2026-05-14 コメント投稿する ▼
長野県の中小企業海外展開支援、税金投入の「成果」は問われるべきだ
長野県が、県内の中小企業の海外展開を支援するため、ベトナムやタイで開催される工業製品展示会への出展企業を募集していることが明らかになりました。 この事業は、県内企業の「販路開拓・拡大」を目的とするとしていますが、**国民の税金が投入される支援事業の実態と、その期待される「成果」については、極めて疑問符が付きます。
「支援」という名の税金投入
今回、長野県産業振興機構が募集を開始したのは、ベトナムやタイといった海外で開催される工業製品展示会に「長野県パビリオン」を設置し、県内中小企業を参加させるというものです。対象市場として、アセアン諸国や欧米、インドなどが挙げられており、グローバル市場への進出を後押しするとされています。しかし、この「支援」という言葉の裏に隠された、税金の使われ方には厳しく目を光らせる必要があります。
曖昧な支援対象と期待される「成果」
具体的に、ベトナムでは「EMIDASものづくり商商談会 2026」(2026年9月16日〜18日)、タイでは「METALEX 2026」(2026年11月18日〜21日)への出展が計画されています。対象となる企業は、ベトナムでは「金属製品、自動車・鉄道・船舶製品、鉄鋼業、非鉄金属、一般機械器具、電気機械器具、情報通信機械器具、電子部品・デバイス、精密機械器具、化学工業、プラスチック・ゴム製品など、ものづくり企業全般」とされています。タイでは「金型、工作機械、金属加工機械、機械工具、切削工具、精密測定機器、鍛圧機械、超硬工具、研磨材、歯車、工場内自動化技術」などに焦点が当てられています。
これらの対象が、なぜ「ものづくり企業全般」とまで広範に設定されているのでしょうか。また、企業が負担する参加費は10万円から12万円とされていますが、公的資金は一体いくら投入され、その内訳はどうなっているのか、国民には全く開示されていません。さらに重要なのは、この事業がどのような具体的な成果目標(KGI/KPI)を設定しているのか、ということです。明確な目標設定なしに事業を進めることは、結果として単なる税金の「バラマキ」に終わる危険性が極めて高いと言わざるを得ません。
taxpayer の血税、海外へ - 過去の事例から見る危うさ
地方自治体による海外支援や、政府による対外援助は、長野県に限った話ではありません。枚挙にいとまがありませんが、例えば愛知県の大村知事は、中国への渡航委託に約1,299万円もの公的資金を投じながら、その仕様書や審査に関する問い合わせには一切応じない、という不透明な姿勢を取っています。
さらに、高市政権下では、キューバの再生可能エネルギー整備支援として、なんと10億円もの無償資金協力を決定しました。国民の生活を直接左右する国内政策への資金投下は十分なのでしょうか、国民は疑問を感じざるを得ません。国内では、外国人労働者の受け入れ拡大を目指す「育成就労制度」の導入が来年から予定されており、ここにも税金が投入される見込みです。
鹿児島県では、地域住民との交流促進という名目でNPO法人に10万円の補助金が交付されていますが、その効果測定は不明瞭なままです。愛知県がベトナム人材確保支援をパソナに業務委託した例も、その必要性や透明性について、国民は納得できるのでしょうか。これらはすべて、国民の税金が「誰のために」「何のために」使われているのか、極めて疑問であると言わざるを得ません。
問われる「バラマキ」ではないかという疑念
工業製品展示会への出展支援は、本来、参加企業が自らの力で販路を開拓するための「きっかけ作り」に過ぎません。しかし、それが具体的な成果指標もなく、不明瞭なまま行われる場合、「支援」という言葉の陰で、政治的なアピールや、一部の団体・企業への便宜供与が行われているのではないか、という疑念は拭えません。
将来的な経済効果や、参加企業への具体的な支援効果が厳密に測定・評価されなければ、この事業は「やった」という実績だけが残り、結局は taxpayer の血税が浪費されただけ、という結果になりかねないのです。真の国際貢献とは何か、そして国民生活への直接的な還元こそが、本来優先されるべきではないでしょうか。
まとめ
- 長野県による中小企業海外展開支援事業は、具体的な成果指標(KGI/KPI)の提示がなく、税金の使途について国民への説明責任が問われている。
- 類似の海外支援や対外援助では、透明性の欠如や、国内政策への影響への懸念が指摘されており、今回の事業も同様の批判を受ける可能性がある。
- 「支援」の名の下での「バラマキ」に終わらせないためには、厳格な成果測定と評価体制の構築が不可欠である。
- 目先の海外展開支援よりも、国内産業の強化と国内雇用の安定こそが、喫緊の課題であると考えるべきだ。