ストーカー加害者へのGPS装着——自民提言案、被害者を守る早急な法改正が急務

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ストーカー加害者へのGPS装着——自民提言案、被害者を守る早急な法改正が急務

自民党(自民)の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会は2026年5月19日、ストーカー対策として加害者に衛星利用測位システム(GPS)端末を装着させることを盛り込んだ提言案をまとめました。ストーカー規制法に基づく「禁止命令」を受けた加害者が被害者に接近した際、即座に通知する仕組みを想定しています。全国のストーカー相談件数は1年間に約1万9,000件以上と高水準で推移しており、うち2,000件以上が殺人や傷害などの重大事件に発展しています。「加害者の人権」をめぐる議論が想定される一方で、被害者の命を守るGPS導入の早期実現を求める声は急速に高まっています。

相談2万件・重大事件2,000件——放置できないストーカー被害の実態


ストーカー被害が深刻な状況であることは、統計が明確に示しています。警察庁の発表によれば、2024年のストーカー事案の相談件数は1万9,567件にのぼりました。件数こそ前年から若干減少したものの、依然として高い水準で推移しています。

さらに深刻なのは、相談件数全体のうち2,000件以上が殺人・傷害・性犯罪などの重大事件に発展しているという事実です。ストーカー問題は「つきまとい」で終わらず、被害者の命に直結する重大犯罪へと急展開するリスクが常にあります。

2026年3月には東京・池袋の商業施設内で、ストーカー規制法違反の疑いで過去に逮捕歴があった人物が女性を刺殺するという痛ましい事件が起きました。被害者の命は二度と返ってきません。一体、何人の犠牲者が出れば対策は本格化するのでしょうか。

自民の提言案——GPSと治療義務化で被害者を守る


こうした現状を重く見た自民党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会は2026年5月19日、ストーカー対策の提言案をまとめました。最大の柱は、ストーカー規制法に基づく「禁止命令」が出た加害者にGPS端末を装着させ、被害者に接近した際にリアルタイムで通知する仕組みの導入です。

調査会の葉梨康弘会長は取材に対し「技術的な制約も検討し、ストーカー規制法の改正も含めた対策を急ぐべきだ」と語っています。

GPS装着は当然の対策だと思います。命の危険にさらされている被害者が、なぜ自分で身を守り続けなければいけないのか。加害者をしっかり監視してほしい

提言案には、もう一つの重要な柱として、加害者に対するカウンセリングや治療の受診を義務化する内容も盛り込まれています。警察当局の記録によれば、禁止命令を受けた加害者に対して治療機関への受診を働きかけたにもかかわらず、2024年に実際に治療機関につながったのはわずか5%の184人にとどまっています。2025年も、禁止命令が出た3,037人のうち受診者は233人と低水準のままです。

任意では機能しない実態が数字で証明されています。受診の義務化は今すぐ実行すべき緊急課題といえます。

海外では常識——日本だけが「加害者の人権」で立ち止まる


GPS端末を加害者に装着させる制度は、海外では既に広く実施されています。アメリカでは1997年にフロリダ州でGPS型電子監視が先行導入され、その後、全米に浸透しました。性犯罪者だけでなく、在宅の被疑者や仮釈放中の者にも広く活用されており、接近禁止命令違反に対する抑止力として機能しています。

アメリカでは常識の制度を、なぜ日本は導入できないのか。被害者の命より加害者の人権が大切なのかと憤りを感じます

学術研究においても、DV・ストーカー事案におけるGPS型電子監視は「非常に有効である」との評価が示されています。人権上の問題を最小化できる制度設計を前提にしながら、導入を急ぐべきだという見解は、専門家の間でも共有されています。

日本でも2023年には、海外逃亡のおそれがある被告の保釈時にGPS端末を装着させる仕組みを盛り込んだ改正刑事訴訟法が成立しています。保釈中の被告にGPSをつけることが認められているなら、禁止命令を受けたストーカー加害者に適用する法的根拠も整備できるはずです。

保釈中の被告にはGPSをつけられる。なのにストーカー加害者にはできないのはなぜ?被害者はずっと恐怖の中で暮らしています

「加害者の人権」論に答える——被害者の命と権利が最優先だ


今回の提言に対しては、「加害者の人権保護の観点から議論を呼ぶ可能性がある」との指摘もあります。しかし、問われるべき優先順位は明確です。禁止命令が出てもなお接近し、被害者の命を奪う事件が繰り返されている現実があります。

ストーカー規制法は2000年の施行以来、数次の改正を経てきましたが、被害件数の高止まりは止まりません。相談件数が年間約2万件、重大事件が年間2,000件以上という数字は、現行の枠組みが被害者を守りきれていないことを示しています。

禁止命令を出すだけで、その後の監視が甘い。命がけで訴えた被害者を守る気があるのかと怒りを感じます

「加害者の人権」を盾に具体策を先送りし続けてきた結果、今日も全国のどこかで被害者が恐怖にさらされています。被害者が安心して日常を取り戻せる社会を実現するためにこそ、GPS導入を核とするストーカー規制法の早期改正が必要です。法改正は一刻も争う課題です。政府と国会には、速やかな立法化を強く求めます。

まとめ


  • 自民党治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会が2026年5月19日、ストーカー加害者へのGPS装着を盛り込んだ提言案をまとめた。
  • ストーカー規制法の「禁止命令」を受けた加害者が被害者に接近した際、リアルタイムで通知する仕組みを想定。
  • 2024年の全国ストーカー相談件数は1万9,567件と高水準。うち2,000件以上が殺人・傷害などの重大事件に発展している。
  • カウンセリング・治療の受診義務化も提言に盛り込み。現状、禁止命令を受けた加害者の受診率はわずか5〜7%程度にとどまる。
  • アメリカでは1997年からGPS型電子監視を導入し、抑止効果を上げている。日本でも保釈被告へのGPS装着は2023年に法整備済み。
  • 学術研究でもDV・ストーカー事案へのGPS監視は「非常に有効」との評価。「加害者の人権」論を理由に遅延させることは被害者の命を軽視することになる。
  • 提言案を早期に法改正へつなげ、ストーカー規制法を抜本的に強化することが急務。

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2026-05-20 10:44:14(植村)

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