2026-10-17 コメント投稿する ▼
スポーツ不正対策の新法素案、麻生太郎氏の議連が八百長防止へ今国会成立目指す
超党派のスポーツ議員連盟(会長・麻生太郎氏)が、八百長などスポーツ競技の不正を防ぐ新法「スポーツ競技不正対策推進法案(仮称)」の骨子素案をまとめました。試合の経過や結果に影響を及ぼす行為を「不正操作」と定義し、関係者による不正操作を禁止する一方、罰則は設けない見通しです。通報・相談体制の整備や情報共有など5項目の基本施策を掲げ、政府に推進会議を置いて、関係省庁やスポーツ団体との情報共有を強める内容です。議連は今国会での成立を目指し、与野党との協議を加速させる方針です。背景にあるスポーツ賭博の広がりや国内外の事例、罰則なしで不正をどこまで防げるのかという課題も解説します。
スポーツ競技の不正対策へ新法の骨子素案が判明、議連が今国会での成立を目指す
超党派のスポーツ議員連盟が検討している、スポーツ競技の不正対策のための新しい法律の骨子素案が、2026年10月に明らかになりました。議連の会長を務めるのは、麻生太郎氏(自由民主党〈自民党〉副総裁)です。八百長のような不正を防ぐことが目的で、法律の名前は「スポーツ競技不正対策推進法案(仮称)」とされています。
素案は、政府に「スポーツ競技不正対策推進会議(仮称)」を設けることや、不正に関する通報と相談の体制を整えることなどを求めています。議連は今国会での成立を目指し、与党と野党との協議を加速させる方針です。今国会とは、2026年10月に召集された臨時国会のことです。
八百長のニュースを聞くたびに、真剣に応援してきた自分がばかにされた気分になります。新しい法律で防げるなら歓迎です。
不正操作の禁止と五つの基本施策、罰則は設けない見通し
素案では、「不正な利益を図る目的で、試合の経過や結果に影響を及ぼす」行為を不正操作と定義しています。簡単に言えば、お金もうけのために試合の流れや勝ち負けをゆがめる行為のことです。そのうえで、選手、監督、コーチ、審判員、スポーツ団体の役職員など、競技に関わる人たちによる不正操作を禁止します。ただし、罰則は設けない見通しです。
基本的な施策として示されたのは五つです。一つ目は通報と相談の体制の整備、二つ目は国とスポーツ団体の間での情報共有、三つ目は違法行為への対策、四つ目は教育と啓発の推進、五つ目は国際協力の推進です。政府に置く推進会議では、関係する省庁やスポーツ団体との情報共有を強めるとしています。
罰則がないと聞いて少し驚きました。ルールを破っても何も起きないなら、抑止力になるのか心配です。
この動きの前段として、2026年6月29日には議連のプロジェクトチームの会合が開かれました。座長は山下貴司氏(元法相)です。この会合では、日本スポーツ政策推進機構という団体が、法律をつくることと、行政機関の内部に不正操作の情報を集めて分析する「ナショナルプラットフォーム」を置く案を提言しました。同機構が5団体から聞き取りをした結果として、競技団体には捜査の権限(犯罪を調べる力)がなく、守秘義務や個人情報の保護が情報共有の壁になっているという課題も挙げられました。
スポーツ賭博が広がる背景、国内外で続いてきた不正の事例
議連は、スポーツ賭博が国内外で横行していることを受け、不正操作対策を集中的に議論するプロジェクトチームを設けて、新しい法律づくりを進めてきました。賭けの対象になる試合では、結果を操作して利益を得ようとする不正が問題になってきました。日本でも、八百長が大きな問題になった過去があります。
2010年に大相撲で野球賭博の問題が表面化し、その捜査の中で、力士の携帯電話から八百長の打ち合わせをうかがわせるメールが見つかりました。2011年2月に八百長問題が発覚し、同年の春場所は中止になりました。
大相撲の八百長問題を思い出しました。あのときのような騒ぎは二度と見たくありません。
最近でも、2025年3月に日本野球機構(NPB)が、違法なオンラインカジノを利用したプロ野球の選手らに制裁金を科すと発表しました。八百長そのものではありませんが、スポーツ界が賭博の問題と無関係ではないことを示す出来事でした。国も2025年6月にギャンブル等依存症対策基本法を改正し、違法なオンラインカジノのサイトの提示や、利用への誘導情報の発信を禁じました。この改正は2025年9月25日に施行されています。
スポーツ賭博が広がっているのは本当に怖いです。選手が悪い誘いに巻き込まれる前に、相談できる窓口がしっかりあってほしいです。
海外では罰則を設ける動きもあります。オーストラリアでは、2026年に、試合を不正に操作した個人に最長10年の懲役を科す刑法改正案が議会に提出されました。英国では、賭博法で賭けに関する不正行為が犯罪とされており、有罪となった場合は最長2年の懲役か罰金、またはその両方が科されます。また、欧州評議会が作った、スポーツ競技の操作を防ぐための国際条約「マコリン条約」は、2019年に発効しました。
罰則なしでどこまで防げるか、実効性と今後の焦点
今回の素案は、不正操作を禁止すると明記する一方で、罰則は設けない見通しです。罰則がない場合、ルールをどう守らせるのかが課題になります。素案が柱に据えているのは、通報や相談の窓口をつくり、国とスポーツ団体が情報を共有して、不正を早く見つける仕組みです。
議連は役員会で、国内でスポーツベッティング、つまりスポーツの結果を対象にした賭けを解禁しない方針を改めて確認したと報じられています。賭けの広がりをどう抑えるかも、不正を防ぐ土台として問われます。
会議を作るだけで終わらないでほしいです。通報がどう生かされたのか、結果をきちんと公表してもらいたいです。
新しく会議を設けるだけでは、国民の安心にはつながりません。どのような通報が寄せられ、どう対応し、どんな成果が出たのかを、数字や具体例で示すことが欠かせません。政府に置く会議である以上、目標と期限をはっきりさせ、結果を検証できる形で公表することが求められます。
議連は与党と野党との協議を加速させる方針で、骨子素案をもとに法案の形がどこまで固まるかが当面の焦点です。関係者による不正操作を禁止すると明記する方針が、条文でどこまで具体的になるのかも注目点です。スポーツを楽しみにする多くのファンの信頼を守れるかどうかが、この新法に問われています。
まとめ
- 超党派のスポーツ議員連盟(会長・麻生太郎氏)が、八百長など不正を防ぐ新法「スポーツ競技不正対策推進法案(仮称)」の骨子素案をまとめました
- 「不正な利益を図る目的で、試合の経過や結果に影響を及ぼす」行為を「不正操作」と定義し、選手や審判員、団体の役職員など関係者による不正操作を禁止しますが、罰則は設けない見通しです
- 基本施策は、通報・相談体制の整備、国やスポーツ団体の情報共有、違法行為対策、教育・啓発の推進、国際協力の推進の5項目です
- 政府に「スポーツ競技不正対策推進会議(仮称)」を設置し、関係省庁やスポーツ団体との情報共有を強化します
- 議連は今国会での成立を目指し、与野党との協議を加速させる方針です
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