鳥取砂丘マナー違反が急増、条例違反2倍超でショート動画による多言語啓発へ

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鳥取砂丘マナー違反が急増、条例違反2倍超でショート動画による多言語啓発へ

鳥取砂丘での条例違反件数が2025年度(2026年2月末時点)に291件と、前年度の166件から約75%増加しています。日本人観光客による落書きが111件、外国人観光客による無許可のドローン飛行が43件にのぼるなど、訪れる層によって違反傾向が明確に異なるのが特徴です。2024年度の観光客数が100万人を超えてコロナ禍前の水準に回復する一方、マナー違反が深刻化しています。鳥取県は国内外の若年層をターゲットに、日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応したYouTubeショート動画を制作し、鳥取砂丘の自然と景観を守るための啓発活動を強化しています。

落書き・ドローン・遊泳…条例違反が前年度の倍近くに急増


鳥取砂丘を訪れる観光客数は2024年度に100万人を超え、新型コロナウイルス感染症禍前の水準を回復しました。

にぎわいの回復とともに深刻化しているのが、マナー違反の急増です。

「日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例」に基づく条例違反件数は、2025年度(2026年2月末時点)に291件に達し、前年度の166件から約75%増加しました。

コロナ禍の終息に伴ってインバウンド(外国人訪日客)の回復が加速するなかで、国内外の観光客によるルール違反が後を絶たない実態が浮き彫りになっています。

なぜ砂丘に落書きができるのか信じられない。あの雄大な景色を壊してほしくない

日本人は落書き111件・外国人はドローン43件 国籍で異なる違反傾向


条例違反の傾向は、日本人と外国人で明確に異なります。

日本人に最も多いのは「落書き」で、2025年度は111件が確認されました。

砂丘の主要スポットである「馬の背」では、2016年に大きな落書きが発見されて話題になりましたが、その後も日本語での名前やハートマークを砂に書く行為が続いています。

一方、外国人観光客に目立つのが無許可のドローン飛行です。

2025年度は43件が確認され、最近は追尾型の小型ドローンを使う中国人観光客の姿が頻繁に目撃されていましたが、近ごろは日本人によるケースも増えています。

砂丘海岸での「遊泳」も禁止行為のひとつで、2025年度は35件が確認されており、日本人と外国人がほぼ同水準でした。

「ドローン持ってきて届出もせずに飛ばすの、本当に無責任だと思う。知らなかったでは通らない」
「砂丘の海で泳いでる外国人グループを見てびっくりした。危険だし禁止なのに、全然知られてないんだな」

ショート動画で4言語対応 マスコットと砂丘レンジャーがルールを周知


鳥取県は2026年3月から、マナー啓発のためのYouTubeショート動画の配信を開始しました。

対象としたのは「落書き」「遊泳」「花火の発射」「ごみのポイ捨て」「ドローン飛行」の5項目で、それぞれ約50秒の縦型動画を制作しています。

スマートフォンで手軽に視聴できる縦型・短尺の形式を採用し、SNSを利用する若年層を中心にターゲットを絞っています。

動画では、県のマスコットキャラクター「トリピー」が砂丘を見回り、落書きの跡や花火で遊んでいる人を発見する場面から始まります。

砂丘の安全を守る「砂丘レンジャー」が存在することも周知し、禁止行為をイラストとテロップでわかりやすく表示する構成になっています。

言語は日本語・英語・中国語・韓国語の4言語に対応し、訪日外国人も含めた幅広い観光客への情報発信を図っています。

なお、鳥取砂丘内でのドローン飛行は事前にビジターセンターへの届出を行うことで許可を得られますが、無届けでの飛行は条例違反となります。

鳥取県自然共生課の福島良課長補佐氏は「砂丘は雄大な景色を楽しみに訪れる方が多く、落書きなどがあると残念な思い出になってしまう。ルールを守って楽しんでほしい」と話しています。

多言語の動画はいい取り組みだと思う。でも動画だけじゃなくて現地でも目に見える形でルールを教えてほしいな

オーバーツーリズムと景観保護 全国で高まる観光ルール整備の必要性


観光地でのマナー違反は、鳥取砂丘に限らず全国で深刻化しています。

国は2023年10月、オーバーツーリズム(特定の観光地への観光客の過度な集中)の未然防止・抑制に向けた対策パッケージをとりまとめ、持続可能な観光地づくりの重要性を示しました。

観光庁も、文化や習慣の違いからルールを知らずに違反してしまう訪日外国人向けのマナー啓発動画を作成・公開し、全国の自治体への活用を促しています。

鳥取砂丘は国立公園であり国の天然記念物にも指定されており、一度損なわれた自然景観は容易には元に戻りません。

訪れる人が国内外を問わず日本のルールをしっかりと理解し守ることが、貴重な自然を次の世代に引き継ぐうえで欠かせません。

外国人観光客がルールを知らないまま違反するケースも多く、「知らなかった」では済まされないという認識を広めるための、実効ある啓発体制と法整備のさらなる強化が求められます。

条例違反には最大5万円の過料が設けられており、鳥取県は今後も砂丘レンジャーによる現地指導と多言語での啓発活動を組み合わせ、ルールの周知徹底を図る方針です。

観光客が増えることはいいことだけど、きれいな砂丘を次の世代に残すためには今こそルールの徹底が必要だと思う

まとめ


  • 鳥取砂丘の条例違反は2025年度(2026年2月末時点)に291件で、前年度比約75%増と大幅に増加
  • 日本人の落書きが111件と最多。馬の背での名前・ハートマークの書き込みが後を絶たない
  • 外国人の無許可ドローン飛行が43件。中国人観光客を中心に追尾型小型ドローンの使用が多い
  • 砂丘海岸での遊泳は35件。日本人・外国人ほぼ同水準の違反が続く
  • 鳥取県が5項目・4言語対応のYouTubeショート動画を2026年3月から配信開始
  • 動画は縦型・50秒前後の短尺形式でスマホ視聴に最適化。マスコット「トリピー」と砂丘レンジャーを活用
  • 条例違反には最大5万円の過料。現地指導と啓発活動を組み合わせてルール周知を強化

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2026-06-01 09:18:54(櫻井将和)

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