自転車通学の高校生にヘルメット義務化 静岡県・鈴木康友知事が条例改正へ

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自転車通学の高校生にヘルメット義務化 静岡県・鈴木康友知事が条例改正へ

静岡県議会は2026年10月15日、自転車通学をする高校生にヘルメットの着用を義務づける県自転車条例の改正案を可決しました。2027年4月からの施行が見込まれ、鈴木康友氏(静岡県知事)は実効性のある取り組みを進める考えです。県警のまとめでは、2021年から2025年に県内で起きた小中高生の自転車事故の死傷者のうち、通学中の高校生は2606人で7割を超えました。県は、着用を通学の許可条件にしてもらえるよう、可決後の周知に力を入れる考えです。罰則がない今回の条例で、学校の許可条件化や家庭の協力がどこまで進むのか、高校生のヘルメット義務化の要点をわかりやすく整理します。

静岡県が高校生の自転車ヘルメット着用を義務化


静岡県議会は2026年10月15日、9月定例会で、高校生の自転車ヘルメット着用義務化を盛り込んだ県自転車条例の改正案を可決しました。2027年4月からの施行が見込まれています。これまで着用義務の対象は中学生以下の児童や生徒でしたが、今回は通学で自転車を使う高校生にも広がります。公立か私立かは問われず、県内で自転車通学をするすべての高校生が対象です。

県自転車条例は2019年に制定・施行されました。違反したときの罰則はなく、今回の改正でも変わりません。県によると、高校生を対象にヘルメットの義務化を明示した条例は全国で初めてです。

鈴木康友氏(静岡県知事)は、着用義務を通学時の高校生にまで広げ、実効性のある取り組みを進めていく考えを示しています。

通学中に転んだ経験があるので、ヘルメットの義務化には賛成です。命には代えられません。

県内で相次ぐ高校生の自転車事故


県警のまとめでは、2021年から2025年に県内で起きた小中高生の自転車事故の死傷者のうち、通学中の高校生は2606人でした。全体の7割を超えています。また、県内では自転車通学中の高校生が亡くなる事故が、3年連続で起きています。

ヘルメットの着用率の低さも目立ちます。自転車事故で死傷した人の着用率を学年別に見ると、高校1年生から3年生は3.2%から6.0%にとどまりました。小中学生は29.9%から72.9%で、高校生は大きく下回っています。

民間団体の調査では、2025年の高校生1万人あたりの自転車通学時の事故件数は、静岡県が62.08件でした。これは群馬県に次いで、全国で2番目に多い数字です。

暑い夏でもかぶらなければいけないのは正直きついです。通気性のいいものが増えてほしいです。

ヘルメットは命を守る大切な装備


警察庁によると、自転車に乗っていて亡くなった人の約5割が、頭に致命傷を負っています。死者や重傷者になる割合は、ヘルメットをかぶっていない人のほうが、かぶっている人の約1.7倍です。県の担当者は「万が一の場合でも、ヘルメットをかぶっていれば命を守れる」と強調し、条例改正で着用率が上がることを期待しています。

国も対策を進めています。2023年4月1日に施行された改正道路交通法では、年齢に関係なく、すべての自転車利用者にヘルメットの着用が努力義務となりました。警察庁の2025年の調査では、全国の着用率は約21%で、前の年から約4ポイント上がっています。ただし、この調査と先ほどの事故で死傷した人の着用率は、調べた対象が違います。単純に比べることはできません。

それでも、ヘルメット着用の習慣が広がっていないことは、数字から読み取れます。命を守る道具を身につけるという当たり前の行動を、家庭と学校で身につけさせる必要があります。

「子どもが毎日自転車で通っているので、親としては義務化はありがたいです。購入費用の補助があると助かります。」

罰則がなくても実効性を高められるか


今回の条例には罰則がありません。そこで鍵を握るのが学校です。県くらし交通安全課の高橋勝課長は、条例化によって教育現場で指導がしやすくなると見込んでいます。そのうえで、着用を通学の許可条件にしてもらえるよう、可決後の周知に力を入れる考えを示しました。県教育委員会も、条例改正が、各高校で自転車通学の許可条件にヘルメット着用を定める動きの後押しになることを期待しています。

すでに動いた学校もあります。富士宮北高校は2026年度から、自転車通学をする生徒にヘルメットの着用を校則で義務づけました。富士宮市のPTAが学校に働きかけ、校則が改められました。他の保護者からも、親が注意してもかぶらないので校則で決めてほしい、という声が上がったと伝えられています。

高校生本人の受け止めはさまざまです。県内の高校生からは「暑い」「同世代でも着けていない人が多いので、あまり着けたくない」という声がありました。一方で「義務化されたら、着けるかもしれない」という声もあります。

「罰則がないなら、結局かぶらない子も出てくると思います。学校がしっかり指導してください。」
「県が先に動いたことは評価します。着用率や事故が減ったのかどうか、数字で結果を見せてください。」

義務化を決めるだけでは、命は守れません。家庭では子どもに着用を促し、学校は通学の許可条件に明記し、県は着用率や事故件数の推移を確かめて県民に示すことが求められます。この三つがそろって初めて、条例が実際に高校生の命を守る仕組みになります。

まとめ


  • 静岡県議会は2026年10月15日、自転車通学の高校生にヘルメット着用を義務づける県自転車条例の改正案を可決しました。
  • 2027年4月からの施行が見込まれ、罰則は設けられていません。
  • 2021年から2025年の県内の小中高生の自転車事故の死傷者のうち、通学中の高校生は2606人で7割超でした。
  • 事故で死傷した高校1年生から3年生のヘルメット着用率は3.2%から6.0%にとどまっています。
  • 実効性を高めるには、学校の許可条件化と家庭の協力、そして県による効果の確認が欠かせません。

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2026-10-16 11:07:00(植村)

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