2026-07-02 コメント: 1件 ▼
小渕優子氏、自民税調インナー辞任で波紋 高市早苗首相の消費税強行に党内反発が表面化
自由民主党(自民党)の小渕優子元選挙対策委員長氏が2026年6月25日、党税制調査会の「インナー」(非公式幹部会合)のメンバーを辞任する意向を示したことが明らかになりました。飲食料品の消費税率を2年間限定で実質ゼロにするという高市早苗首相氏の政策に対して、財政再建派の旗手である小渕氏が正面から反旗を翻した形です。かつて「首相でも関与できない聖域」と呼ばれた税制調査会に高市首相が人事介入を行い、党内の十分な議論なく減税推進に突き進んでいることへの不満が噴出した格好です。税調の合同会議では多数の議員が反対論を展開しており、党内の意見集約は見通せない状況です。
高市早苗首相氏が主導する飲食料品の消費税率実質ゼロ化への強い反発が背景にあるとみられており、高市政権下での自民党内の対立が表面化した形です。
小渕優子氏が自民税調インナーを辞任 飲食料品消費税減税への反発か
小野寺五典税調会長氏は2026年6月25日、記者団に対して小渕氏から辞意を伝えられたと明らかにした上で、慰留していることを説明しました。
小野寺氏は「素晴らしい実績と能力を持っている。考え直していただきたい」と述べ、小渕氏への慰留を続けている姿勢を示しました。
小渕氏は財務副大臣などを経験し、党の財政健全化推進本部の本部長代理などを歴任してきた財政規律を重視する「財政再建派」の代表的な議員です。
辞任の意向の引き金となったのは、超党派の社会保障国民会議(国民会議)での議論です。
同会議では2027年4月から2年間限定で飲食料品の消費税率を現行の8パーセントから1パーセントに引き下げる案が示されました。
小渕氏はこの案に対して「先代の方々の思いを考えないといけない」として反対の意思を周辺に伝えていました。
父・小渕恵三元首相は1997年に消費税を5パーセントに引き上げた際の内閣官房長官として財政規律を守った政治家でもあり、小渕氏の発言はその思いを継ぐものと受け止められています。
高市首相の「聖域」への介入が党内に不満を蓄積
自民党の税制調査会はかつて「首相でも関与できない聖域」と呼ばれ、党内で独自の権威を持ってきた組織です。
ところが高市首相は就任後、税調会長を宮澤洋一参院議員氏から実務経験の乏しい小野寺氏に挿げ替えるなど、露骨な介入を行ってきました。
その後も食料品消費税の実質ゼロ化に向けた議論が党内で十分な合意形成を経ないまま進められてきたことで、財政規律を重視する議員たちの不満がじわじわと高まってきました。
高市首相とは一定の距離を置いているとみられる小渕氏は、高市氏の支持グループとされる「国力研究会」にも入会していません。
「なんで一番大事な税調すら首相に好き勝手させてるんだ。党内チェックがまったく機能していない」
「小渕さんが黙って動くのは珍しい。それだけ重大な事態ということじゃないか」
「物価高が続く中で消費税を下げたいという気持ちは分かる。でも財源はどうするの」
「減税で国民に還元する方向性は正しいと思うが、やり方に問題があるというのはその通り」
「ポスト高市の動きが始まったということなら、2027年の総裁選は面白くなるな」
党内で相次ぐ反対論 「インフレ加速」「政権を失いかねない」
2026年6月25日の党税調会合でも、中間とりまとめ案に対する反対論が相次ぎました。
多くの議員が「今、減税してもインフレの加速要因にしかならない」「2年後に税率を戻すときに政権を失いかねない」などと反対を主張しました。
大岡敏孝元環境副大臣氏は「減税をした方が国民に受けるとか、そんな理由だけで、上げたり下げたりしてしまうと、本当に社会に混乱をきたすことになる。私は反対している」と批判の言葉を投げかけました。
一方で、2026年2月の衆院選公約で「飲食料品の消費税率ゼロ」を掲げたことを踏まえ「後戻りはできない。腹をくくって進めるべきだ」という賛同意見もあり、党内は割れた状況です。
小林鷹之政調会長氏は「公約の重みを踏まえた形での結論を出す責任がある」と強調しました。
「ポスト高市」への関心も 2027年秋の総裁選に影響か
今回の辞任騒動には、政策論争だけにとどまらない側面も浮かび上がっています。
政治関係者の間では、高市氏とは距離を置く議員たちが小渕氏に「将来の首相候補としてどうか」と打診する動きが出ているとも伝えられており、今回の動きが「反高市」の狼煙になるとの見方も出てきました。
2027年秋には自民党総裁選が予定されており、小渕氏が財政再建派の旗手として動き出すかどうかが注目されていますが、小渕氏本人は非常に慎重な姿勢を崩していないとされています。
物価高が続く中での減税方針は民意に沿うものでありながら、高市首相の強権的な手法によって党内の合意形成が損なわれていることは、税制政策の安定的な実施にとっての大きな障害にもなりかねません。
まとめ
・2026年6月25日、小渕優子元選対委員長氏が自民党税調の「インナー」(非公式幹部会合)を辞任する意向を表明
・飲食料品の消費税率を2年間限定で8%→1%に引き下げる「実質ゼロ」案への反発が直接の要因
・小渕氏は財務副大臣経験者の「財政再建派」代表的議員、父・小渕恵三元首相の財政規律重視の姿勢を継ぐ
・高市首相は就任後に税調会長を挿げ替えるなど「聖域」への介入を続けてきた
・党内でも「インフレ加速」「政権交代になりかねない」などの反対論が相次いだ
・大岡敏孝元環境副大臣氏が「減税の受けだけで上げ下げすると社会に混乱をきたす」と批判
・小林鷹之政調会長氏は「公約の重みを踏まえた結論を出す責任がある」と強調
・ポスト高市候補として小渕氏への期待も、2027年秋の総裁選に影響か)
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