2026-10-30 コメント投稿する ▼
仙台市長・郡和子氏の海外出張費6672万円 出張の数値目標と結果公開を
仙台市の郡和子氏(仙台市長)の海外出張費が、3年間で7つの国や地域に11回、総額6672万円に上ることが公表されました。市は2026年10月23日から内訳と成果を公開し、今後も続ける考えです。ただ、公開された内容では目的は分かっても数値目標は確認できず、成果も数字での説明が少ないのが実情です。福岡県議会の海外視察では23件で約2億6500万円が使われ、全国の29道府県議会でも2年間で約6億7900万円に達しました。税金で行く出張なので、仙台市長に限らず、首長と議員のすべての出張に、目的、数値目標、数値の結果の公開が必要です。
仙台市の郡和子市長、3年間の海外出張費は総額6672万円
仙台市の郡和子氏(仙台市長)の海外出張費が、市議会で「高すぎる」と指摘されました。これを受けて市は、2026年10月23日から経費の総額や内訳、成果を市のホームページで公表し始めています。郡氏が2023年度から2025年度までの3年間に出張したのは、7つの国や地域に計11回です。同行した職員の分を含めた経費の総額は6672万円に上り、旅費のほか通訳代なども含まれています。
例えば2025年のパリ出張は、4月が約674万円、10月が約730万円でした。10月の出張は市長を含む5人で、航空費や車両の借り上げ代、通信料などの内訳が掲載されています。飛行機については、規定上はファーストクラスも使えるものの、他の政令指定都市の状況を踏まえてビジネスクラスを使ったと市は説明しています。
郡氏は2026年10月27日の会見で、公表の理由を「市民の皆さま方に無駄遣いと言われないように」と述べました。成果としては、国際会議や大規模イベントの開催、タイや香港との新規路線の就航を挙げています。今後の出張でも経費の公開を続ける考えで、情報を出し始めたこと自体は前進と言えます。
公表されても残る疑問 数値目標と結果が見えません
ただ、公開された内容を見ても、出張が市民の暮らしにどれだけ役立ったのかは分かりにくいままです。市のホームページで確認できた範囲では、各出張の目的は書かれていますが、数値の目標は見当たりませんでした。成果についても、会議で意見を伝えた、催しが盛況だったといった言葉が中心で、就航した便数や増えた旅行者の数のような数字は確認できませんでした。
郡氏は、外国人の宿泊者数が3年連続で過去最高になったことにも触れています。しかし、その増加と今回の出張にどのような関係があるのかは、数字で示されていません。目標がなければ、達成できたのか、できなかったのかを市民が判断することもできません。
ニュースサイトのコメントやSNSでは、費用対効果を示してほしいという意見も見られます。
「何千万円もかけて行くなら、何を目指して何を達成したのか、数字で教えてください。」
「公開は一歩前進ですが、成果が感想文のような書き方では、税金の使い道として納得できません。」
福岡県議会や国会でも海外視察の費用が問われています
問題は仙台市だけではありません。福岡県議会の事務局は2026年8月6日に、2023年度から2025年度までの海外視察23件の費用を公表しました。総額は約2億6500万円で、23件のうち19件で参加者の宿泊費が県の基準額を超えていました。議長の宿泊費は、フランスで1泊16万9千円でした。服部誠太郎氏(福岡県知事)は2026年7月30日に、県議会の海外視察も第三者委員会の調査対象にする方針を示しています。
全国でも同じです。2026年10月25日に報じられた集計では、29道府県議会が2024年度と2025年度に海外視察へ使った額は、合わせて約6億7900万円でした。国会でも、2026年度の海外視察の関連経費は衆議院と参議院の合計で約5億6000万円とされ、同行する職員の分も含まれています。1人あたりの公費負担の上限は、衆議院が255万円、参議院が260万円と報じられています。
山梨県議会のように、海外調査の前に計画書、後に報告書をつくり、概要を公開している例はあります。しかし、数値の目標や費用対効果の公開を求める仕組みは、今回調べた範囲では見つかりませんでした。費用を公表する動きは広がっていても、成果を数字で示す仕組みは、確認できた範囲では見えていません。
「物価高で毎日の買い物にも苦労しているので、出張の費用対効果はやはり気になります。」
「目標の数字がなければ、成功したのか失敗したのか、誰にも判断できませんよね。」
「首長も議員も、行く前に目標を出して、帰ってきたら結果を出す。当たり前のことだと思います。」
出張には目的と数値目標、数値の結果の公開を義務づけるべきです
税金を使って海外へ行く以上、仙台市長に限らず、すべての首長と議員の出張に、次の3点の公開が必要です。1つ目は出発前に示す目的、2つ目は具体的な数値目標、3つ目は帰国後に示す数値の結果です。
数値目標とは、例えば新規路線なら就航する便数と時期、観光の誘客なら訪れる人の数、企業誘致なら契約の件数や金額のことです。結果は、かかった費用と並べて公表すれば、市民や国民が費用に見合ったかを自分で確かめられます。目標に届かなかった場合は、その理由と次の対応も示すべきです。数値目標を示せない出張は、行く理由そのものを問い直す必要があります。
海外への資金協力でも、数字と期限、報告がなければ国民の理解は得られません。出張も同じです。目的も数値目標も数値の結果も公開されない出張は、成果を確かめようがなく、無駄な出張と言わざるを得ません。物価高で家計が苦しい中、税金の使い道には厳しい目が向けられています。
郡氏は2026年11月にも、アメリカ・カリフォルニア州への出張を予定しています。今回の公表を一歩進め、出発前に数値目標を、帰国後に数値の結果を示せるかどうかが、市民の納得を得る分かれ目になります。
まとめ
- 郡和子氏(仙台市長)の2023年度から2025年度の海外出張は、7つの国や地域に11回で、同行職員分を含む総額は6672万円
- 市は2026年10月23日から経費の内訳と成果を公表し、今後も公開を続ける考え
- 市の公表では目的は示されているが、数値目標は確認できず、成果も数字での説明が少ない
- 福岡県議会は海外視察23件で約2億6500万円、29道府県議会は2年間で約6億7900万円を使った
- 首長と議員のすべての出張に、目的、数値目標、数値の結果の公開を義務づけるべき