2026-08-14 コメント: 1件 ▼
沖縄知事選:古謝玄太氏、所得倍増と鉄軌道地下化に活路
古謝氏は、10年後の県民所得倍増という野心的な目標を掲げるとともに、現職・玉城デニー知事が進める沖縄本島の鉄軌道計画について、地下区間を「緊急一時避難施設」として活用するという新たな視点を提唱しました。 これに対し古謝氏は、地下区間の建設について、「緊急一時避難施設として防災機能を付加する」というアイデアを提案しました。
沖縄知事選、保守新人の古謝氏が政策発表
任期満了に伴う沖縄県知事選挙は、9月22日に投開票が行われる予定です。この選挙戦で、自民党をはじめ日本維新の会、国民民主党、参政党、そして公明党沖縄県本部といった複数の政党から推薦を受ける保守系新人候補として注目を集めているのが、元那覇市副市長の古謝玄太氏です。古謝氏は14日の会見で、自身の政治経験と元総務官僚としての強みを活かし、沖縄の新たな発展を目指す決意を表明しました。
古謝氏は、現職の玉城デニー知事が3期目を目指して立候補を表明する中、対立軸を明確にする構えです。玉城県政が国との対立姿勢を強める中で、沖縄振興予算がピーク時から減額傾向にある現状に対し、古謝氏は「今の県政の交渉力のなさだ」と厳しく指摘しました。その上で、基地負担軽減策などを巡る政府との定期的な対話を通じて、着実に振興予算を確保し、県民の暮らしや経済に結びつけていく重要性を訴えています。
「10年で所得倍増」へ新5K経済を提唱
古謝氏が掲げる公約の中で、最も目を引くのが「10年後の県民所得倍増」という目標です。これは、沖縄の経済成長が停滞気味であるとの危機感の表れとも言えるでしょう。この目標達成に向けた具体的な施策として、古謝氏は新たな産業の柱となる「新5K経済」の振興を提唱しました。
「新5K経済」とは、観光、健康、環境、海洋、そして起業の頭文字を取ったものです。古謝氏は、これらの分野に世界の最先端技術を積極的に導入することで、「稼げる沖縄」を実現し、若者たちが未来に希望を持てるような社会を創り出していく考えを示しました。元総務官僚としての経験から、全国の他の都道府県とも連携しながら、沖縄のポテンシャルを最大限に引き出すことができると、自身の強みをアピールしています。
また、古謝氏は経済政策として、子育て支援予算の倍増や、観光客による消費額の倍増といった具体的な数値目標も打ち出しました。これらの政策は、子育て世代への支援強化と、沖縄の基幹産業である観光業のさらなる活性化を目指すものであり、県民生活の向上に直結する取り組みと言えるでしょう。
鉄軌道地下区間、防災機能で建設促進を狙う
現職の玉城知事が「戦後100年に向けた最重要課題」として推進している沖縄本島の鉄軌道計画についても、古謝氏は独自の視点を示しました。玉城知事は、人口密集地域では地下を通す構想を検討していますが、建設コストや用地確保の難しさなどが課題となっています。
これに対し古謝氏は、地下区間の建設について、「緊急一時避難施設として防災機能を付加する」というアイデアを提案しました。具体的には、災害発生時などに住民が避難できるスペースとして地下空間を活用できるようにすることで、建設の必要性や実現可能性を高められるのではないか、との見方を示したのです。そして、このアイデアを含め、政府との間で粘り強く交渉を進めていく姿勢を強調しました。これは、単なる交通インフラ整備にとどまらず、防災という観点から鉄軌道計画に新たな価値を見出そうとする試みと言えるでしょう。
基地問題と振興予算、県政の交渉力に疑問符
沖縄の政治において、米軍基地問題は常に中心的なテーマです。古謝氏は、普天間飛行場の危険性除去を最優先事項とし、名護市辺野古への移設を容認する立場を明確にしました。その上で、基地の返還を計画通りに進め、跡地利用を効果的に実現していくことの重要性を訴えています。これは、基地問題について国と対立し続ける現県政とは一線を画す姿勢です。
前述の通り、古謝氏は沖縄振興予算の減少傾向について、現県政の外交・交渉力の不足に起因すると分析しています。基地負担軽減策や振興策について、政府と定期的に、かつ建設的な対話を行うことで、沖縄が求める予算や支援を着実に引き出せると考えているようです。沖縄の経済発展と県民生活の向上を、現実的な交渉を通じて実現しようとする、実践的なアプローチと言えるでしょう。
古謝氏の政策発表は、沖縄が抱える経済、インフラ、そして基地問題に対し、保守的な視点から具体的な解決策を提示しようとする意欲的な試みです。10年後の所得倍増という目標達成に向けた「新5K経済」構想や、鉄軌道計画に防災機能を付加するというユニークなアイデアは、有権者に新たな選択肢を提示するものとなるかもしれません。9月の選挙戦で、これらの政策がどの程度、県民の支持を得られるのか、注目が集まります。
まとめ
- 古謝玄太氏が沖縄知事選に立候補を表明。
- 10年後の県民所得倍増を目指す「新5K経済」を提唱。
- 鉄軌道計画に防災機能を付加するアイデアを提案。
- 普天間飛行場移設問題で辺野古容認の立場を明確に。