2026-11-04 コメント: 1件 ▼
奥田ふみよ氏の「改憲は旧統一教会の要求」発言は飛躍しすぎ 憲法審査会
2026年11月4日の参議院憲法審査会で、いのちの党の奥田ふみよ氏が、緊急事態条項を求めているのは旧統一教会だと主張し、閣僚8人の名前を挙げて調査を求めました。2026年10月19日の予算委員会で小泉進次郎氏(防衛大臣)から苦言を受けた「え、何それ」も再び連発しています。しかし、同じ主張をする団体があることと、主張を支持する人が団体の意向で動いていることは別の話です。緊急時の国会議員の任期延長には世論調査で84%が賛成しており、国会は国民の税金で運営されています。
奥田ふみよ氏が憲法審査会で「旧統一教会」と主張
2026年11月4日、参議院憲法審査会が開かれ、いのちの党の奥田ふみよ氏(参議院議員)が発言しました。奥田氏は、大規模な災害のときに国会議員の任期を延ばしたり、緊急の政令を出したりできるようにする緊急事態条項について、「困窮する庶民から『早く緊急事態条項を』という声はない」と述べました。そのうえで「繰り返し求めているのは旧統一教会(世界平和統一家庭連合)だ」と主張しました。
奥田氏が根拠として挙げたのは、教団の関連団体である国際勝共連合が、過去に緊急事態条項の新設を訴えていたことです。そして、自由民主党(自民党)の改憲案と内容がほぼ一致していると指摘しました。さらに、閣僚8人の名前を次々と挙げ、教団や関連団体との関係があると主張しました。憲法審査会の会長と幹事を務める全ての議員について、教団とのつながりを徹底的に調べるよう求めたのです。
これに対し、長浜博行氏(参議院憲法審査会会長)は「奥田君の発言の中での要求事項については、後刻幹事会で検討いたします」と応じました。
「え、何それ」の連発は今回で2回目です
奥田氏の発言をめぐっては、2026年10月19日の参議院予算委員会でも注目を集めました。熊本地震の被災地支援や自衛隊の活動について質問する中で、「え、何それ」というフレーズを何度も繰り返したのです。
このとき、小泉進次郎氏(防衛大臣)は「今の『何それ』って言いたいことが目的かもしれませんけども、あたかも(自衛隊が勝手に支援をやめた)そうではないかのように訴えるのはやめていただきたい」と苦言を呈しました。自衛隊の支援は、自治体の要請に基づいて行われているためです。
ところが11月4日の憲法審査会でも、奥田氏は「え、何これ?ですよ」と声を荒らげました。さらに、今進められようとしている緊急事態条項の改憲は旧統一教会が求めている内容だと述べ、「この改憲案を止めずに国を守るとか、え、何それ?ですよ」と言い放ちました。苦言を受けた直後に、同じ言い回しを再び使ったことになります。
「同じ主張をする団体がある」だけで結論づけるのは飛躍です
奥田氏の主張には、大きな飛躍があると言わざるを得ません。ある団体が過去に同じことを訴えていた、という事実と、その主張を支持する人が全員その団体の意向で動いている、という結論とは、まったく別の話だからです。この理屈が通るなら、どんな政策でも、同じことを訴える団体が一つでもあれば、賛成する人は全員その団体の関係者になってしまいます。
「国会で『統一教会』を繰り返すだけでは、陰謀論と言われても仕方がないのでは」
そもそも、緊急事態条項は特定の団体だけが求めているものではありません。報道各社の世論調査では、2026年3月から4月にかけて全国の18歳以上3000人を対象に行った調査で、緊急時の国会議員の任期延長に84%が賛成しました。「困窮する庶民から声はない」という説明とは、かなり距離のある数字です。
「改憲を望む国民は大勢いる。教団が便乗しているだけの話ではないでしょうか」
また、閣僚8人の名前を挙げて関係があると主張した点も重いものです。報じられた内容からは、一人ひとりについて具体的な根拠が示されたかどうかは確認できません。自民党の改憲案と内容が似ていることは議論の材料にはなりますが、それだけで個人の関係を証明したことにはなりません。
「閣僚の名前を挙げるなら、せめて根拠を示してほしい」
国会の時間も国民の税金で成り立っています
国会の運営は、国民の税金でまかなわれています。憲法審査会の1回1回の時間も、日本の将来を決める大切な議論のために用意されたものです。その場で、根拠が十分に示されないまま特定の団体との関係を断定するような発言が続けば、本来の議論が置き去りになってしまいます。
緊急事態条項をめぐっては、議論すべき点が数多くあります。任期延長を認める範囲をどこまでにするのか、権限が政府に集中しすぎないよう、どのような歯止めをかけるのか、任期延長が政権の長期化につながらないのか、といった指摘です。災害はいつ起きるかわかりません。だからこそ、備えの議論は冷静に、事実にもとづいて進めるべきです。
「国会の時間は税金で動いている。もっと生活に役立つ質問をしてほしい」
憲法改正に賛成か反対かを決めるのは、最終的には国民です。そのためには、賛成の立場も反対の立場も、根拠のある言葉で語ることが欠かせません。特定の団体の名前を出して議論そのものを封じようとするやり方では、国民の判断材料は増えないでしょう。
「災害に備えた議論まで教団のせいにされたら、まともな議論ができません」
奥田氏が求めた調査は、幹事会で検討されることになりました。調査を求めるのであれば、まず自らの主張の根拠を丁寧に示すことが、国会議員としての責任ではないでしょうか。
まとめ
- 2026年11月4日の参議院憲法審査会で、奥田ふみよ氏が「緊急事態条項を求めているのは旧統一教会だ」と主張しました
- 奥田氏は閣僚8人の名前を挙げ、会長と幹事の全員について教団とのつながりの調査を求めました
- 2026年10月19日の予算委員会で苦言を受けた「え、何それ」を、今回も繰り返しました
- 同じ主張をする団体があることと、主張を支持する人が団体の意向で動いていることは別の話です
- 緊急時の国会議員の任期延長には、世論調査で84%が賛成しています
- 国会は国民の税金で運営されており、根拠を示した冷静な議論が求められます
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