2026-10-29 コメント投稿する ▼
東京産グリーン水素を活用したリップバームの開発
今回のリップバーム開発は、「TOKYO H2プロジェクト」の一環として、消費者にグリーン水素を身近に感じてもらうことを目的としています。 開発された「TOKYO LIP BALM」は、保湿効果を持つ「ポリイソブテン」にグリーン水素を添加することで、安定性を高める技術的工夫が施されています。
「TOKYO H2プロジェクト」の意義と背景
東京都は、温室効果ガスの排出削減目標を達成するために、水素エネルギーの普及を重要な戦略と位置付けています。その一環として、2025年10月に大田区京浜島に「東京都京浜島グリーン水素製造所」を開設しました。この製造所では、太陽光などの再生可能エネルギー由来の電力を使用して水を電気分解し、二酸化炭素を排出しない「グリーン水素」を製造しています。
これまで、都産のグリーン水素は主に燃料電池システムの発電用燃料として利用されてきました。例えば、海の森水上競技場やお台場海浜公園などで活用され、そのクリーンな特性が注目されています。しかし、東京都は水素の認知度をさらに高め、より多角的な「社会実装」を目指して「TOKYO H2プロジェクト」を推進しています。
資生堂との連携による「TOKYO LIP BALM」の開発
今回のリップバーム開発は、「TOKYO H2プロジェクト」の一環として、消費者にグリーン水素を身近に感じてもらうことを目的としています。東京都が主導し、資生堂を含む5社が連携して実現しました。特に資生堂は、リップバームの原料監修や評価、処方開発を担当しています。
化粧品の製造においては、従来から石油由来の成分が広く使われてきました。また、一般的な水素生産も石油などの化石燃料を原料とすることが主流です。しかし、気候変動への危機感が高まる中、持続可能な製品への需要が拡大しています。これに応じて、化粧品業界でも石油由来成分からグリーン水素への移行を模索する動きが世界的に広がりつつあります。
開発された「TOKYO LIP BALM」は、保湿効果を持つ「ポリイソブテン」にグリーン水素を添加することで、安定性を高める技術的工夫が施されています。グリーン水素を加えて「水添ポリイソブテン」にすることで、ポリイソブテンが持つ酸化しやすく匂いがつきやすい特性が解消され、製品の品質と持続可能性が向上したとされています。この技術は、グリーン水素が単なる燃料に留まらず、高付加価値製品への応用可能性を示唆しています。
水素社会の実現に向けた期待と課題
小池百合子知事は10月16日の定例記者会見で、「グリーン水素は身近なところで活用されてきている。水素の社会実装に向け、都は国、地域、産業界と連携し、具体的な取り組みにつなげていく」と強調しました。この発言は、今回のリップバーム開発が、水素を社会の様々な側面に深く根付かせるための戦略的な試みであることを明確に示しています。
「TOKYO LIP BALM」は、高級感のある黒のパッケージに都庁の外観をあしらったデザインで、3万本限定の非売品として11月4日から無料配布されます。配布は都京浜島グリーン水素製造所や「水素情報館 東京スイソミル」、さらに都が主催する環境啓発イベントなどで予定されています。都の担当者は、今回の取り組みが他の企業や団体にも波及し、東京産グリーン水素のブランド確立につながることを期待していると述べています。
東京都は、今後も化粧品に留まらず、東京産のグリーン水素を肥料や食品といった、さらに身近な製品の原料として活用することも視野に入れ、検討を進めていくとのことです。このような意欲的な取り組みは、脱炭素社会への移行を加速させる一方で、その実効性や経済合理性も重要な課題となります。グリーン水素の製造コストや、それを活用した製品の市場競争力、そして公的な支援に依存しない持続可能なビジネスモデルの構築が、今後の「社会実装」を成功させる鍵となるでしょう。
まとめ
- 東京都と資生堂などが共同で、東京産のグリーン水素を配合したリップバーム「TOKYO LIP BALM」を開発した。
- これは、再生可能エネルギー由来のグリーン水素を身近な製品に応用する初の試みであり、脱炭素社会への「社会実装」を推進する「TOKYO H2プロジェクト」の一環である。
- 資生堂が原料監修・処方開発を担当し、グリーン水素を添加することで製品の安定性を高める技術を導入した。
- 小池百合子知事は水素の社会実装への意欲を示しており、今後は肥料や食品などへの応用も視野に入れている。
- 「TOKYO LIP BALM」は非売品で3万本が限定配布され、東京産グリーン水素のブランド確立と可能性のPRを目指す。
この投稿の小池百合子の活動は、42点・活動偏差値50と評価されています。下記GOOD・BADボタンからあなたも評価してください。