2026-11-03 コメント投稿する ▼
佐原若子氏が高市早苗首相のG7欠席を批判 マクロン激怒説の真偽を検証
佐原若子氏が2026年11月3日、高市早苗首相のG7欠席を理由に、マクロン大統領が日本車をEV貿易から外すとXに投稿しました。調べると、欠席したのは2026年10月2日のG7オンライン首脳会合で、6月のエビアン・サミットには出席しています。マクロン大統領の激怒や日本車を外す発言は確認できず、報じられているのは仏独がEUの優遇策から日本車を外す案をまとめたという段階です。高市首相は10月28日、メルツ首相に日本車を同じ扱いにするよう求めました。自動車は日本の輸出を支える産業です。
佐原若子氏のX投稿が注目を集めています
佐原若子氏が、2026年11月3日午後7時21分に自身のXへ投稿しました。内容は「G7を欠席した高市氏のせいで、ホスト国フランスのマクロン大統領は激怒し、欧州のEV車貿易から日本車を外すと述べた」というものです。さらに「抱きつき外交で愚かさを表した」とも書き、高市早苗氏(首相)を強い言葉で批判しています。投稿は確認した時点で約9,000回表示され、393件のいいねと147件の再投稿が付いていました。
この投稿には、確かめるべき点が3つあります。1つ目は、高市首相が本当にG7を欠席したのか。2つ目は、エマニュエル・マクロン氏(フランス大統領)が実際に怒ったのか。3つ目は、マクロン大統領が日本車を外すと発言したのか、です。政府の発表や各種の報道をもとに、順に見ていきます。
「G7を欠席したと聞いて驚きましたが、どの会合のことなのか、まず確かめたいです。」
G7を欠席したのは、いつの会合だったのか
まず、高市首相は2026年6月15日から17日にフランスのエビアンで開かれたG7サミットに出席しています。15日にはマクロン大統領夫妻が主催する歓迎式典にも参加しており、サミット本体を欠席した事実はありません。
欠席が確認できたのは、2026年10月2日にフランスが議長国として開いたG7のオンライン首脳会合です。高市首相は出席せず、遠藤和也外務審議官が代理で出席しました。日本の首相が欠席するのは初めてと報じられています。
欠席の理由をめぐる政府の説明は、少しずつ変わりました。政府は当初、フランスが直前に会合を設定したためと説明していました。高市首相は10月16日の参院予算委員会で、開催時刻が直前まで決まらず、回線をつなぐ業者の手配が間に合わなかったと答弁しています。茂木敏充氏(外相)は10月27日の参院外交防衛委員会で、外務審議官の出席で十分と判断したと説明しました。説明が変わったとして、批判する声も出ています。
「欠席の理由が二転三転したのは事実なので、そこはきちんと説明してほしいです。」
マクロン大統領の激怒と日本車の除外は確認できるのか
では、マクロン大統領が怒ったという点はどうでしょうか。政府の発表や報道、フランス語の記事も含めて調べましたが、マクロン大統領が高市首相の欠席に怒ったと示す発言や報道は見つかりませんでした。一部の論評に「フランスの怒りを買ったようだ」という見方はあります。しかし、これは評論家の見方であり、大統領本人の発言ではありません。もちろん、見つからなかったことが、存在しないことの証明にはなりません。
次に日本車の扱いです。実際に報じられているのは、EUが進める産業加速化法案です。2026年3月4日に欧州委員会が提案した法案で、EVの購入支援や公共調達で、域内で組み立てられ、部品も一定の割合がEU製の車を優遇する内容です。2026年10月16日には、フランスとドイツが日本、韓国、トルコを優遇の対象に含めない合意案をまとめたと、英国の新聞の報道をもとに伝えられました。ただし最終決定ではなく、年内に欧州議会で採決される見通しです。
マクロン大統領が日本車を外すと発言した事実は確認できませんでした。報じられているのは、優遇措置の対象から日本車が外れる案が出ているという段階であり、EV貿易から日本車を締め出すという話でもありません。10月2日の欠席と除外案を結びつける公式な説明も、見つかっていません。なお、「抱きつき外交」について確認できた抱擁は、2026年3月19日のドナルド・トランプ氏(米大統領)との場面です。マクロン大統領との抱擁は確認できませんでした。
「マクロン大統領が本当にそう言ったのなら、元の発言を見たいです。見つからないのが不安です。」
日本政府に求められる対応
高市首相は2026年10月28日、来日したフリードリヒ・メルツ氏(ドイツ首相)と会談し、日本車もEU製と同じ扱いにするよう直接求めました。首脳同士の場で、日本の自動車産業を守るために正面から主張した姿勢は、評価できる動きです。メルツ首相は10月30日、欧州製を優先する動きが新たな保護主義につながる懸念があると述べ、日本などの懸念をフランスとの間で伝えるとしています。
自動車は日本の輸出と雇用を支える大きな柱です。優遇の対象から外れれば、欧州で日本車が価格の面で不利になる可能性があります。政府には、首脳外交だけでなく、欧州議会の採決に向けた働きかけも粘り強く続けることが求められます。
「日本車が欧州で不利になるのは困ります。自動車は雇用にも関わる大切な産業です。」
「首相が直接メルツ首相に求めたのは良かったと思います。結果を出してほしいです。」
SNSの投稿は、一部が事実でも、会合の種類や日付、発言の主が入れ替わることがあります。気になる情報こそ、政府の発表などの一次情報で確かめることが大切です。
まとめ
- 佐原若子氏は2026年11月3日、高市早苗首相のG7欠席を理由に、マクロン大統領が日本車をEV貿易から外すと述べたとXに投稿した
- 欠席したのは2026年10月2日のG7オンライン首脳会合で、6月のエビアン・サミットには出席している
- マクロン大統領の激怒と日本車を外すという発言は、今回の調査では確認できなかった
- 報じられているのは、EUの産業加速化法案で日本車を優遇の対象から外す案が出ている段階で、最終決定ではない
- 高市首相は2026年10月28日、メルツ首相に日本車を同じ扱いにするよう求めた
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