2026-10-26 コメント投稿する ▼
碧南市議会で外国人世帯の生活保護が5年間で2倍に
愛知県の碧南市議会で、外国人世帯への生活保護が「この5年間で2倍に増えている」という答弁があったと、2026年10月25日に投稿された動画で伝えられ、話題になっています。質問に立ったのは長﨑章浩氏(碧南市議会議員)です。ただし、世帯数や比べた年度、議会の日付は確認できていません。外国人への生活保護は法律上の権利ではなく、1954年の通知にもとづく行政措置です。国の集計や碧南市の外国人住民数の推移とあわせて、今回の答弁を整理します。税金で支える制度だからこそ、市が数字で説明することが大切です。
碧南市議会で示された「5年間で2倍」という答弁
愛知県の碧南市議会で、外国人世帯への生活保護が「この5年間で2倍に増えている」という答弁があったと、SNSで大きな話題になっています。きっかけは、2026年10月25日に投稿された動画です。動画には、碧南市議会で質問に立つ長﨑章浩氏(碧南市議会議員)の姿と、質問と答弁の要点を示す字幕が入っています。投稿は閲覧数が3万回を超え、多くの人の目に触れています。
字幕によると、長﨑氏はまず、日本国憲法第25条が「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と定めていることを確認しています。そのうえで、憲法を受けて作られた生活保護法も、対象を日本人に限っていると説明しました。さらに、2014年7月18日の最高裁判所の判決でも、外国人には生活保護を請求する法的な受給権はないという判断が出ていると述べています。
一方で長﨑氏は、人道上の観点から国の通達により、永住者や定住者など一定の在留資格を持つ外国人には生活保護法を準用する仕組みが整えられ、現在もその運用に基づいて支給されているのが実情だと指摘しました。そこで、生活保護を受ける外国人世帯が増えている要因を、市としてどのように分析しているのかを尋ねました。
これに対し、字幕では「この5年間で、外国人世帯への生活保護が2倍に増えているとのご答弁でした」と紹介されています。ただし、動画や投稿からは、答弁の具体的な世帯数、比べている年度、答弁した担当者、議会が開かれた日付は分かりません。市議会の会議録でも該当の箇所はまだ確認できていません。「2倍」が世帯数の増加を指すのかも含めて、正確な数字は市の公表を待つ必要があります。
SNSでは、この話題に次のような声が寄せられています。
「生活が苦しい日本人も多いのに、外国人世帯の生活保護が5年で2倍と聞いて驚きました。」
外国人への生活保護の仕組みと、これまでの司法判断
そもそも生活保護法は、日本国民を対象にした法律です。外国人は法律上の対象ではなく、1954年に当時の厚生省が出した通知にもとづき、人道上の観点から、生活に困っている外国人に日本人に準じた保護を行う「行政措置」として扱われてきました。対象になるのは、永住者や定住者など、一定の在留資格を持つ人です。
この点を示したのが、2014年7月18日の最高裁判所の判決です。永住者の資格を持つ外国人女性が生活保護を申請して認められなかった裁判で、最高裁は「外国人は行政措置によって事実上の保護の対象になりうるにとどまり、生活保護法にもとづく受給権はない」という趣旨の判断をしました。つまり、外国人への生活保護は、法律で決まった権利ではなく、国の運用によって支えられている仕組みです。
税金を財源にする以上、運用の実態を国民にわかりやすく示すことが欠かせません。日本で暮らす外国人にも、法律やルールを守ってもらうことが前提です。
政府も動き始めています。2026年1月23日に示した外国人の受け入れに関する総合的な対応策では、自治体と連携して受給者の在留資格をオンラインで確認できるようにし、利用の実態を把握する方針が盛り込まれました。生活保護の対象となる在留資格の見直しも、検討課題とされています。
「制度の趣旨は分かりますが、税金で支える以上、対象の範囲はきちんと説明してほしいです。」
国の統計と碧南市の外国人住民数から見える現状
では、数字はどうなっているのでしょうか。国の集計によると、世帯主が日本国籍でない被保護世帯は、2024年度の月平均で4万7,332世帯でした。被保護世帯全体の約2.9%にあたります。被保護人員でみると、2012年度の7万4,736人から2024年度は6万4,993人となり、国は増加の傾向はみられないと説明しています。ただし、国は外国人だけを切り出した受給者数は把握していないとも明らかにしています。
碧南市の外国人住民数は、県の集計で確認できます。2022年6月末は6,061人で、人口の8.39%でした。これが2025年12月末には7,079人、人口の9.90%まで増えています。約3年半で1,018人、率にして約17%の増加です。国籍別では、2022年12月末の時点でブラジル国籍が2,957人で最も多く、ベトナム国籍の1,266人が続きます。
住民数の増加率は約17%で、期間は違うものの、答弁にある「2倍」とは数字の大きさが異なります。もとの世帯数が公表されていないため、この差が何を意味するのかは、現時点では分かりません。外国人住民が増えたことと、生活保護を受ける世帯が増えたことの関係も、数字で確かめる必要があります。
「大事なのは感情論より数字です。何世帯から何世帯に増えたのか、市は公表してほしいです。」
数字を示して説明することが、制度への信頼につながります
今回の話題で大切なのは、議会で確認された内容を、市が数字ではっきり示すことです。何年度から何年度までの比較なのか、世帯数は何から何へ増えたのか、保護費の総額はどう変わったのか、増えた要因を市がどう分析しているのか。これらが示されれば、事実にもとづいた議論ができます。
投稿には「他の市も発表してほしい」という呼びかけがあります。自分の住む市の数字はどうなのかと、気になる方もいるでしょう。外国人への生活保護は、人道上の措置として続けられてきました。だからこそ、対象の範囲や運用の実態を、税金を納める国民に説明し続けることが欠かせません。
質問に立った長﨑氏のように、議会で数字を確認し、市民に伝える議員の役割は重要です。市には、確認された内容を、会議録や公表資料で分かりやすく示す姿勢が求められます。
「うちの市はどうなっているのか気になります。他の自治体も数字を出してほしいです。」
「議会で数字を確認してくれる議員がいるのはありがたいです。結果をきちんと市民に知らせてほしいです。」
まとめ
- 2026年10月25日に投稿された動画で、碧南市議会の長﨑章浩氏の質問に「外国人世帯への生活保護がこの5年間で2倍」との答弁があったと伝えられています。
- 世帯数、比べた年度、答弁者、議会の日付は、動画や投稿からは確認できません。
- 外国人への生活保護は法律上の権利ではなく、1954年の通知にもとづく行政措置です。2014年7月18日の最高裁判決もこの点を示しています。
- 国の集計では、世帯主が外国籍の被保護世帯は2024年度に約2.9%で、被保護人員は2012年度から減っています。
- 碧南市の外国人住民は、2022年6月末の6,061人から2025年12月末の7,079人へ約17%増えています。
- 市には、世帯数・年度・保護費・増加の要因を数字で示す説明が求められます。
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