沖縄県立病院93億円赤字 2029年度黒字化計画より先に現場の非効率改善が急務

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公約沖縄県立病院93億円赤字 2029年度黒字化計画より先に現場の非効率改善が急務

沖縄県病院事業局が2026年4月27日に公表した経営再建計画では、2024年度決算で過去最大となる約93億円の経常赤字が明らかになりました。2025年度から2029年度の5年間でDX活用や人件費の適正化を進め、黒字化を目指すとしています。しかし問題の核心は数字だけにあるのではなく、民間では考えられないような業務の非効率にあります。「計画」という掛け声が先行してきた歴史を繰り返さないためにも、現場の無駄の洗い出しと抜本的な改善こそが急務です。

過去最大の赤字 人件費が収益の9割超を占める深刻な構造


沖縄県立病院は県内に6カ所、付属診療所が16カ所あります。新型コロナウイルス感染症収束後に受診行動が変化したことで患者数が減少し、収益が伸び悩む一方、人件費と物価が同時に高騰する「二重の打撃」に見舞われた形です。

純損失ベースでは約99億4千万円にのぼり、2年連続で過去最大を更新しています。特に深刻なのが人件費の問題で、職員給与と外部委託費を合わせた人件費が医業収益に占める割合は実に92%に達しています。収益のほぼすべてを人件費が食い尽くす構造では、黒字化など絵に描いた餅になりかねません。

「民間ではありえない」 患者が目撃する現場の非効率


実際に沖縄の県立病院を受診した患者からは、業務の非効率を指摘する声が後を絶ちません。

「受付に4人もスタッフがいるのに、案内がどこかわからない。あれだけの人員でなぜ連携できないのか不思議だった」
「電子カルテがあるのに紙の書類に何度も同じことを手書きさせられた。民間クリニックでは体験したことがない」
「再建計画をニュースで見た。毎年計画が出るけど何が変わったのか。数字が改善されたという話を聞いたことがない」
「窓口の待ち時間が民間病院より明らかに長い。人はたくさんいるのになぜこんなに待たされるのか理解できない」
「コンサルタントを入れるなら現場の無駄を全部洗い出してほしい。外から見れば非効率は一目瞭然だ」

こうした声が示す通り、問題の本質は単なる収支の悪化ではなく、業務そのものの非効率さにあります。

こうした非効率の背景には、公立病院特有の「制度の硬直性」があります。人事も予算も、原則として県庁の手続きと議会の承認を経なければ動かすことができません。民間企業のように即座に業務フローを変えたり、不要なポストを削減したりすることが難しい構造があるのです。

「縮小」ではなく「生産性の向上」が黒字化への本筋


単に退職者を補充しないという「縮小」で赤字を減らすだけでは、医療サービスの質が落ち、受診する患者がさらに減るという悪循環に陥りかねません。すでに県立病院では401床が休床中となっており、離島医療など代替が利かない地域の患者への影響が心配されます。

求められるのは「人を減らす」ことではなく、「同じ人数でより多くの価値を生み出す」という発想の転換です。民間病院ではすでに当たり前になっているタスクシフティング(医師・看護師が担っていた業務を他の職種に移すこと)や、AIを活用した事務処理の自動化、電子カルテの完全活用などは、公立病院でも積極的に導入できるはずです。

また、DX化を進める際に重要なのは、上から一方的にシステムを導入するだけにしないことです。現場の職員が「どこが無駄か」を声に出せる仕組みと、それを経営判断に即座に反映できる体制の整備が欠かせません。

現場改革なき計画は繰り返す 2029年黒字化に問われる実行力


財政出動や補助金頼みの対応では根本的な解決になりません。今まさに必要なのは、民間企業と同じ目線で「一つひとつの作業に意味があるか」を問い直す姿勢です。患者にとって価値のない業務を削り、医師や看護師が本来の医療に集中できる環境を作ることが、赤字解消への最短ルートです。

沖縄の県立病院が担う離島・へき地医療、救急医療、研修医育成といった役割は、民間には代替できない公的使命です。それだけに経営を持続させる責任は重く、2029年度黒字化という目標の実現は、掛け声ではなく現場改革の積み重ねにかかっています。

まとめ


  • 沖縄県の県立病院6カ所の2024年度経常赤字は約93億円と過去最大を記録し、2年連続で更新した
  • 人件費(職員給与と外部委託費)が医業収益の92%を占める構造的な問題が根底にある
  • 経営再建計画は2025年度から2029年度の5年間で、DX活用・職員配置の見直し・中核病院への集約を柱とする
  • すでに401床が休床中であり、単なる縮小路線は離島・へき地医療の弱体化につながるリスクがある
  • 現場では「民間ではありえない非効率」が多数報告されており、まず業務そのものの無駄を洗い出す改革が急務
  • タスクシフティング、AI活用、電子カルテの完全活用など、民間の手法を積極的に取り入れることが黒字化の鍵

この投稿は玉城デニーの公約「県立病院の経営形態を維持し機能強化を図るため離島医療、救命救急医療、急性期医療、高度・特殊医療等の施策に取り組みます。」に関連する活動情報です。この公約は50点の得点で、公約偏差値55.3達成率は0%と評価されています。

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2026-04-28 15:19:01(内間)

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