2026-10-16 コメント投稿する ▼
後期高齢者の医療費に金融所得 上野賢一郎氏所管の厚労省が2029年8月開始
厚生労働省は、75歳以上の後期高齢者の医療費の窓口負担や保険料に、株の配当や譲渡益などの金融所得を反映させる新しい仕組みを2029年8月に始める方針を固めました。2030年8月からは完全に実施します。これまでは確定申告をしなければ金融所得が算定に入らず、不公平との指摘がありました。2029年1月からは、金融機関が法定調書を各地の広域連合へオンラインで出す義務も設ける案です。2026年10月16日に社会保障審議会の医療保険部会で案を示す予定で、2027年度予算の概算要求には56億円を計上しました。75歳以上の方や家族にとって、将来の医療費に関わる大切な見直しです。
後期高齢者の金融所得を医療費の窓口負担と保険料に反映へ
厚生労働省は、75歳以上の後期高齢者の医療費について、金融所得を窓口負担や保険料の算定に反映させる新しい仕組みを、2029年8月に始める方針を固めました。金融所得とは、株を持っていて受け取る配当や、株を売って得た利益(譲渡益)などのことです。2030年8月からは、この仕組みを完全に実施します。2026年10月16日に開かれる社会保障審議会(厚生労働相が政策について意見を聞く会議)の医療保険部会で、この案を示す予定です。
この仕組みは、2026年5月に成立した改正健康保険法に盛り込まれました。法律には、公布(国民に知らせること)から5年以内に施行(実際に使い始めること)すると定められており、今回の方針で具体的な開始時期が示されることになります。厚生労働省を所管するのは上野賢一郎氏(厚生労働相)で、内閣を率いるのは高市早苗氏(首相)です。
75歳以上の医療費の窓口負担は、原則として1割です。ただし、所得が多い人は2割や3割になります。この「所得」に配当などの金融所得が含まれない場合があることが、以前から不公平だと指摘されてきました。今回の見直しは、支払い能力に応じた負担に改めるためのものです。
同じ年金暮らしなのに、申告するかしないかで負担が変わるのは、やはり不公平だと思います。
なぜ金融所得を医療費の負担に反映するのか
現行の仕組みでは、株の配当などの金融所得は、確定申告をしなければ、市町村が持つ税金の計算に使う所得の情報(課税所得の情報)に含まれません。そのため、窓口負担の割合や保険料を決める計算の対象になりません。同じだけ配当を受け取っても、確定申告をした人は計算に入り、しなかった人は入らないという差が生まれていたのです。
新しい仕組みでは、確定申告をするかどうかに関係なく、株の配当や譲渡益を把握します。そのうえで、支払う力に応じた負担に改めます。収入や資産の大きさに応じて負担する考え方は、「応能負担」と呼ばれます。
2025年11月には、75歳以上の見直しを先に進め、現役世代の負担を軽くする狙いがあると伝えられていました。後期高齢者医療制度の被保険者(加入者)は、2024年度に約2000万人にのぼります。多くの人に関わる制度だからこそ、公平さが強く求められます。
「現役世代は毎月の保険料が重くて、手取りがなかなか増えません。能力に応じて負担するという考え方には賛成です。」
「長年まじめに働いてきた世代の負担が増えると聞くと、正直ちょっと不安になります。丁寧に説明してほしいです。」
2029年8月開始までの流れと金融機関に求める手続き
厚生労働省の案では、2029年1月から、金融機関に法定調書を出してもらう義務を設けます。法定調書とは、配当の支払いなどについて、金融機関が報告するために出す書類のことです。これを、都道府県ごとに設けられている後期高齢者医療の運営組織「広域連合」へ、オンラインで提出させます。
法定調書には、株の売買に伴う納税手続きを金融機関が代わりに行う「特定口座」の年間取引報告書なども含まれます。種類ごとに提出期限が決まっています。
反映の時期は、次のように段階を踏みます。2029年1月末が提出期限となっている2028年分の法定調書の内容は、2029年8月から窓口負担や保険料に反映されます。2029年2月から2030年1月末に出される2029年分は、2030年8月から反映されます。こうして、2030年8月に完全実施となる流れです。
厚生労働省は、法定調書データベース(仮称)をつくり、税務署や自治体などの情報とつなげます。これにより、保険料などを計算しやすくする考えです。
2029年からとまだ先ですが、老後のお金の計画を見直す必要が出てきそうです。早めに仕組みを知っておきたいです。
56億円の費用と残る課題
この仕組みをつくるため、厚生労働省は2027年度予算の概算要求(各省庁が財務省に出す予算の希望額)に56億円を計上しました。自治体や金融機関がコンピューターの仕組みを作り直す費用(システム改修費)も、補助する方針です。税金を使う以上、費用に見合う効果が出るのか、国民に分かりやすく示すことが求められます。
仕組みの整備に56億円もかかるそうです。本当に効果が出るのか、数字で教えてほしいです。
金融所得が反映されると、窓口負担や保険料の計算が変わります。そのため、金融所得のある人は、事前に仕組みを知っておくことが大切です。どれくらいの人に影響が出るのかを、丁寧に説明することも欠かせません。国は、時間をかけて準備できる期間をうまく使い、混乱のない形で制度を始めてほしいところです。
まとめ
- 厚生労働省は、75歳以上の窓口負担と保険料に金融所得を反映する仕組みを、2029年8月に始める方針です。
- 2030年8月からは完全実施となり、2026年10月16日の医療保険部会で案を示します。
- これまでは確定申告をしないと配当などが算定に入らず、不公平との指摘がありました。
- 2029年1月から、金融機関に法定調書を広域連合へオンラインで出す義務を設けます。
- 2027年度予算の概算要求に56億円を計上し、システム改修費も補助します。
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