国民民主党、広島4区に鍋島勢理氏擁立　「地方が主役の政治」掲げる34歳新人

国民民主、広島4区に鍋島勢理氏を擁立　「地域に根ざす政治」を掲げる

国民民主党は2025年10月13日、次期衆院選の広島4区に新人の鍋島勢理氏（34）＝東広島市議＝を擁立すると正式発表した。鍋島氏は地元密着の市政経験を持ち、地域経済や教育政策に強い関心を示してきた人物だ。

鍋島氏は会見で、「地方が疲弊している今こそ、地域に根ざした政治を取り戻す時です。中央の顔色をうかがうのではなく、広島から声を上げていきたい」と力強く語った。国民民主党はこれにより、広島県内での組織立て直しと地盤拡大を狙う。

「若い世代の代表として期待している」
「地元出身の市議だから信頼できる」
「しがらみのない新人に託したい」
「女性の視点で地域を変えてほしい」
「大政党の派閥政治にうんざりしていた」

SNS上では、鍋島氏擁立を歓迎する声が多く寄せられている。市議として地域防災や子育て支援の政策を進めてきた実績も評価の背景にある。

広島4区の情勢と背景

広島4区は、長年自民党が強い基盤を築いてきた保守地盤だが、近年は政権批判や公明党離脱の影響で有権者の動きが流動的になっている。国民民主党はこの“保守離れ”の隙間を突き、無党派層や現実路線志向の中間層を取り込む戦略を描く。

また、連立政権から距離を置く高市内閣誕生後、野党間の再編機運が強まる中で、国民民主党は「現実的改革政党」として中道層への浸透を図っている。鍋島氏の擁立は、単なる候補者選定ではなく、党の再定義の試金石ともいえる。

鍋島氏の政策と立場

鍋島氏は市議時代から、地域経済支援・中小企業振興・子育て支援を三本柱に活動してきた。今回の出馬に際しても、「東京ではなく地方が主役の政治をつくる」「税金をどう使うかを地元が決める」という理念を掲げている。

特に教育分野では、地域ごとの公立学校支援やIT教育の導入に取り組んできた。「若者が地元で働き、子育てできる環境を整えたい」と訴える姿勢は、同世代を中心に共感を呼んでいる。

国民民主党の再構築と今後の焦点

国民民主党はここ数年、組織の縮小と党勢の低迷に苦しんできたが、鍋島氏のような地方発の若手候補を前面に押し出すことで、“中道実務政党”としての再生を図っている。党幹部は「地域から国を変えるという原点に戻る」と強調しており、広島での結果が今後の全国戦略に大きく影響する可能性がある。

一方で、地元選挙区には自民党・立憲民主党双方の候補が並び、激戦が予想される。広島4区は政権選択選挙の縮図として注目を集めるだろう。

鍋島氏は最後に、「私たちは“対立”ではなく“対話”で政治を変える。その第一歩を広島から始めたい」と語った。国民民主党にとって、若手の登場が地方再生の鍵となるか注目される。