健康保険法改正案が衆院通過 ロキソニン・アレグラに25%追加負担、高額療養費の上限も段階的引き上げへ

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健康保険法改正案が衆院通過 ロキソニン・アレグラに25%追加負担、高額療養費の上限も段階的引き上げへ

2026年4月28日午後の衆議院本会議で、健康保険法などの改正案が採決され、賛成多数で可決、参議院に送付されました。日本共産党(共産党)と一部の無所属議員は反対しました。改正案の柱は、市販薬と成分がほぼ同じ「OTC類似薬」を処方された患者への25%追加負担と、高額療養費制度の上限額引き上げの2点です。政府は現役世代の社会保険料負担を軽減する目的を掲げていますが、記録的な物価高が続く中での患者負担増は、日々の生活が苦しい人々への追い打ちとなりかねず、改正案の詳細と課題を丁寧に確認する必要があります。

「ロキソニン」「アレグラ」など約1100品目に25%追加負担 OTC類似薬の新制度とは


改正案の目玉の一つが、OTC類似薬に関する新たな患者負担制度です。

「OTC類似薬」とは、薬局やドラッグストアで処方箋なしに購入できる市販薬(OTC薬)と成分や効能がほぼ同じ医療用医薬品のことです。痛み止めの「ロキソニン」(成分名:ロキソプロフェン)、アレルギーを抑える「アレグラ」(成分名:フェキソフェナジン)、湿布、保湿剤、胃腸薬など約77成分・約1100品目が対象となります。

改正案は、これらOTC類似薬が処方された場合に、現行の1〜3割の自己負担に加えて薬剤費の25%を患者が全額負担する新制度を創設します。これによりOTC類似薬の実質的な患者負担は薬剤費の約47.5%まで上がる計算になります。政府は約1880億円の医療費削減を見込んでおり、難病患者や子どもは対象外とする方針ですが、適用外となる詳細要件は今後詰められます。施行は2027年3月の見通しです。

改正案の審議では、野党側から「治療費の増加で生活が困窮することがないよう配慮すべき」との意見が出され、付帯決議には所得や疾病別の影響を検証し、必要に応じて速やかに見直すことが盛り込まれました。

高額療養費の月額上限が2段階で最大38%引き上げ 所得区分も細分化


もう一つの柱が、高額療養費制度の見直しです。

高額療養費制度とは、病気やケガで受けた保険診療の自己負担が高額になった場合に、一定額を超えた分が後から払い戻される制度です。医療が必要な人の家計を守るセーフティーネットの役割を担っています。改正案では、所得に応じた月額自己負担の上限額を2027年夏までに7〜38%程度引き上げます。

具体的には、2026年8月を第1段階として全所得区分で4〜7%程度引き上げ、続く2027年8月の第2段階では住民税非課税世帯を除く所得区分を現行の約5区分から12区分に細分化してさらに引き上げます。たとえば年収650万〜770万円の層では、現行の月額上限約8万円が最終的に約11万円(約38%増)になる見込みです。一方、年収200万円未満の低所得層については上限額を現在よりさらに引き下げ、負担を軽減する配慮が盛り込まれました。

なお、直近12カ月で3回以上高額療養費の上限に達した患者の4回目以降の自己負担上限を下げる「多数回該当」の制度は、原則として上限額を据え置きとします。さらに新たに年間を通じた負担上限(年間上限)を設ける仕組みも導入されます。

「ロキソニンは薬局でも買えるけど、薬の選び方は医師に任せたい。追加負担は正直きつい」
「高額療養費の上限が上がったら、がんや難病で長期治療してる人はどうなるの」
「物価高で食費を削ってるのに、今度は医療費まで増えるのか。限界だ」
「38%引き上げって、同じ病気でこんなに変わるの?庶民には死活問題だよ」
「低所得者への配慮があるのはわかった。でも中間層が一番しわ寄せを受けるのでは」

物価高の中での患者負担増 現役世代を守るための改革と言えるのか


政府はこの改正について、現役世代の社会保険料負担を軽減するための必要な措置と説明しています。

少子高齢化の進展、医療の高度化、1回数百万円を超えるような高額医薬品の普及によって、高額療養費の給付総額は年々増加しています。現役世代が支払う保険料を抑えるためには、制度の持続可能性を高める改革が必要という論理は理解できます。また、OTC類似薬については「市販でも買える薬の保険給付をどこまで行うのか」という議論は以前から続いており、一定の合理性があります。

しかし問題は「タイミング」と「質」です。過去5年間で消費者物価が約12%上昇し、実質賃金のマイナスが続いた家計に対して、医療費の自己負担まで増やすことは、追い打ちと言わざるを得ません。 現在の物価高は数十年にわたる経済・財政政策の歪みが積み重なった結果であり、その代償を病気の患者に転嫁することには強い疑問を感じます。所得区分の細分化や低所得者への配慮は評価できますが、大病を抱える中間所得層が直面する年間数万円単位の負担増は決して軽くありません。

出産費用の無償化も盛り込む 連休明けから参院審議へ


改正案にはプラス面も含まれています。出産費用の無償化が新たな制度として盛り込まれたほか、健康保険が適用されずに自己負担が生じる帝王切開の場合でも、妊婦に現金給付を行い負担を軽減する仕組みが設けられます。少子化対策の観点から重要な施策であり、前向きに評価すべき内容です。

改正案の審議の舞台は連休明けから参議院に移ります。患者団体や医療現場からは制度の影響を丁寧に検証することを求める声が上がっており、参院審議でも活発な議論が期待されます。医療費改革が「現役世代を守る」という名目のもとで、病気の人々の生活を圧迫するものになってはなりません。 付帯決議に盛り込まれた「影響の検証と必要に応じた速やかな見直し」を、空文に終わらせないための監視が求められます。

まとめ


  • 2026年4月28日、健康保険法などの改正案が衆議院本会議で可決、参議院に送付された(共産党と一部無所属は反対)
  • ロキソニン・アレグラなど約77成分・約1100品目の「OTC類似薬」に薬剤費の25%を追加負担する新制度が創設される(難病患者・子どもは対象外)、2027年3月施行見通し
  • 高額療養費制度の月額自己負担上限を2026年8月と2027年8月の2段階で最大7〜38%引き上げ、所得区分も12区分に細分化
  • 多数回該当(年3回以上利用)の上限は原則据え置き、年収200万円未満層は上限額をさらに引き下げ
  • 70歳以上の低所得者の外来受診を軽減する「外来特例」も自己負担額を引き上げ
  • 出産費用の無償化と帝王切開への現金給付も盛り込まれた
  • 物価高が続く中での患者負担増は中間所得層を中心に家計を直撃する恐れがあり、参院審議での丁寧な議論と施行後の影響検証が不可欠

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2026-04-28 16:06:36(うみ)

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