2026-10-19 コメント投稿する ▼
公約村井嘉浩知事の「優秀な外国人」とは誰か 人手不足と日本人の賃金の行方
宮城県の村井嘉浩知事は2026年10月19日の会見で、仙台市の人口減少に触れて「優秀な外国人」を増やす施策も必要とした10月14日の発言について、「定住人口を増やすとは一言も言っていない」と説明しました。14日は「優秀な外国人」、19日は「働き手」と言葉が変わりましたが、誰を指すのかを定義した公的な資料は確認できません。県内の外国人労働者は2025年10月末で20,234人と過去最高です。技能実習などの給与は全体の平均を下回っており、日本人の賃金への影響を懸念する声もあります。影響の大きさは現時点の資料では判断できないため、県に求められる説明を整理します。
ただ、この説明を聞いても疑問は残ります。「優秀な外国人」とは誰のことなのか。人手不足を外国人で補う流れは、働く日本人の給料にどう響くのか。確認できた事実をもとに、村井嘉浩知事の発言を整理します。
村井嘉浩知事の発言と19日の説明
2025年国勢調査の確定値で、仙台市の人口は1,096,146人となり、2020年より558人減りました。村井氏は10月14日の会見で、魅力的な大都市の仙台でも人口が減り始めていると述べ、「優秀な外国人」を増やす施策も併せて考える必要があるという趣旨の発言をしました。
2026年10月19日の会見では、この発言について問われ、村井氏は「定住人口を増やすとは一言も言っていない」と述べました。さらに「県民が望んでいるのは働き手」だと説明し、県民から外国人の定住人口を増やしてほしいという要望はないと思う、とも語っています。定住人口を増やすかどうかは「国の政策で考えなければならない」とも述べました。
同じ日、宮城県は外国人向けのDX(デジタル技術を使った暮らしの手助け)施策を発表しました。県民公式アプリの多言語化や、外国人向けのチャット機能などが柱です。村井氏は、宮城で学び暮らす外国人が安心して暮らせる環境を整えることで、流出を防げるのではないかと述べました。
「優秀な外国人」とは誰のことなのか
10月14日は「優秀な外国人」、19日は「働き手」と、同じ件について言葉が変わっています。この二つは同じ人たちを指すのでしょうか。それとも別の人たちでしょうか。報じられている範囲では、二つの関係は示されていません。
国には、学歴や職歴、年収などをポイントで評価して受け入れる「高度専門職」という制度があります。ただ、「優秀な外国人」という言葉そのものを定義した公的な資料は、確認できた範囲では見つかりませんでした。誰を指すのかが分からないまま、「優秀」という大きな言葉だけが先に立っています。
この発言に、ネット上ではさまざまな声が出ています。
「優秀な外国人って、結局どんな人のことなんですか。定義もないのに、都合のいい言葉に聞こえます。」
「優秀な人材を呼びたいなら、まず給料を上げないと来てくれませんよね。」
「人口が減ったら外国人で埋めるという発想が安直です。若い人が子育てしやすい宮城にするのが先です。」
「人手不足で介護や建設が回らないのは分かります。でも日本人の賃金が上がる話が出てこないのが不安です。」
「外国人が増えて、日本人の働く場所や給料に影響が出ないか、きちんと説明してほしいです。」
外国人労働者は過去最高 気になる賃金への影響
国の集計によると、2025年10月末時点の県内の外国人労働者は20,234人で、前の年より680人(3.5%)増え、届け出が始まって以来の最高になりました。全国でも、在留外国人は2025年末に4,125,395人となり、初めて400万人を超えています。
一方で、宮城県の15歳から64歳の人口は、2025年国勢調査で1,289,697人となり、2020年より57,148人減りました。働き手が足りないという現実があり、外国人の受け入れに一定の理由があることは確かです。
問題は賃金です。国の賃金構造基本統計調査(2023年6月分、所定内給与額)では、外国人労働者全体の平均が232,600円、技能実習が181,700円、特定技能が198,000円でした。日本人を含む一般労働者全体は318,300円です。年齢や勤続年数が違うため、単純に比べて差を論じることはできません。それでも、技能実習や特定技能の給与が全体の平均を下回っているのは事実です。
賃金への影響を巡っては、政府の2024年の年次経済財政報告が、外国人労働者の増加が賃金水準の低下につながるのではないかという「懸念の声」を紹介しています。民間のシンクタンクは2019年、外国人労働者の増加が2017年の所定内給与の上昇率を0.2ポイント程度抑えたとする試算を示しました。このシンクタンクは、今後はその影響が薄まる可能性が高いともしています。公的機関で、賃金を押し下げると断定した資料は確認できませんでした。つまり、影響の大きさは、現時点の資料からは判断できません。
日本人の賃金を上げる議論を先に
村井氏は19日、定住人口を増やすかどうかは国の政策で考えなければならないと述べました。国は2026年1月、外国人の受け入れと秩序ある共生のための総合的対応策を決めています。ただ、定住についての方針を示した資料は、確認できた範囲では見つかりませんでした。技能実習制度に代わる育成就労制度も、2027年4月1日に始まる予定です。国の方針がはっきりしないなかで、県が受け入れの環境づくりを進めている形です。
外国人を受け入れるのであれば、法や文化を守ってもらう仕組みと、受け入れの条件を決める法整備が欠かせません。そして気になるのは、受け入れの結果として日本人の賃金が上がりにくくならないか、という点です。今回報じられている発言には、日本人の賃金をどう上げるかという話は出てきません。
県に求めたいのは、「優秀な外国人」が誰を指すのかを示すことです。あわせて、外国人労働者の増加が県内の賃金や雇用にどう影響するかを、数字で検証して公表することです。人手不足への対応と、働く県民の賃金を上げる取り組みは、どちらか一方ではなく、同時に進める必要があります。県民が納得できる説明を、知事に求めたいところです。
まとめ
- 村井嘉浩氏(宮城県知事)は2026年10月19日、「定住人口を増やすとは一言も言っていない」と説明しました
- 10月14日の「優秀な外国人」と19日の「働き手」が同じ人を指すのかは、報じられている範囲では示されていません
- 「優秀な外国人」を定義した公的な資料は、確認できた範囲では見つかりませんでした
- 宮城県内の外国人労働者は20,234人で、2025年10月末時点で過去最高です
- 賃金を押し下げると断定した公的資料は確認できず、影響の大きさは現時点の資料からは判断できません
- 県には、誰を指すのかの説明と、賃金や雇用への影響を数字で検証して公表することが求められます
この投稿は村井嘉浩の公約「県内企業における外国人材の受入環境の整備を総合的に支援し、県内企業における外国人材の定着や活躍を促進します。」に関連する活動情報です。この公約は達成率は0%と評価されています。
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