2026-10-10 コメント: 1件 ▼
木村英子氏が「いのちの党」を離党、党運営への不満と「解党」要求の対立
党内での「解党」要求が結論に至らないまま、党運営への不満や「健常者の都合で議論が進んでいる」との批判が噴出しています。 山本太郎前代表の引退に伴う混乱が続く中、木村氏は自身の政治信条である「障害のある当事者しか変えられない政治」の実現に向け、新たな一歩を踏み出す構えです。
山本前代表引退後の混乱
木村英子氏が所属する「いのちの党」は、旧れいわ新選組から名称を変更し、新たな船出を目指していましたが、早くも党内運営を巡る深刻な亀裂が表面化しました。木村氏は2019年、れいわ新選組の比例特定枠で初当選しました。40年以上にわたり重度障害者として地域で暮らすための介護保障などを求める活動を続け、山本太郎代表(当時)との出会いを「障害者運動の新たな歴史が始まった」と振り返るなど、その当選は多くの障害者当事者にとって希望の光となりました。
しかし、党の創設者である山本前代表が2026年1月に議員辞職し、7月には代表を辞任して政界引退を表明したことで、党は大きな転換期を迎えます。木村氏は、この引退の経緯について「それまでに至る経緯も詳しく話されないまま」だったと疑問を呈しており、党の根幹を揺るがす出来事が、十分な説明がないまま進んだことへの不信感が根底にあったようです。山本氏による重度障害者の国政進出という「偉業」は評価するものの、党内には「問題や差別的と感じる対応もあった」と明かし、組織としてのあり方に課題を抱えていたことを示唆しました。
「解党」要求と党運営への不満
木村氏が離党に至る直接的な引き金となったのは、党運営に対する根本的な不満です。山本氏の議員辞職後、木村氏は動画や週刊誌報道を通じて、れいわ新選組時代から続く秘書給与の問題や、パワハラ、セクハラといった深刻な疑惑が「いのちの党」に引き継がれたと主張しています。これらの問題が未解決のまま、党の再編が進むことへの強い懸念を抱いていたのです。
党幹部の高井崇志氏が2026年8月下旬の記者会見で、木村氏が「解党的出直し」を求めていることを認め、「重く受け止め、解党的改革を準備している」と表明し、9月初旬の党総会で改革案を示すとしていました。しかし、木村氏の意向とは異なり、党総会では天畠大輔、伊勢崎賢治両参院議員が提出した「解党的出直し案」が可決されたといいます。
木村氏自身も新体制で幹事に就任しましたが、それは党の検討状況を把握し、議論に参加するためでした。しかし、数週間にわたる役員会への出席を通じて、「私が感じている党の運営についての懸念を伝えても、受け入れられることはありませんでした」と無力感を吐露しています。特に、自身が提出した「解党」を求める要望書に対し、「現在も結論がもらえていない」状況に強い不満を表明しました。「党の存続を前提にした議論が、健常者の都合で進んでいる」と厳しく批判し、活動の限界を感じての離党届提出となったのです。
障害者政策実現への決意
木村氏は、国会議員として取り組んできた福祉政策、特に重度訪問介護制度の問題にも触れています。重度障害者が就労や就学、政治活動などのために同制度を利用する際の制限を撤廃することを目指しましたが、1期目では実現できませんでした。2期目となる今後は、障害者が自らの望む生活を選択できる社会の実現に向け、制度改正に力を注ぐ考えです。
今回の離党は、木村氏が抱く強い政治信念の表れとも言えます。「障害のある当事者しか変えられない政治があります」という言葉には、自身の経験に基づき、制度や社会の変革は当事者の声と行動によってのみ可能になるという強い意志が込められています。たとえ所属政党を離れることになっても、その信念に基づき、障害者が地域で当たり前に生きられる社会の実現に向け、残りの任期を全うする決意を固めているのです。
野党再編への影響
木村氏の離党は、「いのちの党」にとって大きな痛手となる可能性があります。当選当初は、障害者の国政進出という象徴的な意味合いも強く、一定の支持を集める要因となっていました。しかし、山本前代表の引退、党内運営を巡る混乱、そして今回、重鎮議員である木村氏の離党は、党の求心力低下につながりかねません。
「いのちの党」は、野党第一党を目指す勢力再編の動きの中で、その存在意義を問われています。今回の木村氏の離党は、党の組織基盤や今後の戦略に少なからぬ影響を与えるでしょう。木村氏自身は無所属で活動を続けるのか、あるいは他の会派に合流するのか、その動向は不透明ですが、障害者福祉政策という自身の専門分野に特化した活動を続けるとみられます。国会における野党勢力の力学にも、静かながらも無視できない変化をもたらす可能性を秘めています。
まとめ
- 木村英子参院議員が「いのちの党」に離党届を提出。
- 原因は、山本太郎前代表の引退に伴う党再編の混乱や、党運営への不満。
- 秘書給与、パワハラ等の疑惑が未解決のまま党運営が進むことへの懸念。
- 「解党」要求への結論が出ないまま、「健常者の都合」との批判が噴出。
- 「障害のある当事者しか変えられない政治」との信念に基づき、福祉政策実現へ活動継続の意向。
- 木村氏の離党は、党勢や野党再編に影響を与える可能性。
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