2026-11-06 コメント投稿する ▼
日本成長戦略会議、高市総理が「強く豊かな日本」投資枠を新設へ
特に注目すべきは、日本銀行による上場投資信託(ETF)の追加売却益を財源とする「新しい特別会計」を創設し、これを「強く豊かな日本」投資枠と位置付ける方針が示された点です。 具体的には、この「追加売却益」を、経済安全保障上特に重要な分野などの事業を計上する「新しい特別会計」の財源として位置付け、その特別会計を「強く豊かな日本」投資枠と呼称することを明らかにしました。
国内投資加速に向けた政策推進
高市総理が主導する日本成長戦略会議は、日本の持続的な成長を実現するため、経済財政諮問会議とも連携しながら定期的に開催されてきた重要な政策決定機関です。今回の会議では、「日本成長戦略実行計画」の策定に向けた具体的な項目が議論の中心となりました。政府は、戦略的な17分野、62の主要な製品・技術を「足元の収益源」「今後の稼ぎ頭」「経済安全保障の強化」の3つに大きく分類し、その中から2040年度までの経済波及効果や経済安全保障への貢献が大きいものを「重点項目」として位置付けています。
産業界の課題と政府の対応
会議では、「足元の収益源」と位置付けられる半導体、創薬、そしてフィジカルAIといった各分野の事業者から、国内での投資案件具体化に向けた意気込みや喫緊の課題が直接総理に伝えられました。事業者からは、国際競争が激化する中で半導体サプライチェーンを国内に確立するための大規模かつ計画的な投資支援策や、国産AI基盤確立を加速するための国内投資促進の必要性などが指摘されました。また、健康医療安全保障に直結する革新的医薬品の国内製造を促すため、薬価における適切なイノベーション評価を含む創薬環境の向上も強く求められました。
これらの指摘に対し、高市総理は各分野の責任大臣に対し、国内投資案件を着実に引き出すよう「実行計画」の具体化を指示しました。さらに、政府側の体制強化として、各府省庁幹部に「日本成長戦略推進担当官」を発令し、関係府省庁や民間企業との緊密な連携のもと、計画実行と成果実現に責任を持って取り組むよう指示しています。この「実行計画」には、城内大臣が取りまとめる形で、具体的な官民の投資額や達成すべき成果目標が盛り込まれることになります。
日銀ETF売却益を活用した新財源
今回の会議で最も注目されたのは、日本銀行が決定した上場投資信託(ETF)の「売却加速化」に言及し、その「追加売却益」を新たな成長投資の財源と位置付ける方針が示されたことです。高市総理は、この売却益を「日本の成長の果実」と表現し、これを危機管理投資・成長投資に再投資することで、「経済の好循環」を実現していくことが適切であるとの認識を示しました。
具体的には、この「追加売却益」を、経済安全保障上特に重要な分野などの事業を計上する「新しい特別会計」の財源として位置付け、その特別会計を「強く豊かな日本」投資枠と呼称することを明らかにしました。この特別会計では、追加売却益を償還財源とする「つなぎ国債」を発行することで資金を前倒しで調達し、計画的な公的支援を通じて投資の予見可能性を高め、民間投資を呼び込む狙いがあります。詳細な制度設計や計上する事業は、今後の予算編成過程で精査されることになります。
喫緊の課題解決と今後の展望
会議のヒアリングでは、国内投資促進のための喫緊の課題として、建設供給力の確保や電力インフラの強化も挙げられました。これら建設供給力の確保、成長分野への資金供給、電力インフラ、そしてAIとDXを融合したAX推進の「足元の4つの課題」については、既に政府横断で議論が進められています。高市総理は、関係大臣に対し、本日の議論も踏まえ、関係する民間企業と連携して即効性ある対策の検討を加速するよう重ねて指示しました。
日本が直面する構造的な課題に対し、高市政権は国内投資の喚起と経済安全保障の強化を両立させるため、具体的な財源措置と実行計画の策定を急いでいます。今回示された「新しい特別会計」は、その中核となる政策の一つであり、今後の日本経済の方向性を決定づける重要な取り組みとして、その動向が注目されます。
まとめ
- 高市早苗総理は第9回日本成長戦略会議を開催し、「日本成長戦略実行計画」の具体化を指示した。
- 半導体、創薬、フィジカルAI等の事業者から国内投資の課題と支援の必要性が提言された。
- 日本銀行のETF追加売却益を財源とする「強く豊かな日本」投資枠(新しい特別会計)の創設が発表された。
- 「つなぎ国債」発行により資金を前倒し調達し、民間投資を呼び込む方針が示された。
- 建設供給力、電力インフラなど「足元の4つの課題」解決も喫緊の重要課題として議論が進められている。
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