2026-06-11 コメント投稿する ▼
江別市長「悪質」と非難 - 外国人経営者による違法建築の再設置、対応長期化の背景
北海道江別市で、外国人経営者による違法建築物の設置・再設置問題が深刻化しています。 しかし、この地区では、パキスタン国籍の人物が経営する中古車輸出会社によって、違法建築物とみられる建物が設置されていました。 江別市は、昨年12月の全市的な違法建築物への対応の一環として、この中古車輸出会社に対しても是正指導を実施しました。
市街化調整区域とSNSでの騒動
問題となっているのは、江別市角山地区の市街化調整区域です。市街化調整区域とは、都市計画法に基づき、無秩序な市街化を防ぐために開発を抑制すべき土地として定められています。原則として、農林漁業用施設や公営住宅などを除き、新たな建築物の建築は許可されません。しかし、この地区では、パキスタン国籍の人物が経営する中古車輸出会社によって、違法建築物とみられる建物が設置されていました。
この問題は、昨年10月にSNS上で告発動画が拡散されたことで、地域住民の間に大きな波紋を広げました。動画では、この地区にある複数のヤード(中古車解体・保管施設)や、イスラム教の礼拝所(モスク)とされる施設が違法建築物にあたる可能性が指摘されていました。このSNSでの騒動は、地域住民の不安を煽るだけでなく、一部ではヤードやモスクに向けて花火が打ち込まれるといった、地域社会の緊張を高めるトラブルにも発展しました。
指導無視の建築再設置と経営者不在
江別市は、昨年12月の全市的な違法建築物への対応の一環として、この中古車輸出会社に対しても是正指導を実施しました。指導内容は、ヤード内に無断で設置されていた事務所兼住宅に関するものでした。しかし、今年2月15日、この事務所兼住宅は火災によって全焼してしまいました。
市職員が火災後の現場を視察した際、パキスタン人経営者に対し、跡地に新たな建物を設置しないよう直接指導を行いました。当時の担当者によれば、経営者もこの指導内容を理解していたとのことです。ところが、そのわずか数ヶ月後の4月に入ってから、市は再び新たな建築物が確認されたと発表しました。市はその後も複数回にわたり同社を訪問し、是正を求めていますが、対応は難航しています。その最大の理由として、経営者がパキスタンに帰国しており、現在も面会できない状態が続いていることが挙げられています。
市長の「悪質」発言と対応の難しさ
今回の事態に対し、江別市の後藤好人市長は6月11日の記者会見で、「分かっていて(違法建築を)やるのは悪質だ」と強い言葉で非難しました。市長は、違法建築物への対応については、「国籍にかかわらず同じ対応をしなければいけない」と、公平性を重視する姿勢を強調しました。
しかし、その一方で、外国人とのコミュニケーションには言葉の壁や文化の違いから、どうしても時間がかかってしまう可能性も指摘しています。市長は、「(外国人は)言葉が通じないところがあり、時間はかかるかもしれないが、きちんとした形でやらないといけない」と述べ、従来通りの直接面会による是正指導を粘り強く続けていく考えを示しました。ただ、「今までより短い期間の中でやらないといけないことがまだまだある」とも話し、対応の長期化という課題を認識しつつ、迅速化への意欲も覗かせました。昨年確認された市内の市街化調整区域の違法建築物は76件にのぼり、これはパキスタン人に限った問題ではないことも付け加えています。
地域社会に広がる不安と事件
この違法建築問題は、単なる行政指導の遅れにとどまらず、地域社会に深刻な影響を与えています。SNSでの騒動後、地域住民との間に不信感や緊張が生まれ、前述の花火事件が発生しました。さらに、今年2月中旬から3月上旬にかけては、この地区で火災が相次ぎました。そして5月には、事務所兼住宅が焼失した火災について、その容疑者とみられる男が北海道警察に現住建造物等放火未遂容疑で逮捕されるという、物騒な事件も起きています。
違法建築物の存在は、景観の悪化や地域住民の生活環境への影響だけでなく、治安への懸念や、地域社会の秩序を揺るがす要因ともなりかねません。市長が「悪質」と断じる行為が繰り返され、対応が長期化する現状は、行政への信頼や、地域住民の安心・安全という観点からも、看過できない状況と言えるでしょう。今後、市がどのようにこの問題に決着をつけ、地域社会の平穏を取り戻していくのか、その手腕が問われています。