2026-11-01 コメント投稿する ▼
鈴木健太知事、秋田新幹線貸切就活に798万円 就職予定3人で費用対効果に疑問
秋田県が秋田新幹線「こまち」を貸し切って開いた就活イベント「こまち就活エクスプレス」を巡り、2026年10月30日の県議会決算特別委員会で費用対効果を疑問視する声が上がりました。新幹線の利用代は県が負担しています。2025年12月の開催とPRにかかった費用は798万円で、参加した大学3年生33人のうち、参加企業への就職予定は3人でした。鈴木健太氏(秋田県知事)は「思っていた結果に至らなかった」と述べ、2027年度に向けて手法を検討する考えを示しています。人口減少が全国で最も深刻な秋田県で、県内就職の促進と税金の使い道をどう両立させるのかが問われます。
798万円の就活イベントで就職予定は3人 費用対効果に疑問の声
秋田県が行っている就職支援イベント「こまち就活エクスプレス」を巡り、2026年10月30日に開かれた秋田県議会の決算特別委員会の総括審査で、費用対効果を疑問視する声が上がりました。このイベントは、秋田新幹線「こまち」の車両を貸し切りにして、県内就職に関心のある学生と県内企業が車内で交流する取り組みです。
総括審査では、仲村陽子氏(人口戦略部長)が、2025年12月に開いたイベントの開催やPRに798万円の費用がかかったことを明らかにしました。県の調査では、このイベントに参加した大学3年生(当時)33人のうち、参加した企業への就職を予定している人は3人にとどまりました。仲村氏は「現時点での費用対効果は厳しい評価になる」と述べています。
鈴木健太氏(秋田県知事)も「思っていた結果に至らなかった」と述べ、2027年度に向けて、より効率的な手法を検討する考えを示しました。
数字を整理すると、798万円を就職予定の3人で単純に割った場合、1人あたり約266万円になります。参加した大学3年生33人で割った場合は、1人あたり約24万円です。あくまで単純計算で、実際に入社が決まった人数ではなく、就職を予定している人数にもとづく数字です。
ネット上でも、使い道に対する疑問の声が出ています。
「新幹線をまるごと貸し切る必要が本当にあったのか疑問です。普通の列車でも企業の話は聞けます」
「800万円近く使って就職予定が3人。学生は帰省の交通費が浮いて、企業は税金で営業できただけに見えます」
こまち就活エクスプレスとは 新幹線代は県が負担
イベントは、こまちの車両を貸し切りにし、企業の担当者が学生の座る席を順番に回って、県内就職を呼びかける形で行われます。新幹線の利用代は県が負担し、学生は帰省のために新幹線に乗りながら、各企業の話を聞くことができます。こまち就活エクスプレスは、移動の時間をそのまま企業との出会いの場にする取り組みです。
1回目は2025年12月26日で、東京発秋田行きのこまちが使われました。開催前の報道では、県内に事業所を置く10社の参加が予定されていました。2回目は2026年8月に開かれ、3回目は2026年12月26日に予定されています。3回目の申し込み期限は2026年12月16日で、県外出身の学生も応募できるとされています。
県外の大学に通う学生にとって、移動の時間と交通費は県内就職の壁になりやすいと指摘されています。このイベントでは、運賃を県が負担しています。学生にとっては交通費の負担が軽くなり、企業の話を直接聞ける機会になります。一方で、その費用を負担するのは県民が納める税金です。
人口減少が深刻な秋田県 県内就職の促進は大きな課題
2025年10月1日時点の国勢調査(確報)で、秋田県の人口は881,470人でした。2020年から78,032人減っていて、減少率は約8.1%です。速報の段階では、都道府県の中で最も高い減少率でした。さらに、65歳以上の人が占める高齢化率は39.5%(2024年10月1日時点)で、全国で最も高くなっています。
人口が減る大きな要因の一つが、県外への転出です。県の総合計画によると、2025年の社会減(転入者より転出者が多い人数)は3,408人で、転入は11,628人、転出は15,036人でした。県は、この社会減を2029年に1,990人以下へ減らす目標を掲げています。
県外の大学生の県内就職の促進は、この総合計画に位置づけられた施策です。就活情報サイトによる情報提供や就活支援イベント、県外大学との就職支援協定の拡大などが盛り込まれています。鈴木知事も、2026年1月5日の年頭記者会見で、2026年の県政の課題の一つに人口減対策を挙げています。
県内就職を増やすという目的そのものは、人口減少に歯止めをかけるために欠かせない課題です。問題は、その目的に対して、今回の手法が見合う結果を出せたのかという点にあります。
問われるのは数字で検証する姿勢
目的が正しくても、使った税金に見合う結果が出ているのかは別の問題です。今回示された798万円は、2025年12月の1回目の費用です。県には、1人あたりの費用がどれだけ就職につながったのかを、数値の目標と期限を示したうえで検証し、県民に説明することが求められます。就職を予定している3人が実際に県内の企業に入社するのかも、追いかけて公表していく必要があります。
ネット上には、擁護する声と、別の使い道を求める声の両方があります。
「3人でも県内で働いてくれるなら、採用にかかるコストを考えれば悪くない数字だと思います」
「同じお金があるなら、企業誘致や起業の支援に回してほしいです」
「イベントを続けること自体が目的になっていませんか。やってる感だけで終わらないでほしいです」
鈴木知事は、より効率的な手法を検討するとしています。2026年12月26日の3回目を前に、これまでの費用と成果を整理し、見直しの方向を県民に示せるかが問われます。新幹線を貸し切るという目を引く手法が成果につながったのか、それとも別の方法のほうが効率的なのか。税金を使う以上、数字で答える責任があります。
まとめ
- 2026年10月30日の秋田県議会決算特別委員会で、秋田新幹線を貸し切る就活イベントの費用対効果が疑問視されました
- 2025年12月のイベントの費用は798万円で、参加した大学3年生33人のうち、参加企業への就職予定は3人でした
- 鈴木健太氏(秋田県知事)は「思っていた結果に至らなかった」と述べ、2027年度に向けて手法を検討する考えです
- 秋田県は人口減少率と高齢化率が全国で最も高く、県内就職の促進は大きな課題です
- 3回目は2026年12月26日の予定で、数値の目標と検証結果の説明が問われます
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