2026-05-22 コメント投稿する ▼
法務省が「不法滞在者ゼロプラン」を強化 SNS上の偽造在留カード摘発とヤード業者規制を新たな柱に
平口洋法務大臣は2026年5月22日、外国人の不法残留・不法就労対策を強化する新たな政策パッケージ「不法滞在者ゼロプラン」を発表した。出入国在留管理庁の体制を増強してSNS上の情報収集・分析を強化し、偽造在留カードの取引摘発や不法就労の積極的な摘発を進める。スクラップを扱う「ヤード」業者が不法就労の温床になっているとの指摘も踏まえ、事業者対策の一層の強化も盛り込んだ。高市政権が重視する外国人政策の一環として、2026年1月にまとめた総合的対応策を受け、入管庁が取り組む重点施策を整理したものだ。
「不法滞在者ゼロプラン」を発表 入管庁の体制強化
平口洋法務大臣は2026年5月22日の記者会見で、外国人の不法残留・不法就労対策を強化する新たな政策パッケージ「不法滞在者ゼロプラン」を発表しました。出入国在留管理庁(入管庁)がSNS上の情報収集・分析に当たる体制を増強し、不法就労を積極的に摘発するとともに、不法就労を助長している事業者の取り締まりも一層強化するとしています。
今回の政策パッケージは、高市政権が2026年1月にまとめた「外国人政策の総合的対応策」を踏まえ、入管庁が重点的に取り組む施策を改めて整理したものです。入管庁は2025年5月に「不法滞在者ゼロプラン」の初版を公表しており、入管職員が護送する形での強制送還者数を3年後に倍増させ、退去強制命令が確定しても日本にとどまる外国人を2030年末までに半減する数値目標を掲げてきました。今回の発表はその取り組みをさらに強化・拡充するものです。
法律を守って働いている外国人がほとんどのはず。不正を取り締まることと、正当な外国人労働者を守ることは両立してほしい
SNS上の偽造在留カードを摘発 専用ツールを導入
今回の政策パッケージの柱の一つが、SNS上における偽造在留カードの取引への対応強化です。偽造在留カードをSNS上で取引するケースが相次いで確認されており、入管庁は専用の情報収集ツールを新たに導入して摘発を強化します。
在留カードは日本に3か月を超えて在留する外国人が所持する身分証明書で、これが偽造されることで就労資格のない外国人が不法に働ける状態が生まれます。偽造在留カードは2013年から2020年の7年間で検挙数が7倍以上に増加したとされており、SNSを通じた低価格での大量流通が問題化してきました。事業者が偽造と知らずに雇用した場合でも不法就労助長罪に問われる可能性があり、雇用側にとっても深刻なリスクとなっています。
バイト先で在留カードを確認しているつもりでも、偽造の見分けがつかない。国が早く取り締まってほしかった
ヤード業者が「不法就労の温床」に 事業者対策を強化
今回の政策パッケージでとりわけ注目されるのが、スクラップヤードへの対応強化です。近年の金属価格の値上がりを受け、金属やプラスチックなどのスクラップを保管・売買する「ヤード」業者が全国で急増しており、「不法就労の温床になっている」との指摘が続いていました。政府はこうした事業者の実態把握と取り締まりを重点課題として位置づけます。
在留外国人が増加の一途をたどる中、受け入れと取り締まりの両立を支える実効的な法体系の整備は、一刻の猶予も許されない課題です。不法就労と正規就労を厳格に区別し、法を守る外国人には安心して働ける環境を保障することが、法整備の目指すべき方向です。不法行為を取り締まることと、正当な外国人労働者を保護することは矛盾しません。
ヤードに不法滞在者がいると聞いて、怖い思いをしている地元の人が多い。やっと動いてくれた感じです
外国人政策の法整備を急ぐべき理由
外国人が日本国内で犯罪を犯しても、法の網をかいくぐって出国・帰国できてしまうケースが以前から指摘されてきました。逃亡を許さないためにも、在留外国人が法律と社会規範を守ることを明確に義務づけ、違反に対して実効的な措置を取れる法的枠組みを整備することは、国民の安全・安心を守るうえで不可欠です。
退去強制命令が確定しても難民申請を繰り返すことで帰国を拒む事案への対処も引き続き課題です。2024年6月に施行された改正入管難民法では申請3回目以降の者については一定要件のもとで送還が可能となりましたが、今回の政策パッケージはその運用を着実に進めるためのものでもあります。
入管庁の体制増強だけでなく、情報収集から摘発・送還に至るまでの一連のプロセスを法と実務の両面からしっかりと確立させることが求められています。こうした政策を実効性あるものにするためには、国会でのさらなる法整備の議論と促進が急がれます。
不法に日本にいる人を見つけたら報告できる窓口をもっとわかりやすく整えてほしい。住民として安全に暮らしたい
まとめ
- 平口洋法務大臣が2026年5月22日の記者会見で「不法滞在者ゼロプラン」の強化を発表
- SNS上の情報収集・分析体制を増強し、不法就労を積極的に摘発する
- 偽造在留カードのSNS取引に専用の情報収集ツールを導入して摘発を強化
- 偽造在留カードは2013〜2020年の7年間で検挙数が7倍以上に急増していた
- スクラップ「ヤード」業者が不法就労の温床になっているとして事業者対策を強化
- 不法就労を助長している事業者の取り締まりも一層強化
- 高市政権の2026年1月の「外国人政策の総合的対応策」を踏まえた施策整理
- 退去強制命令が確定した外国人を2030年末までに半減する数値目標を維持
- 法と秩序を守る外国人の受け入れと、不法滞在者の排除の両立が基本方針
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