2026-10-11 コメント: 1件 ▼
石破茂氏が簗和生農水相を批判「政治に携わる者として疑わしい」
石破茂氏(前首相)が2026年10月11日、鳥取市内で簗和生農林水産相の「予算カット」発言を「国会議員である前に、政治に携わる者としてかなり疑わしい」と批判しました。問題の発言は2026年5月24日、栃木県大田原市の懇親会で出たもので、簗氏は10月5日に撤回しておわびしました。国土交通省は「働きかけや圧力はなかった」と説明しています。高市早苗首相は更迭せず「仕事で返せ」と続投させており、石破氏は首相の任命の意図や、増産方針が変わったコメ政策への農業者の不安にも触れました。
石破茂氏が簗和生農林水産相を痛烈批判
自由民主党(自民党)の石破茂氏(前首相)は2026年10月11日、鳥取市内で報道陣の取材に応じ、簗和生氏(農林水産相)の「予算カット」発言について厳しく批判しました。石破氏は、自動車専用道路の早期整備を求めるシンポジウムに出席した後、記者の質問に答えました。
石破氏は「国会議員である前に、政治に携わる者としてかなり疑わしいと言わざるを得ない」と述べました。さらに、「『私が予算をつけた』と言う人は昔から時々いるが、『私が削ってやった』というのは聞いたこともない」と指摘しました。そのうえで、簗氏は国会議員が全国民の代表者であるという認識を欠いていると非難しています。
石破氏自身も、農林水産大臣を務めた経験があります。職責を十分に果たせない状況を自分が招いたのであれば、進退は自分自身で考えるべきだとの考えも示しました。同じ大臣を経験した立場からの発言です。
簗和生氏の「予算カット」発言の経緯
問題の発言があったのは、2026年5月24日です。栃木県大田原市で開かれた自民党支部の総会後の懇親会で、簗氏は、2026年2月の衆議院選挙で対立候補を支援した首長がいる那須烏山市と那珂川町について、2026年度の道路予算は「大幅にカットした」という趣旨の話をしたと報じられています。当時、簗氏はまだ大臣ではありませんでした。2026年9月17日に発足した第2次高市改造内閣で、初めて入閣しています。
簗氏は、2026年10月2日の記者会見で「誤解を招くような言いぶりだった」と述べ、発言そのものは認めました。一方で、国土交通省へ予算削減を働きかけた事実はないと説明しています。10月5日には発言を撤回し、おわびしました。
国土交通省は10月6日に調査の結果を公表しました。それによると、簗氏は2026年度の配分額が決まる前の2月に問い合わせをしていましたが、国交省は「働きかけや圧力はなかった」と説明しています。簗氏は10月7日の会見でも辞任しない考えを示し、問い合わせの内容については「覚えてない」と述べました。
野党からも厳しい声が上がっています。立憲民主党(立憲)の水岡俊一代表は「更迭も含めて厳しい対処が必要」と述べました。ネット上でも、さまざまな声が広がっています。
「選挙で相手を応援した町の道路予算を削ったと聞けば、誰だって驚きます。国民のための政治はどこへいったのでしょうか。」
「誤解を招く言いぶりと言いますが、発言そのものは認めていますよね。きちんと説明してほしいです。」
高市早苗首相の続投判断と「仕事で返せ」
高市早苗氏(首相)は、10月8日の国会答弁で、簗氏の発言を「不適切だと考えたので厳しく注意した」と述べ、更迭はしない考えを示しました。「任命責任は私にある」とも語り、簗氏には「とにかく働いて仕事で返せ」と伝えていると答えています。任命責任を認めたうえで、結果で示すよう求めた形です。
これに対し、石破氏は「総理として何をやらせようとして任命したのかということは問われる」と指摘しました。さらに、農林水産業の課題を具体的に示し、その解決のために何をやらせるのかを明らかにしたうえで「仕事で返せ」と言うべきだと苦言を呈しています。
確かに、国民が知りたいのは、大臣が何を成し遂げるのかという点です。簗氏には、疑念を晴らす丁寧な説明と、農政での確かな成果を示す責任があります。説明と成果の両方で国民の信頼に応えることが大切です。
「首相は任命責任を認めたのですから、あとは結果で示してほしいです。口先だけでは困ります。」
「物価高で家計は大変です。大臣の発言より、生活を守る政策の話をもっとしてほしいです。」
コメ政策の転換に揺れる農業現場
石破氏は、コメ政策にも触れました。「私どもの政権で増産を打ち出したが、高市政権で増産をやめ、みたいなことで政策が目まぐるしく変わることに不安を覚えている農業者はいっぱいいる」と述べ、「コメをどうするのか」とあらためて疑問を示しました。
経緯を整理します。石破政権は、2025年7月1日の関係閣僚会議で、増産できる政策へ転換しました。その後、農林水産省は2025年10月31日に、2026年産の主食用米の生産量の目安を711万トンとしました。この時点で、増産の方針は事実上見直されたと報じられています。
さらに、2026年4月3日に閣議決定された食糧法の改正案には、コメを「需要に応じて生産する」と明記されました。ただし、輸出が伸びるなどして需要が高まれば、増産も可能とされています。農林水産省によると、2026年6月末時点の主食用米の作付意向は136.0万ヘクタールで、前年より0.7万ヘクタール減っています。
物価高に苦しむ家計にとって、主食であるコメの政策は人ごとではありません。物価高対策は一刻の猶予も許されない課題です。方針をころころ変えず、数値で示す目標と期限を明確にすることが、農業者と消費者の安心につながります。
コメ政策がころころ変わると、農家は来年の作付けの計画が立てられません。方針をはっきりさせてほしいです。
まとめ
- 石破茂氏(前首相)が2026年10月11日、簗和生農林水産相の「予算カット」発言を「かなり疑わしい」と批判しました。
- 問題の発言は2026年5月24日、栃木県大田原市の懇親会で出たもので、簗氏は10月5日に撤回しました。
- 国土交通省は10月6日、「働きかけや圧力はなかった」と説明しています。
- 高市早苗首相は更迭せず、「仕事で返せ」と続投させています。
- 石破氏は、増産方針が変わったコメ政策への農業者の不安も指摘しました。
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