黒岩祐治・神奈川県知事に政治資金規正法違反の疑惑 収支報告書の不記載に「計算も合わない」訂正回答

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黒岩祐治・神奈川県知事に政治資金規正法違反の疑惑 収支報告書の不記載に「計算も合わない」訂正回答

神奈川県の黒岩祐治知事(71)が代表を務める政治団体「黒岩祐治後援会」の政治資金収支報告書に、重大な疑義が浮上しています。2023年12月に開催した政治資金パーティーで収入をほとんど計上しておらず、支出が大幅に上回る不可解な記載が確認されました。事務所は誤記を認めて訂正を約束しましたが、訂正後の数字もつじつまが合わないという状況です。さらに自身の著書を政治資金で購入して参加者に配布し印税収入も得るという問題や、側近コンサル会社への随意契約疑惑も重なり、神奈川県のトップとしての政治とカネに対する姿勢が厳しく問われています。

収支報告書に「収入16万円・支出94万円」の不可解な記載


神奈川県庁関係者によると、政治団体「黒岩祐治後援会」の収支報告書には、2023年12月21日に開催した政治資金パーティー「黒岩知事と語る会」の収入として16万4290円が計上されているといいます。

一方で、当該パーティーの事業費として飲食代94万4000円の支出が記載されており、収入を大きく上回っています。

出席者の証言によれば、会場は神奈川県藤沢市内の飲食店で、会費は1人1万2000円、参加者は100人近くいたといいます。

単純計算では120万円前後の収入があったはずで、それをわずか16万円しか計上しないのは不自然だとの指摘が関係者から上がっています。

知事室のパーティーで100人近く集めて会費1万2000円とっといて、報告書に16万円しか収入がないって、どういうことなんでしょう

「訂正します」だけでは済まない 計算も合わない事務所の回答


本件の指摘を受けた黒岩氏の事務所は「収支報告書の収入欄の金額が間違っていた」と誤記を認め、実際の収入は1万2000円×116人分、計139万2000円であると説明しました。

しかし、収支報告書に記載されている支出額は117万2940円であり、収入139万2000円から差し引くと残額は21万9060円となります。

これは報告書上の数字と一致しておらず、「ケアレスミスだった」という説明では、なぜ同じページの他のパーティーと計算が異なるのかについて、まったく説明がつきません。

政治資金規正法では、政治資金パーティーとは「対価を徴収して行われる催物で、収入から経費を差し引いた残額を政治活動に支出するもの」と定義されています。

つまり、会費として集めた金額を大きく上回るサービスや飲食を参加者に提供した場合、有権者への利益供与、いわゆる有権者買収にあたる可能性があります。

「誤りを指摘されたら訂正しますで済む話じゃない。政治資金はそれほど甘いものじゃない」
「政治家が収支報告書を間違えたなんて言い訳、もう通らない時代でしょ。改正法も施行されたのに」

著書を政治資金で購入して配布し印税も得る「二重取り」疑惑


別の問題も指摘されています。2024年に開催されたパーティーでは、黒岩氏が自身の著書「嫌われた知事」(幻冬舎)を政治資金を使って800冊購入し、参加者に配布したといいます。

単価は1760円で、800冊分の購入費は140万8000円にのぼります。書籍の印税相場は一般的に約10パーセントとされており、黒岩氏の手元には12万8000円前後が入る計算になります。

つまり、政治資金でパーティーの書籍代を賄いながら、著者として印税収入も得るという構造が生まれています。

これに対して黒岩氏の事務所は「出版記念パーティーとして開催したもので、来場者への対価として政治資金から書籍を購入した。会計士の指導のもと確定申告も適正に行っている」と回答しています。

政治資金でパーティー開いて自分の本を参加者に渡して印税も得る。これ、誰でも倫理的に問題だと思うはずです

知事側近コンサル会社への随意契約 公私の境界に疑問


さらに、黒岩氏は2024年から選挙コンサルタント会社エミウル株式会社を利用しているといいます。

同社を経営する渕之上和良氏は、神奈川第5区選出の坂井学衆院議員(60)の元秘書で、知事の周辺に関わるようになったとされています。

神奈川県は2025年度の主催事業「黒岩知事と当事者とのオンライン対話」のコーディネーターとして渕之上氏を起用し、事業費合計117万6500円のうち47万3000円がエミウル社への企画業務委託料として計上されています。

県の説明によれば、50万円未満の委託業務は随意契約が可能とする県財務規則の規定に基づいており「適切な手続き」だとしています。

しかし、知事自身が政治活動でも利用するコンサル業者が、知事が主役のイベントを取り仕切る構図は、公費の使い方として国民の理解を得にくい問題をはらんでいます。

企業・団体が政治家と深い関係を持ち、公費の発注先となる構造は、国民のための政治ではなく特定関係者のための政治になるリスクをはらんでいます。

2026年1月には改正政治資金規正法が本格施行され、政治家本人が収支報告書の内容を確認したとする書類の添付が義務づけられました。確認を怠った場合には50万円以下の罰金が科されるほか、公民権停止の対象にもなりえます。

黒岩氏は2026年5月19日にも政治資金パーティーを開催し、県内財界関係者ら約600人が出席しています。今後の収支報告書が法に基づく適正なものになるか、引き続き注視が必要です。

まとめ


  • 政治団体「黒岩祐治後援会」の収支報告書に、収入と支出が大きくかけ離れた不可解な記載が確認
  • 2023年12月開催パーティーで収入わずか16万円・支出94万円の記載。実際は100人近くが1万2000円の会費を払ったとされる
  • 事務所は誤記を認め訂正を表明したが、訂正後の数字も計算が合わず説明として不十分
  • 収入を上回るサービス提供は政治資金規正法上の有権者買収にあたる可能性がある
  • 自身の著書を政治資金で購入して参加者に配布しつつ印税収入も得る「二重取り」疑惑も浮上
  • 知事の側近コンサル会社エミウル社が県の主催イベントを随意契約で受注する公私混同疑惑も
  • 2026年1月施行の改正政治資金規正法により、政治家本人の確認義務と罰則が強化済み

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2026-06-01 11:17:04(櫻井将和)

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