2026-10-16 コメント投稿する ▼
小池百合子知事が簗和生氏の辞任に苦言、農相16人目と猫の目農政に懸念
東京都の小池百合子知事は2026年10月16日の定例会見で、簗和生氏の農林水産相辞任について「もう少し早くてもよかった」と述べました。簗氏は2026年10月14日に辞表を出し、高市早苗首相は任命責任を重く受け止めると語り、2026年10月15日に武部新氏が後任に就きました。小池氏は就任以来、農相は武部氏で16人目だとして猫の目農政への懸念を示し、食料安全保障を担う新農相の陣頭指揮に期待しています。
小池百合子都知事が簗和生氏の辞任に苦言
小池百合子氏(東京都知事)は、2026年10月16日の定例会見で、簗和生氏(前農林水産相)の辞任について「もう少し早くてもよかったのかなと、正直、思うところです」と述べました。簗氏は自由民主党(自民党)の衆院議員で、2026年9月17日に農林水産相に就任したばかりでした。衆院選で自分を応援しなかった首長がいる地元の自治体への「予算カット」ととれる発言が問題になり、2026年10月14日に辞表を出しています。
小池氏は2026年10月9日の会見でも、簗氏の問題を問われています。そのときは「ご本人がしっかり説明責任を果たされること」が大切だと答えていました。16日にあらためて問われると、「出処進退を、自らお決めになった」と話しました。出処進退とは、役職にとどまるか辞めるかという身の振り方のことです。そのうえで、辞任のタイミングについて冒頭の感想を口にしました。
選挙で応援しなかった自治体の予算を削るなんて話が出ること自体、国民の税金を何だと思っているのでしょうか。辞めるのが遅いと感じます。
簗和生氏の辞任までの経緯と首相の対応
問題になったのは、2026年5月24日に栃木県大田原市で開かれた自民党支部の会合後の懇親会での発言です。報道によると、簗氏は那須烏山市と那珂川町の本年度の道路予算を「大幅にカットした」と話しました。この2つの市と町は、衆院選で簗氏を応援しなかった首長がいる自治体とされています。国土交通省は道路予算を削った事実はないと説明したと伝えられ、簗氏自身も誤解を招く発言だったと釈明しました。
高市早苗氏(首相)は、2026年10月9日の参院本会議で、辞めさせることは否定しました。そのうえで「まず本人が適切に説明することが重要」とし、任命責任は自分にあると述べています。その後、2026年10月14日に簗氏が官邸を訪れて辞表を出し、首相は「本人から出されたもので、首相からの働きかけはなかった」と説明しました。国会の審議と農林行政に集中できない状態を避けるためだとしています。各紙は、これを事実上の更迭と報じました。
首相は任命責任を重く受け止めていると語り、辞任の翌日には後任を決めました。2026年10月15日に就任したのが武部新氏(農林水産相)です。武部氏は自民党の衆院議員で、北海道12区が地元です。農林水産副大臣を務めた経験があり、首相は農林水産行政に詳しい点を挙げて「即戦力として国会対応も含め活躍してもらえる」と期待を示しました。農林行政に空白をつくらなかった点は、押さえておきたいところです。
首相が任命責任を認めて、すぐに後任を決めたのは評価できます。農政を止めないでほしいです。
農相が16人目となった猫の目農政への懸念
小池氏は、2016年8月に都知事に就任して以来、武部氏が農相として16人目だと明かしました。林業のことなども含め、農林水産大臣のところへ毎回、要請文を持っていくため、数えてみたそうです。この状況を、小池氏は「すごく生産性が高いです。多毛作というか」と皮肉まじりに表現しました。農政は「猫の目行政」と言われがちですが、大臣がそのように頻繁に替わっているとも述べています。
猫の目農政とは、猫の目が明るさで形を変えるように、農業の政策が短い期間でころころ変わることを指す言葉です。2025年5月に江藤拓氏(当時の農相)が米をめぐる発言で辞表を出して以降だけでも、小泉進次郎氏(元農相)、鈴木憲和氏(元農相)、簗氏、武部氏と4人が就任しました。2016年8月以降は、複数の政権をまたいで農相が何度も替わってきました。
農業や林業は、種をまいてから収穫するまで、苗を植えてから木が育つまで、長い時間がかかる仕事です。小池氏は「百年の計で、山の管理や米作、さまざまな農業」と述べ、落ち着いた対応を求めました。それだけに、責任者が頻繁に替わる状況は、小池氏が指摘したように気がかりです。
「10年で農相が16人目とは驚きです。これでは農家も林業の人も、腰を据えた計画を立てられませんよね。」
「大臣が替わるたびに米の方針が変わるのは困ります。毎日の食卓に直結する話なので、安定してほしいです。」
食料安全保障と武部新農相に求められる役割
小池氏は、新しい農相に、落ち着いた形で食料の安全保障や、世界に打って出る対策の先頭に立ってほしいと求めました。「食料がふんだんにあるように思われていても、突然危機が訪れるかもしれない」と述べ、備えることは安全保障の分野だと訴えています。食料を国内でしっかり確保できるかどうかは、国の守りそのものにかかわる問題です。
武部氏は就任会見で、食料安全保障は一番肝心なことだと語りました。米については、需要に応じた生産を徹底する考えを示しています。林業では、2026年6月5日に閣議決定された新しい森林・林業基本計画を進める姿勢です。小池氏が毎回の要請で求めてきた林業や米作の課題と、重なる部分は少なくありません。
小池氏は自民党の衆院議員だった時代、武部氏の父である武部勤氏(元自民党幹事長)のもとで、2005年の郵政選挙を戦った経緯があります。小池氏は、その勤氏の子である後任の武部氏に、期待を示しました。毎回、要請文を持っていく相手である大臣が、腰を据えて取り組めるかどうかは、都民の暮らしにも関わります。
食料は普段あって当たり前と思っていますが、突然の危機に備えるという話はその通りだと感じました。新大臣にはしっかり頼みたいです。
まとめ
- 小池百合子氏(東京都知事)は2026年10月16日の会見で、簗和生氏の辞任を「もう少し早くてもよかった」と述べました
- 簗氏は2026年10月14日に辞表を出し、各紙は事実上の更迭と報じました
- 首相は任命責任を認め、2026年10月15日に武部新氏が農林水産相に就任しました
- 小池氏は、就任以来の農相が武部氏で16人目だとして、猫の目農政への懸念を示しました
- 食料安全保障は国の守りの問題であり、新農相の陣頭指揮に期待が寄せられています
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