2026-04-09 コメント投稿する ▼
自民党、形を変えて「木曜昼」集会復活か? 裏金問題後の議員連携と実利追求
派閥が解散した今、かつての「木曜昼」の風景は、形を変えて復活しつつあります。 2026年4月9日(木)の昼にも、国会内の会議室に旧岸田派(宏池会)に所属していた中堅・若手議員約25人が集まりました。 これらの動きは、派閥が解散した後も、議員たちが政策実現や情報共有、連携強化のために、かつての慣例であった「木曜昼」に集う場を求めていることを示唆しています。
かつての「木曜昼」の風景
長年にわたり、自民党の派閥政治において「木曜昼」は特別な時間でした。各派閥が国会内や都内のホテルなどで例会を開き、領袖とされる有力議員が挨拶し、所属議員らが情報交換を行う場となっていたのです。この集まりは、派閥の結束を強め、政策決定における影響力を維持するための重要な機会でした。さらに、毎週木曜日に一斉開催することで、議員が他の派閥の会合との「掛け持ち」をすることを事実上防ぎ、自派閥への参加を促す効果もありました。参加者は、とんかつ定食やサンドイッチといった手軽な昼食を囲みながら、和やかな雰囲気の中で議論を交わしていたと言います。
裏金問題と派閥解散
しかし、2023年末に表面化した自民党議員の政治資金パーティー裏金事件は、この伝統に大きな影響を与えました。政治資金規正法違反の疑いが持たれる議員が相次ぎ、派閥のあり方そのものが厳しく問われる事態となりました。国民の政治不信が高まる中、国民の厳しい目にさらされることを避けるため、あるいは組織の存続を図るため、多くの派閥が解散を選択しました。その結果、長年続いてきた「木曜昼」の例会も、麻生派を除くほとんどの派閥で終焉を迎えることになったのです。
「木曜昼」復活の背景と実態
派閥が解散した今、かつての「木曜昼」の風景は、形を変えて復活しつつあります。2026年4月9日(木)の昼にも、国会内の会議室に旧岸田派(宏池会)に所属していた中堅・若手議員約25人が集まりました。参加者は、とんかつ定食やステーキといったメニューから好みのものを選び、昼食をとりながら意見交換を行ったとのことです。この集会には、通常は参加しない岸田文雄元首相も姿を見せ、「こういう集まりを大事にしてください」と参加者を激励したと報じられています。
同じ頃、別の会議室では旧茂木派(平成研究会)に属していた中堅・若手議員約20人が集結。こちらも珍しく、茂木敏充外相が参加し、イラン情勢について語りました。議員らはサンドイッチをつまみながら、茂木外相の話に耳を傾けたといいます。
さらに、唯一存続している麻生派(志公会)も、例会を継続しています。加えて、2026年4月に発足した武田良太元総務相を中心とするグループが勉強会を開催。また、旧安倍派(清和政策研究会)の同期議員らも、国会内で昼食を共にしています。これらの動きは、派閥が解散した後も、議員たちが政策実現や情報共有、連携強化のために、かつての慣例であった「木曜昼」に集う場を求めていることを示唆しています。
新たな集まりの意味合い
これらの昼食を兼ねた会合は、単なる懇親の場にとどまらない意味合いを持っていると考えられます。派閥という看板を下ろしたことで、公の場での政治活動は制限されるものの、議員同士が個別に、あるいは小規模なグループで集まることは可能です。特に、裏金問題を受けて、政治資金の透明性確保やコンプライアンス遵守が強く求められる中で、こうした「実利」を求める集まりは、議員にとって重要な意味を持つでしょう。
具体的には、政策課題に関する情報交換や議論、選挙協力に向けた連携、あるいは将来的なポスト獲得に向けた地ならしなど、様々な「実利」が想定されます。有力議員が参加することで、そのグループの影響力を維持・拡大しようとする動きとも捉えられます。形式上は派閥ではなくなったとしても、旧来の人間関係や派閥意識が、形を変えて政治活動に影響を与え続けている現状が浮き彫りになったと言えるでしょう。これは、裏金問題の根本的な解決や、政治とカネの問題に対する国民の信頼回復に向けた道のりが、依然として険しいことを示しているのかもしれません。
まとめ
- 自民党では、裏金問題により多くの派閥が解散したが、旧派閥メンバーが集う「木曜昼」の会合が復活の兆しを見せている。
- 岸田元首相や茂木外相らが参加する旧岸田派、旧茂木派などのグループが活動しており、政策実現や連携強化といった「実利」を求めている。
- 形式上は派閥解消後も、旧来の人間関係や影響力維持を目的とした議員間の連携が続いている。
- この動きは、裏金問題後の政治改革の難しさや、派閥政治の根強さを示唆している。