2026-04-28 コメント: 1件 ▼
障害者就労支援の不正受給で絆ホールディングスが大阪市を提訴 110億円返還請求の取り消し求め訴訟
大阪市の福祉関連会社「絆ホールディングス(HD)」傘下の4事業所が障害者就労支援の加算金約150億円を過大受給した問題で、絆HD側が約110億円の返還請求の取り消しを求める訴訟を2026年4月17日付で大阪地裁に起こしたことが2026年4月28日に明らかになりました。大阪市が設定した支払い期限の2026年4月20日までに納付はなく、市は弁護士と対応を協議するとしています。争点は「3年ルール」の遡及適用をめぐる解釈の食い違いで、利用者約1,280人が職を失う深刻な事態も生じています。
約150億円の過大受給問題の構図 制度の抜け穴をどう悪用したのか
大阪市の福祉関連会社「絆ホールディングス(HD)」傘下の事業所による障害者就労支援の加算金過大受給問題で、絆HD側が処分を不服として、約110億円の返還請求の取り消しを求める訴訟を大阪地裁に起こしたことが2026年4月28日、市への取材でわかりました。提訴は2026年4月17日付です。
問題の核心にある加算金の仕組みはこうです。就労継続支援A型(障害者が事業所と雇用契約を結び訓練を受ける制度)の利用者が一般企業で6カ月以上働くと「就労移行支援体制加算」として事業所に報酬が支払われます。この加算は就職した本人だけでなく翌年度にその事業所に在籍する全利用者分の1日あたりの基本報酬に上乗せされる仕組みです。
絆HD傘下の4事業所はこの制度を乱用し、A型事業所の利用者を一度自社のスタッフとして6カ月以上雇用した後、再びA型事業所の利用者に戻すという行為を繰り返し、加算金を過大に請求していたと大阪市は認定しています。
障害者を支援するはずの事業所がこんな形で加算を取っていたなんて信じたくないです
大阪市以外の大阪府内・京都府・奈良県・埼玉県など合わせて2府5県75市町村に対しても約71億円が不正に支払われており、全国での不正受給総額はおよそ150億円に上ります。
110億円の返還請求と提訴の経緯 支払い期限に納付なし
大阪市は2026年3月27日、障害者総合支援法に基づいて大阪市内の4事業所を指定取り消しの行政処分としました。市が認定した不正受給額は約79億円で、これに違反に対する4割の加算金を上乗せした約110億円を返還請求しています。
市は支払い期限を2026年4月20日に設定しましたが、期限までに納付はありませんでした。2026年4月23日に訴状が届き、28日に市は「内容を精査し弁護士と対応を協議する」とコメントしました。
絆HD側は公式サイトで「処分を非常に重く受け止めている」と謝罪した一方、「見解を異にする部分がある」として法的手続きの中で主張を述べるとしています。指定取り消しを受けた4事業所はすでに2026年4月末で閉鎖されています。
制度を悪用して多くの税金を取っておきながら、訴訟で争うというのは納得できません。きちんと責任を取るべきです
争点は「3年ルール」の解釈 厚労省と絆HDで真っ向対立
今回の訴訟で最大の争点となるのが、厚生労働省が2024年4月の報酬改定で設けた「3年ルール」の解釈です。
厚労省は加算目当ての過度な就職と退職の繰り返しを防ぐため、一度就職して加算対象になった障害者については、その後3年間は就職しても事業所に加算金を支給しないとルールを厳格化しました。
厚労省と大阪市はこのルールが過去の加算歴にも遡って適用されるという見解を示しています。一方、絆HD側は「改正前の加算歴には遡って適用されない」と解釈し、2024年度以降も同様の請求を継続していたと説明しています。
この解釈の食い違いが、過大請求の規模をさらに押し上げる要因となりました。なお、大阪市は今回の事件を受けて市内の全1,649福祉関連事業所を対象に実態調査を実施したところ、34事業所で規定に抵触している可能性があることも明らかになっています。
利用者1280人が失業の危機 障害者福祉制度の信頼性にも傷
この問題が社会に与える最大の打撃は、指定取り消しを受けた4事業所で働いていた約1,280人の障害者が職を失うという現実です。
就労継続支援A型事業所では雇用契約を結んで月8万円から9万円程度の収入を得ていた利用者も多く、突然の閉鎖は当事者の生活を直撃しています。
厚生労働省は大阪労働局に対して出張相談・説明会を速やかに実施するよう指示し、大阪府内全16カ所のハローワークに障害者本人や家族向けの特別相談窓口を設置して対応にあたっています。
他の事業所への移行を探しているが、すぐには見つからないです。生活どうしたらいいかわからなくて本当に困っています
本来、障害者の社会参加と自立を支えるべき制度が巨額不正受給の温床になっていた事実は重大です。国民の税金を原資とする社会保障の財源が本来の目的から外れた形で使われた構図は許容できません。今後の訴訟の行方とあわせて、制度設計や監査体制の抜本的な見直しが急務です。
福祉の名のもとでこんな不正が長期間続いていたのは行政の監査にも問題があると思います。二度と繰り返さない仕組みを作ってほしいです
まとめ
- 絆ホールディングス傘下の4事業所が就労移行支援体制加算を乱用し、全国計約150億円を過大受給
- 大阪市は2026年3月27日に4事業所を指定取り消し処分とし、約79億円に4割加算した約110億円を返還請求
- 支払い期限の2026年4月20日までに納付なし、絆HD側は4月17日付で返還請求の取り消しを求め大阪地裁に提訴
- 争点は厚労省の「3年ルール」が改正前の加算歴に遡及するかどうかの解釈の食い違い
- 4事業所は2026年4月末で閉鎖済み、利用者約1,280人が職を失う深刻な事態が発生
- 厚生労働省は大阪府内全16カ所のハローワークに特別相談窓口を設置して対応中
- 市内全1,649福祉関連事業所の実態調査で34事業所に規定違反の疑いが判明
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