2026-07-06 コメント投稿する ▼
安倍晋三氏銃撃から4年 百田尚樹氏「遺志を継ぐ人、自民にいない」 働き方改革・移民政策・定数削減にも苦言
日本保守党の百田尚樹代表(69)は2026年7月6日の記者会見で、2022年7月8日に銃撃されて死亡した安倍晋三元首相について「いつでも総理に復帰できる立場の人だった」と改めて追悼した。友人として近しかった百田氏は安倍氏の安全保障・外交上の功績を高く評価する一方、働き方改革や外国人労働者受け入れ拡大、比例定数削減について率直に批判。「安倍さんの遺志を引き継ぐ人が自民党には残っていない」と断言し、故人の死後の自民党の変貌に強い不満を示した。
「あの日以来、日本の政治は壊れている」 4年目の追悼
2022年7月8日、奈良市の近鉄大和西大寺駅北口付近での街頭演説中、安倍晋三・元内閣総理大臣は凶弾に倒れ、同日午後に死亡が確認された。憲政史上最長となる約7年8か月の在任期間を誇り、アベノミクスや積極的な外交・安全保障政策で知られた安倍氏の死は、国内外に大きな衝撃を与えた。
奈良地方裁判所の裁判員裁判では2026年1月21日、被告・山上徹也に対して無期懲役の判決が下された。被告側は控訴しており、いまなお司法の場での争いが続いている。
百田氏はこの日の会見で、安倍氏の安全保障・外交分野での功績を「多大なものがある」と高く評価し、「友人だった。もっと話したかった」と故人をしのんだ。その上で「あの日以来、日本の政治は壊れている。安倍さんの家来と自称している人たちが、ことごとく安倍さんを裏切っているように感じることが何よりがっかりだ」と、安倍氏の死後の自民党の変容を厳しく批判した。
あの事件から4年。日本の政治がよくなっていたら少しは救われるのに……全然変わっていないどころか悪化している気さえする
働き方改革・移民政策 「功罪両面」を冷静に問い直す
百田氏は「安倍さんが間違っている時は、私はガンガン言っていた」と述べ、安倍政権の主要政策についても踏み込んで評価した。
第二次安倍政権のもとで進められた働き方改革については、「資源のない日本が戦後22年で米国に次ぐ経済大国になれたのは、日本人が世界の誰にも負けないくらい働いたからだ」と指摘した。その上で「『これ以上働いてはいけない』という方向に進め、日本人の労働意欲や働く自由を国が奪い去るのは、国力低下以外の何物でもない」と批判した。
外国人労働者の受け入れ拡大についても「移民問題は日本が抱える最も厄介な問題だ。安倍政権がきっかけをつくった面はある」と指摘した。安倍政権は2019年4月、人手不足が深刻な介護・農業・建設など14分野で在留資格「特定技能」を創設し、外国人労働者受け入れの門戸を広げた。政権の7年8か月で日本国内の外国人労働者数は約100万人増加したとされている。
外国人が法律を守って共生するなら問題ない。でも法整備が追いつかないまま受け入れを拡大し続けるのは無責任だ
百田氏はその上で「安倍さんが生きていたなら間違いに気付き、失点を挽回する政策を打ち出していたのではないか」との見方を示しつつ、「安倍さんの後継者だと言っているような人は(移民拡大を)推進しようとしている」と後継者を名乗る政治家たちを強く非難した。
比例定数45削減法案 「安倍さんが国会で語っていたことと逆だ」
百田氏はこの日の会見で、自民党が日本維新の会と共同提出した衆院比例代表の定数を45議席削減する法案についても厳しく言及した。自民・維新両党は2026年6月24日に同法案を国会に提出し、成立を目指している。比例定数は現在176で、45議席削減されれば131となる。
「安倍さんは、比例定数の削減は少数政党が不利になり、民主主義の破壊につながると国会で語っていた。それなのに自民は維新の口車に乗って定数削減を進めようとしている」と百田氏は反発した。比例定数を大幅に削減すれば、民意の多様性が国会に反映されにくくなるとの指摘は与野党内でも根強く、今後の国会審議の焦点となっている。
自民党は維新の言いなりで比例削減を進めようとしている。安倍さんが聞いたら怒り狂うだろう
百田氏はこれらを総括し、「安倍さんの遺志を引き継ぐ人が自民党には残っていない証左だ。安倍さんが亡くなって、自民党は変わってしまった」と断言した。
「真の保守」はどこへ 高市政権と対峙する百田氏の立場
百田氏が率いる日本保守党は2023年9月に結党し、2025年7月の参院選で百田氏自身が参議院議員に初当選している。現在は国会の場でも発信を続けており、高市早苗首相の政策方針に一定の共通点を持ちながら、移民拡大・比例定数削減といった個別政策では鋭く対立する構図が続いている。
安倍氏が生前に強くこだわったとされる憲法改正や国防強化、経済成長重視の路線が現在の自民党で本当に継承されているかどうかを巡っては、保守層の間でも意見が割れている。百田氏の今回の発言は、安倍氏の4周忌という節目に合わせ、「真の保守政治」の担い手を問い直したものといえます。
まとめ
- 日本保守党の百田尚樹代表(69)は2026年7月6日の会見で、安倍晋三元首相の銃撃から4年を機に追悼と政治批判を語った
- 安倍氏の安全保障・外交分野の功績は「多大」と高評価する一方、「家来と自称する者たちがことごとく裏切っている」と現在の自民党を批判した
- 働き方改革については「日本人の労働意欲を国が奪い去る行為」と厳しく批判した
- 外国人労働者受け入れ拡大については「安倍政権がきっかけをつくった」と指摘しつつ、現在の「後継者」がその拡大を推進していると非難した
- 自民・維新が共同提出した衆院比例定数45議席削減法案について「安倍氏が国会で語っていたことと逆だ」と強く反発した
- 「安倍氏の遺志を引き継ぐ人が自民党には残っていない」と断言し、自民党の変容に強い問題意識を示した
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