2026-06-29 コメント投稿する ▼
山田吉彦議員、防衛増税に異論。防衛省法改正案、財源と専守防衛を質す
同党は、防衛力強化の必要性には理解を示しつつも、その財源を国民負担、特に増税に頼らない形で確保すること、そして専守防衛の原則を堅持することを政府に強く求めています。 しかし、国民民主党は、この「反撃能力」の保有が、歴代政権が一貫して堅持してきた「専守防衛」の考え方と矛盾するのではないかという点を強く問題視しています。
防衛力強化を巡る法整備の背景
現在、国会で審議されている防衛省設置法等改正案は、日本の防衛力を大幅に強化するための包括的な法整備を目指すものです。この背景には、国際情勢の急速な変化、特に東アジアにおける安全保障環境の厳しさがあります。周辺国による軍事力の増強や、既存の国際秩序への挑戦とも取れる動きを受け、日本政府は防衛費の大幅な増額と、その実効性を高めるための体制強化を急いでいます。
改正案には、相手からの武力攻撃を有効に阻止・減殺するために必要な最小限度の範囲を超える、いわゆる「反撃能力」の保有を明記することや、新たな装備品の開発・調達を担う防衛装備庁の機能拡充などが盛り込まれています。これらの措置は、専守防衛の考え方を維持しつつも、より実効性のある防衛体制を構築しようとする政府の意図を示しています。
国民民主党のスタンス:財源確保への強い懸念
国民民主党は、安全保障環境の厳しさが増す中で、防衛力の整備が不可欠であるとの認識は共有しています。しかし、その財源のあり方については、政府の方針に強い懸念を表明してきました。今回の質疑で山田議員は、防衛費増額の財源として所得税などの増税に踏み込む政府の方針に対し、「国民生活への影響を考慮せず、拙速に進めるべきではない」と指摘しました。
山田議員は、防衛費の財源確保について、増税以外の選択肢、例えば歳出改革や経済成長による税収増、さらには国債発行の可能性についても、政府として真剣に検討すべきではないかと問いかけました。国民に新たな負担を求めるのであれば、その必要性や具体的な道筋について、国民が納得できるような丁寧な説明と徹底した議論が不可欠であるというのが、国民民主党の基本的な立場です。
「反撃能力」と専守防衛の整合性
改正案で最も注目されている点の一つが、「反撃能力」の保有です。これは、相手からの武力攻撃が発生し、その対処に限界がある場合に、最小限度の範囲で相手の領域において必要と判断される自衛の措置をとる能力を指します。
しかし、国民民主党は、この「反撃能力」の保有が、歴代政権が一貫して堅持してきた「専守防衛」の考え方と矛盾するのではないかという点を強く問題視しています。山田議員は質疑を通じて、政府に対し、「反撃能力」の行使が、どのような場合に、どの程度の範囲まで許容されるのか、その具体的な運用や法的根拠について、明確な説明を求めました。同党は、防衛力強化はあくまで日本の領土、領海、領空を守るための「必要最小限度」に留めるべきであり、「反撃能力」が過度な攻撃能力とみなされ、周辺国との緊張を高めることにつながらないか、細心の注意を払う必要があると考えています。
審議のスピードと国民への説明責任
防衛力強化に関する法改正は、日本の安全保障政策の根幹に関わるだけでなく、国民の生活や将来にも大きな影響を及ぼしかねません。山田議員は、このような重要な法案の国会審議が、あまりにも速いペースで進められているのではないかという懸念も示しました。
国民一人ひとりが、法案の内容やその意味するところを十分に理解し、自らのこととして議論に参加できるような環境を整えることが、民主主義国家においては極めて重要です。山田議員は、国民への十分な説明と、透明性の高い審議プロセスを経て、国民の理解と納得を得ながら法整備を進めるべきだと主張しました。国民民主党としては、今後も法案の内容を精査し、国民生活への影響なども考慮しながら、建設的な議論を国会で展開していく方針です。
まとめ
- 国民民主党の山田吉彦議員は、参議院本会議で防衛省設置法等改正案などについて質疑を行った。
- 質疑では、防衛力強化の財源について、国民負担、特に増税に頼らない方法での確保を政府に求めた。
- 「反撃能力」の保有が専守防衛の原則と矛盾しないか、政府の見解を厳しく問いただした。
- 重要な法案の国会審議が拙速に進むことへの懸念を示し、国民への十分な説明責任を訴えた。
- 国民民主党は、防衛力強化は必要としつつも、財源の裏付けと国民理解を重視する姿勢を明確にした。