富士総合火力演習2026 国産「25式高速滑空弾」初公開で防衛力を誇示

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富士総合火力演習2026 国産「25式高速滑空弾」初公開で防衛力を誇示

陸上自衛隊の国内最大規模の実弾射撃演習「富士総合火力演習」が2026年6月7日、静岡県御殿場市の東富士演習場で実施されました。68回目となる今回の演習には自衛隊員約3000人が参加し、約69.5トン・8億2000万円相当の弾薬が使用されました。2026年3月に配備されたばかりの国産長射程ミサイル「25式高速滑空弾」の発射機が初めて公開されたほか、現代戦を反映した無人ドローン対処訓練も披露されました。北東アジアの安全保障環境が急速に変化するなか、防衛力強化を象徴する演習として注目を集めています。

68回目の総火演 弾薬量を増加させより迫力ある演習に


陸上自衛隊の国内最大規模の実弾射撃演習「富士総合火力演習」(通称:総火演)が2026年6月7日、静岡県御殿場市にある東富士演習場の畑岡地区で実施されました。

今年で68回目を迎えるこの演習には、自衛隊員およそ3000人が参加し、戦車・装甲車など約50両、りゅう弾砲など火砲約50門が動員されました。使用された弾薬は約69.5トン、金額にして8億2000万円相当に上り、今年は弾薬の量を前年より増加させています。

演習は離島に敵が侵攻してきた想定で実施され、防御から攻勢へと転じる一連の戦闘を再現します。今年はさらに、無人ドローンが参加者の近くを飛行するなど、より現場の迫力を体感できる構成となっています。

「戦車が並んで射撃する場面は画面越しでも迫力が違う。自衛隊がここまで準備しているのを知って少し安心した」
「25式高速滑空弾が初公開か。ようやく日本も反撃できる抑止力を持ち始めた気がする」
「弾薬費8億円を1日で使うと聞いて驚いた。それだけ本気で訓練しているということですよね」
「防衛力の強化は必要だと思う。でも根拠となる憲法の議論もセットで進めないといけない」
「一般公開が廃止されてライブ配信になったのは残念。でも安全保障上の理由があるなら仕方ない」

25式高速滑空弾が初公開 射程数百kmの国産長射程ミサイル


今年の演習で特に注目を集めたのが、国産の長射程ミサイル「25式高速滑空弾」の発射機が初めて公開されたことです。

このミサイルは開発時の名称を「島嶼防衛用高速滑空弾」といい、三菱重工業が開発した地対地ミサイルです。2026年3月31日、熊本県の健軍駐屯地と静岡県の富士駐屯地に正式配備されました。

音速を大幅に超える極超音速で滑空する弾体(ブロック1)の射程は数百キロメートルとされています。敵の射程圏外から攻撃できる「スタンドオフ能力」(敵のミサイルが届かない距離から攻撃できる能力)を持ち、事実上の敵基地攻撃能力にもなり得る兵器として防衛専門家から注目されています。

将来的には射程3,000キロメートルで極超音速飛行が可能なブロック2が2030年代以降に配備される予定です。弾道ミサイルに匹敵する能力を持つこの兵器の配備は、日本の防衛力強化の大きな節目を意味しています。

ドローン対処訓練も披露 10式戦車は射撃を見送り


今年の演習では、ウクライナや中東での戦闘で重要性が増している無人機(ドローン)を活用した現代戦の戦い方が随所に反映されました。

敵の無人機への対処訓練が公開されたほか、隊員が装着したカメラの映像がリアルタイムで放映されるなど、最新技術を取り入れた演習となっています。

一方、2026年4月に大分県の演習場で射撃訓練中に砲弾が破裂し隊員3人が死亡する事故を起こした「10式戦車」は、今回の演習での射撃を見送り、走行参加のみとなりました。「90式戦車」も実弾ではなく演習弾のみの射撃にとどめており、安全管理を最優先した対応がとられています。

一般公開中止でも続く意義 防衛力強化と憲法論議の両輪が必要


富士総合火力演習はかつて一般市民も応募で参加できる人気イベントでしたが、2023年度以降、一般公開が中止されています。陸上自衛隊は、安全保障環境が厳しさを増すなか部隊の人的資源を教育訓練に集中させる必要があると説明しており、現在は陸上自衛隊の公式チャンネルによるライブ配信で広く公開されています。

北東アジアの安全保障環境は近年急速に緊張の度を高めており、中国の軍事力増強や北朝鮮の核・ミサイル開発はいずれも日本の安全保障に直接影響します。25式高速滑空弾のような長射程ミサイルの配備は、抑止力を高めるうえで意義のある取り組みです。

しかし、反撃能力の保有については、現行憲法の解釈との整合性についての議論が続いています。防衛力の実質的な強化を着実に進めながら、その根拠となる憲法の在り方についても国民的な議論を深めることが、日本の安全保障を長期的に安定させるうえで欠かせません。真の抑止力は、装備の充実と法的な裏付けの両輪で成り立つものです。

まとめ


・2026年6月7日、陸上自衛隊の富士総合火力演習(68回目)を東富士演習場で実施
・自衛隊員約3000人、弾薬約69.5トン(8億2000万円相当)で前年より規模を拡大
・国産長射程ミサイル「25式高速滑空弾」の発射機が演習で初公開。2026年3月に正式配備
・射程数百km・極超音速滑空で、事実上の敵基地攻撃能力を持つ兵器として注目
・無人ドローン対処訓練も披露。現代戦の「新しい戦い方」を演習に反映
・10式戦車は4月の砲弾破裂事故(隊員3人死亡)を受け、射撃を見送り
・防衛力強化の加速とともに、その法的根拠となる憲法改正の議論も急務

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2026-06-07 15:12:29(櫻井将和)

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