2025-04-16 コメント投稿する ▼
「ジブリ風AI画像は違法か?」今井雅人氏が国会で政府見解を追及、文科省は“作風はセーフ”と明言
「ジブリ風AI画像」は違法?今井雅人氏が国会で問いただす
「ジブリっぽい画像をAIで作るのって、著作権的にどうなんだろう?」――そんな疑問が広がる中、立憲民主党の今井雅人議員が、この話題を国会で正面から取り上げた。最近SNSで話題の「ジブリフィケーション」を巡り、政府に対してその法的な線引きを問いただした。
作風の真似はセーフ?「ジブリそのもの」ならアウト?
今井氏は16日の衆院内閣委員会で、「最近、AIで“ジブリ風”に画像を生成するのが流行っているが、これは著作権的に問題ないのか」と質問。世間の関心を代弁するような問いかけだった。
これに対して答弁に立った文部科学省の中原裕彦戦略官は、「著作権法は、アイデアや作風そのものを保護するものではない」と説明。つまり、「雰囲気」や「スタイル」だけを真似ても、違法とは言えないというのだ。
ただし、「既存の作品とそっくりだったり、もとにして作られたと判断されれば、著作権侵害にあたる可能性はある」とも述べ、場合によっては違法になる可能性も残した。最終的な判断は司法に委ねられる、というのが政府の立場だ。
今井氏「境界線がはっきりした」
今井氏はこの答弁を受けて、「作風やアイデアの段階ではセーフ。ただし“ジブリそのもの”と見なされるような表現はアウトという整理だと分かった」と納得の表情を見せた。
さらに、「AIの進化が止まらない中で、著作権の運用や制度もアップデートが必要になる」と指摘。技術の進歩に法律が追いついていない現状を浮き彫りにした。
SNSで拡がる“ジブリ風”画像 著作権との線引きに課題
事の発端は、米OpenAIが3月末に公開した新しい画像生成機能。これにより「ジブリ風にして」といった作風の指示ができるようになり、SNSにはまるでジブリ作品のワンシーンのような画像があふれた。
一方で、著作権侵害の懸念も強まっている。「どこまでが創作で、どこからがパクリなのか?」という問題は、AIの登場で一層あいまいになっているのが実情だ。
今井氏のように政治の場でこの問題を正面から取り上げる動きは、法的な整理やルールづくりに向けた一歩と言えるだろう。
- 立憲民主党の今井雅人氏が、AIによる「ジブリ風画像」について著作権の見解を政府に質問。
- 文科省は「作風やアイデアの真似は原則OK、でも中身がジブリそっくりならNGの可能性」と説明。
- 今井氏は「合法・違法の線引きが整理された」とコメント。
- SNSでは“ジブリっぽい画像”が拡散中。技術と法律のギャップが課題に。