木原稔官房長官が独仏のEV優遇案に懸念 日本車除外に「EU製と同等に」

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木原稔官房長官が独仏のEV優遇案に懸念 日本車除外に「EU製と同等に」

2026年10月19日、木原稔官房長官は記者会見で、独仏両政府が合意したとされるヨーロッパ製EVの優遇措置案について、「日本産の製品はEU製と同等とみなすべき」と述べました。報道によると、この案は2035年のCO2規制の緩和と「欧州製」優遇を組み合わせたもので、日本などは対象に含まれないとされています。日本政府は2026年5月の赤沢亮正経済産業相、2026年9月の相川一俊駐EU大使と、複数のレベルで懸念を伝えてきました。合意はEU全体の決定ではなく、今後の協議が焦点です。

木原稔官房長官が独仏のEV優遇案に懸念を伝達


2026年10月19日午前、木原稔氏(官房長官)は記者会見で、ドイツとフランスの両政府が合意したとされるヨーロッパ製の電気自動車(EV)の優遇措置案について、日本政府の立場を説明しました。この案では、日本などで生産された車が優遇の対象から外されるとされています。木原氏は「日本産の製品はEU製と同等とみなすべき」と述べ、欧州連合(EU)側に適切な対応を求めてきたことを明らかにしました。

木原氏は、日本企業が不利益を被ることのないよう、あらゆるレベルでEU側に懸念を伝えてきたと説明しています。そのうえで「EU市場における日本企業の公平な競争環境を確保するべく適切に対応していく」と強調しました。日本車の公平な扱いを政府が正面から求めたことは、国内の自動車産業にとっても重要な発信です。

高市早苗氏(首相)の内閣では、2026年9月の内閣改造後も木原氏が官房長官を続けています。官房長官は政府の報道官のような役割で、内閣の方針を会見で国内外に伝える立場です。今回の発言は、政府が懸念を伝えてきたことを国内外に改めて示す内容です。

独仏が合意したとされる「欧州製」優遇の中身


報道によると、ドイツとフランスの両政府は2026年10月16日、ブリュッセルで開かれたEU首脳らの会合に合わせて、自動車に関する共同の立場をまとめました。海外メディアが2026年10月15日に案の内容を報じ、翌16日に合意したと伝えられています。柱は、2035年の乗用車の二酸化炭素(CO2)排出規制を緩めることと、「欧州製」を優遇する仕組みを組み合わせた点です。

規制の緩和は、メーカーごとの平均で排出を90%減らす一方、残りの10%を他の取り組みで埋め合わせなくてよいという内容です。優遇の条件としては、車の部品の70%(電池を除く)を欧州で作ること、電池の10%を欧州産にすることが挙げられています。EUが検討している産業加速法案では、公共調達や購入補助金などで欧州製を優先する仕組みが議論されてきました。ノルウェー、アイスランド、スイス、英国といった結びつきの強い国は、条件付きで対象に含める方向と報じられています。一方で、優遇への参加を求めてきた日本や韓国、トルコは含まれていないと伝えられました。

ただし、この合意はEU全体の決定ではありません。独仏が共同の立場をまとめた段階で、ほかの加盟国や欧州議会の判断が必要です。欧州議会は2026年11月23日の本会議で、自動車のCO2規制に関する欧州委員会の提案を採決する予定と報じられており、欧州製優遇の最終的な中身は今後の協議で決まります。

日本政府がこれまで求めてきた対応と日本車への影響


日本政府は、この問題で以前から動いてきました。2026年4月には、欧州製の優遇策について英国製や日本製を公平に扱うよう、修正を求める方針が報じられています。2026年5月7日には、赤沢亮正氏(経済産業相)が日EUハイレベル経済対話の後の記者会見で、「日本製のEVが排除されることへの懸念を強く伝えた」と述べました。2026年9月16日には、相川一俊氏(駐EU日本政府代表部大使)が英紙への寄稿で、産業加速法案は欧州に進出する日本企業などを「不利益にさらす」として再考を求めています。政府は大臣から大使まで、複数のレベルで同じ主張を重ねてきたことになります。

「日本車だけ外されるのは、公平な競争とは言えないと思います。政府にはぶれずに主張してほしいです。」
「日本企業は欧州で工場も雇用も作ってきたのに、優遇から外されるのは納得できません。」

日本とEUは2019年2月に経済連携協定(EPA)を発効させ、自動車の関税を段階的に引き下げてきました。EPAは、互いに関税を下げて貿易を広げるための取り決めです。市場を開く約束をしたはずなのに、新しい優遇策で日本製だけが不利になるおそれがあります。日本側が公平な扱いを求める理由はここにあります。

欧州の新車市場は、日本メーカーにとって大切な売り先です。欧州の業界団体の集計では、2026年上半期のEU新車登録は前年の同じ時期に比べて5.7%増えました。日本メーカーではホンダが21.4%増、マツダが20.9%増と伸びた一方、トヨタは0.1%減、日産は5.3%減でした。優遇策が決まれば、日本車は大幅に販売を減らす可能性があるとも伝えられています。

EUの手続きはこれから 日本が求めるべきこと


今回の独仏案は、まだ決まったルールではありません。だからこそ、日本政府が今の段階からあらゆるレベルでの働きかけを続けることが重要です。決まってしまってから修正を求めるのは、はるかに難しくなります。

日本の自動車産業は、完成車メーカーだけでなく、多くの部品メーカーや販売会社を支える基幹産業です。海外で売る車が不利な扱いを受ければ、その影響は国内の取引先にも及びかねません。高市政権が日本企業を守る姿勢を明確にしたことは、国益の面から見て評価できます。

「官房長官がはっきり言ってくれたのは良かったです。言うべきことは言う姿勢を続けてください。」
「EPAで関税を下げたのに、今度は優遇から外すというのは、約束が違う気がします。」
「結局は自国の産業をどう守るかという話です。日本も他人事ではなく、国内の産業を守る視点を持つべきです。」

日本政府には、EUの加盟国や欧州議会にも直接働きかけ、日本製を「EU製と同等」に扱う内容へ修正させる粘り強い交渉が求められます。木原氏が示した「公平な競争環境」を実際の制度に反映させられるかが、これからの焦点です。日本の自動車が欧州で公平に戦える環境を守れるかが問われています。

まとめ


  • 木原稔氏(官房長官)は2026年10月19日の会見で、「日本産の製品はEU製と同等とみなすべき」と述べました
  • 独仏両政府は2026年10月16日、2035年のCO2規制の緩和と「欧州製」優遇を組み合わせた案で合意したと報じられています
  • 優遇の対象には日本、韓国、トルコが含まれないと伝えられ、英国などは条件付きとされています
  • 独仏の合意はEU全体の決定ではなく、ほかの加盟国や欧州議会の判断が必要です
  • 日本政府は2026年5月に赤沢亮正氏(経済産業相)、2026年9月に相川一俊氏(駐EU日本政府代表部大使)も懸念を伝えています
  • 日本企業が不利益を被らないよう、政府のあらゆるレベルでの働きかけが引き続き求められます

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2026-10-19 13:12:51(植村)

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