英国自然史博物館からアイヌ民族7体遺骨が帰還、ウポポイでの文化継承へ節目

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英国自然史博物館からアイヌ民族7体遺骨が帰還、ウポポイでの文化継承へ節目

長年にわたり英国の博物館に保管されていたアイヌ民族の遺骨7体が、この度、故郷である日本へ返還されることになりました。 英国自然史博物館も、そのような経緯でアイヌ民族の遺骨を保管していた機関の一つです。 日本政府は、アイヌ文化の振興や理解促進を図る取り組みを進める中で、海外に保管されているアイヌ民族の遺骨返還についても、重要な課題として位置づけてきました。

長年にわたり英国の博物館に保管されていたアイヌ民族の遺骨7体が、この度、故郷である日本へ返還されることになりました。5月5日には、英国自然史博物館で返還式典が執り行われ、アイヌ施策担当大臣である黄川田仁志氏をはじめ、北海道アイヌ協会の関係者らが列席し、丁重に遺骨を受け取ります。この歴史的な返還は、アイヌ民族の尊厳回復と、その豊かな文化を未来へ継承していく上で、極めて重要な一歩となります。

遺骨が英国にあった経緯


今回返還される遺骨は、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、主に北海道の八雲町や森町などで発掘・発見されたものです。当時の状況下では、学術研究や標本収集という名目で、アイヌ民族の遺骨が本人の同意なく、あるいは十分な説明がないまま収集され、国内外の博物館に収蔵されるケースが少なくありませんでした。英国自然史博物館も、そのような経緯でアイヌ民族の遺骨を保管していた機関の一つです。これらの遺骨の多くは、アイヌ民族にとって先祖を敬い、その魂を弔うための大切な存在であり、長期にわたり故郷を離れた状態が続いていたことは、民族の心に深い傷を残していました。

政府が進めてきた返還交渉


日本政府は、アイヌ文化の振興や理解促進を図る取り組みを進める中で、海外に保管されているアイヌ民族の遺骨返還についても、重要な課題として位置づけてきました。特に、黄川田アイヌ施策担当大臣は、この問題に積極的に取り組み、関係各国との間で粘り強い交渉を重ねてきました。今回の英国自然史博物館からの7体返還も、そうした外交努力の成果と言えます。これまでにも、英国、ドイツ、オーストラリアなどから計8体の遺骨が返還されており、今回の返還により、日本国内にあるアイヌ民族の遺骨の返還・集約化に向けた動きがさらに加速することが期待されます。

ウポポイでの新たな歴史の始まり


返還された7体の遺骨は、5月8日に北海道白老町にある国立アイヌ民族博物館・民族共生公園「民族共生象徴空間(ウポポイ)」に到着し、丁重に保管される予定です。ウポポイは、アイヌ文化の復興・発展と、多様な文化が尊重される社会の実現を目指すナショナルセンターとして、2020年にオープンしました。今回の遺骨返還は、ウポポイがアイヌ民族の歴史と文化、そして魂の拠り所としての役割を一層深める契機となるでしょう。遺骨は、アイヌ民族の伝統的な祭祀(イペオㇱペなど)に則って丁重に扱われ、研究や教育、そしてアイヌの人々が先祖を偲び、語り継ぐための大切な機会に活用されることになります。

未来への継承と共生社会の深化


今回の遺骨返還は、単に物理的に遺骨が日本に戻ってくるというだけでなく、過去の歴史と向き合い、アイヌ民族の尊厳を回復するための象徴的な出来事です。国際社会においても、文化遺産の返還や、先住民の権利尊重といった動きが加速する中で、日本がこの問題に真摯に取り組む姿勢を示すことは、国際的な信頼を高める上でも重要です。政府は今後も、ウポポイを中核としながら、アイヌ文化の振興や、アイヌの人々が誇りを持って暮らせる社会の実現に向けた取り組みを一層強化していく方針です。この遺骨返還を機に、私たち一人ひとりがアイヌ文化への理解を深め、多様性を尊重し合う共生社会の実現に向けて、共に歩みを進めていくことが求められています。

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2026-04-28 14:02:38(櫻井将和)

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