2026-04-29 コメント投稿する ▼
吉良よし子議員がオーストリアに核廃絶要請 NPT再検討会議の成果文書採択へ日本から訴え
2026年4月29日、日本共産党の吉良よし子常任幹部会委員・参院議員が、米ニューヨークの国連本部でオーストリア外務省のゲオルグ・ビルヘルム・ガルホーファー軍縮・軍備管理・不拡散部長と会談しました。NPT(核不拡散条約)再検討会議の成功を目指し、核軍縮・核廃絶に向けた4つの要請の骨子を説明したのに対し、ガルホーファー氏は「日本からの要請は力になります」と応じました。過去2回連続で成果文書の採択に失敗してきたNPT再検討会議が正念場を迎える中、被爆国・日本からの廃絶の訴えが国際交渉にどう影響するか、注目が集まっています。
核廃絶へ党派を超えた訴え 吉良氏がニューヨークで外交行動
2026年4月29日、日本共産党(共産党)の吉良よし子常任幹部会委員・参院議員は、米ニューヨークの国連本部でオーストリア外務省のゲオルグ・ビルヘルム・ガルホーファー軍縮・軍備管理・不拡散部長と会談しました。
この会談は、2026年4月27日から5月22日までニューヨークの国連本部で開かれているNPT(核不拡散条約)再検討会議の成功に向けた取り組みの一環として行われたものです。NPTとは、核兵器の拡散を防ぎ、核兵器を保有する国が核軍縮に真剣に取り組むことを義務づけた国際条約で、1970年に発効しました。現在、191の国と地域が加わる重要な国際的枠組みです。
吉良氏は会談の中で、核兵器禁止条約(TPNW)の推進など共産党の基本的な立場を説明するとともに、今回の再検討会議で成果文書を得るための要請の4つの骨子を伝えました。被爆国・日本の政党として国際社会に核軍縮の実質的な前進を働きかけるこの行動は、国際的な核廃絶運動と連動したものです。
「日本からの声は力になる」 オーストリア外務省が歓迎の意を示す
ガルホーファー氏は、文書草案が来週中に提示される予定であることを明らかにしたうえで、吉良氏が示した4点を中心に議論が進む見通しであることを示しました。そして「日本からのこうした要請は力になります」と述べ、被爆国・日本の政党や市民社会からの声の重要性を明確に認めました。
オーストリアは、核兵器禁止条約の推進役として国際社会でよく知られており、核廃絶に向けた外交の最前線に立ってきた国です。核兵器の人道上の影響をテーマにした国際会議をウィーンで開催するなど、廃絶運動をリードしてきた実績があります。
「被爆国の日本から廃絶を求める声が届くことに、本当に希望を感じます」
「核兵器はいつでも使える"切り札"なんかじゃない。廃絶しか道はないはずだ」
「オーストリアは核廃絶に真剣。日本政府もこの姿勢を見習ってほしい」
「吉良議員のニューヨーク行動、もっとメディアが報じるべきだと思う」
「核抑止論が広がる今こそ、禁止条約の意義を世界に発信しなければ」
「核抑止論」を否定する報告書が廃絶教育のツールへ オーストリアの役割
吉良氏は会談の中で、2025年に開催された核兵器禁止条約締約国会議でオーストリア政府が提出した報告書にも言及しました。この報告書は、核兵器による抑止、すなわち「核があるから大規模な戦争は抑えられている」という「核抑止論」を正面から否定し、核兵器の完全廃絶を強く訴えた内容でした。
吉良氏はこの報告書が自分たちの活動を後押ししてくれたと指摘しました。これに対しガルホーファー氏は、世界で「核抑止論」が改めて広がりを見せる中であっても、この報告書が核廃絶に向けた教育や啓発のツールになることへの期待を表明しました。
核兵器禁止条約の締約国は現在100カ国近くに上り、条約の推進力は着実に高まっています。しかし核兵器を保有する米・ロ・中・英・仏の5カ国はいずれも条約に参加しておらず、米国の「核の傘」に依存する日本政府も批准を拒んでいます。こうした状況の中で、核抑止論を否定するオーストリアの報告書は、核廃絶の議論を前進させる重要な素材として改めて注目されています。
過去2回連続で成果文書の採択失敗 NPT体制崩壊の危機感が漂う
今回の再検討会議は、特に厳しい国際情勢のもとで開催されています。2015年と2022年の再検討会議では、核保有国と非核保有国の対立が深まり、成果文書の採択に連続して失敗しました。特に2022年の会議では、ロシアがウクライナ侵攻を背景に最終文書への合意を最終日直前に拒否し、交渉は決裂しました。
3回連続で成果文書が採択できなければ、NPT体制そのものが崩壊しかねないという深刻な危機感が国際社会に広がっています。核軍縮・核不拡散・原子力の平和的利用という3本柱で構成されるNPT体制は、1970年の発効以来、核兵器の拡散防止の中心的な役割を果たしてきました。その信頼性が今、根本から問われています。
被爆国・日本からの政党や市民団体が積極的に各国政府へ要請を行う今回の行動は、こうした危機的な状況への切迫した問題意識から生まれています。共産党では吉良氏に加え、志位和夫議長も2026年4月24日に国連日本代表部に対して同様の要請を行っており、核廃絶への強い意志を示しています。NPT再検討会議の閉幕となる5月22日に向け、被爆国から発信された「廃絶の声」が国際的な合意形成にどう影響するのか、注目が集まっています。
まとめ
- 2026年4月29日、日本共産党の吉良よし子参院議員が国連本部でオーストリア外務省幹部と会談した
- オーストリアのガルホーファー軍縮・軍備管理・不拡散部長は「日本からの要請は力になる」と発言した
- 吉良氏は核兵器禁止条約(TPNW)推進など共産党の立場と、成果文書獲得に向けた4つの骨子を説明した
- 2025年の核兵器禁止条約締約国会議でオーストリアが提出した「核抑止論否定・廃絶訴求」報告書が、教育・啓発ツールとして期待されていることが確認された
- NPT再検討会議は2026年4月27日〜5月22日まで開催されており、過去2回連続で成果文書の採択に失敗している
- 3回連続の採択失敗はNPT体制崩壊につながりかねず、今回の会議は極めて重要な局面にある
- 核保有5カ国(米・ロ・中・英・仏)はいずれも核兵器禁止条約に参加しておらず、日本政府も批准を拒否している