が衆院選の後に両市町の予算配分を同省へ問い合わせていたことが確認されています。ただし簗氏は「私からの働きかけはない」と説明し、同省も働きかけや圧力はなかったとしています。
それでも、選挙で応援しなかった相手の予算を減らしたかのように聞こえる発言には、一部の報道で「恫喝」との批判も出ました。予算は大臣の持ち物ではなく、国民の税金です。
「選挙で応援しなかったから予算を減らすなんて、国民のための政治とは思えません。」
「地元の人を脅すような話は許せません。道路は住民みんなの暮らしに関わる大事なものです。」
高市早苗氏(首相)は国会で、この発言は不適切だと述べ、厳しく注意したうえで職責を全うするよう指示したと説明しました。任命責任は自分にあるとも述べています。首相がここまで明確に対応している以上、まず大臣本人が説明を尽くすことが求められます。
シャトルバス問題と問責決議案の動き
さらに、週刊誌が、簗氏の陣営が2024年と2026年の衆院選でシャトルバスを手配し、支持者を無料で送迎したと報じました。選挙運動費用の収支報告書にバス代の記載があるとも伝えられています。公職選挙法が禁じる利益供与にあたるのではないかという指摘が出ていますが、違法と確定したわけではありません。
簗氏は「法令にのっとり、適正に処理しているという認識」と述べたうえで、「事実関係を確認しており、整理次第、説明する」としています。一方、2026年10月9日には、野党6党の国会対策委員長が、問責決議案の提出を検討することで一致したと報じられました。
国会では、物価高に苦しむ農家や消費者のために、農林水産の課題を議論しなければなりません。大臣個人の問題への対応に時間が割かれるほど、本来の議論に使える時間は減ってしまいます。
バスの件もまだ説明がありません。先に疑問に答えるのが大臣の仕事ではないでしょうか。
公務員は誰のために働くのか
憲法15条2項は「すべて公務員は、全体の奉仕者であつて、一部の奉仕者ではない」と定めています。国家公務員法96条1項も、職員は国民全体の奉仕者として、公共の利益のために勤務するとしています。つまり、農水省の職員が仕えるのは大臣個人ではなく、国民です。
国会対応を巡っては、2023年3月に人事院が公表した各府省へのアンケートで、質問通告の遅れや回答期限の短さが課題に挙げられたとされています。霞が関の職員は、もともと国会対応で大きな負担を抱えています。そこへ大臣自身の問題への対応が加われば、負担はさらに重なります。
簗氏は「申し訳ない」と述べました。しかし、必要なのは謝罪の言葉だけではありません。チームの人数や役割、職員の勤務の実態を公にし、本来の農林水産行政に支障が出ていないかを、国民に説明すべきです。国民の理解を得るためには、説明を尽くすことが欠かせません。
職員さんも国民のために働いているのに、大臣一人のために負担が増えるなんて気の毒です。
まとめ
- 簗和生氏(農林水産相)は2026年10月13日、農水省が国会や報道への対応を支えるチームを内々に作っていたことを認めました
- 簗氏は「関係者に非常に負担をかけている」と述べ、謝罪しました
- 発端は、那須烏山市と那珂川町の道路予算を「大幅にカットした」とする発言で、簗氏は撤回して陳謝しています
- シャトルバスによる無料送迎の疑いも報じられていますが、違法と確定したわけではありません
- 公務員は国民全体の奉仕者です。職員の負担の実態を明らかにする説明が求められます
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