2026-07-07 コメント投稿する ▼
公約高市早苗首相に原爆資料館の視察を 広島知事が要望「被爆の実相を政策に生かして」
広島県の横田美香知事は2026年7月7日の定例記者会見で、8月6日の「原爆の日」に広島市を訪問する予定の高市早苗首相に対し、広島平和記念資料館(原爆資料館)の視察を強く求めました。横田知事は「世界で唯一戦争による被爆をした日本の首相として、被爆の実相を感じ安全保障政策に生かしてほしい」と述べました。また、日本維新の会が提言で非核三原則の「持ち込ませず」の見直しに言及したことについては、「被爆地として耐えがたい」と反発。政府に三原則の堅持を求め続ける姿勢を示しました。
原爆の日に被爆地が込める思い
毎年8月6日の平和記念式典には首相が参列するのが慣例となっています。前任の石破茂首相は2025年8月6日の式典後、原爆資料館を視察し、被爆の実態を直接学びました。
横田美香知事は「核兵器は絶対使われてはならないと感じると思う」と話し、高市早苗首相も資料館を訪れれば、同じ思いを持つだろうと期待を示しました。
横田氏は2025年11月の広島県知事選で初当選した新知事で、広島県初・中国四国地方初の女性知事です。農林水産省の官僚出身で広島県副知事を経て現職に就き、被爆地の平和行政の継承にも積極的な姿勢を示しています。
「8月6日が近づくたびに、首相にはぜひ資料館を見てほしいと思う。映像や数字じゃなく、目でリアルに感じてほしい」
「亡くなった方々の遺品や写真を見て、それでも核兵器の話ができるのかと問い続けてほしい」
「高市さんが資料館に入って何を感じてくれるのか、被爆地の人間として正直不安でもある」
「石破さんが資料館に入ったのは大事なことだったと思う。続けてほしい慣例だと思います」
「被爆地の知事が要望を出してくれることで、政府が少し立ち止まってくれるなら意味がある」
「持ち込ませず」見直し論議に被爆地が反発
横田知事は、核政策をめぐる議論についても強い危機感を表明しました。日本維新の会(維新)は、政府が年内に改定を予定する安全保障関連3文書に向けた党提言を2026年6月にまとめ、非核三原則のうち「核兵器を持ち込ませず」について「現実的検討を行うべきだ」と記し、見直しの必要性に言及しました。
これに対し横田知事は「そうした議論がされること自体、被爆地として耐えがたい」と強く反発し、政府に対して三原則の堅持を引き続き訴えていく意向を示しました。
非核三原則とは、核兵器を「持たず、つくらず、持ち込ませず」とした日本政府の核政策の基本方針です。1967年に当時の佐藤栄作首相が国会で表明し、1971年の衆院決議などを経て「国是」として固まりました。
高市早苗首相自身が就任以前から「持ち込ませず」の原則に懐疑的な立場をとってきた点が問題の核心です。首相は著書の中で「『持ち込ませず』は現実的ではない」と指摘し、2025年11月の国会答弁でも、三原則を堅持するかどうかを問われて「私から申し上げる段階ではない」と明言を避けました。一方で2026年1月には書面で「三原則を政策上の方針として堅持している」とも説明しており、政府としての立場と首相自身の見解が必ずしも一致していない状況が続いています。
安全保障と被爆地の訴えの間で
日本を取り巻く安全保障環境は年々厳しさを増しています。中国による海洋進出、北朝鮮の核・ミサイル開発、ロシアのウクライナ侵攻など、核の脅威はかつてないほど身近に迫っています。
こうした状況を背景に、政府は安保関連3文書を年内に改定する方針で、防衛費の増額や武器輸出の拡大なども盛り込む見通しです。維新は防衛費を現在のGDP(国内総生産)比2%以上とし、将来的には3%以上を目指すよう提言に盛り込んでいます。
安全保障の強化は現在の厳しい国際情勢を踏まえれば当然の課題ですが、唯一の戦争被爆国である日本が核政策をどう位置づけるかは、国際社会に対する重要なメッセージにもなります。被爆地・広島が首相に向けて繰り返す訴えは、単に地域の声にとどまらず、日本の外交・安全保障政策の根幹にかかわる問いかけでもあります。
8月6日に向けた焦点
8月6日が近づく中、高市首相が原爆資料館を訪れるかどうか、そして非核三原則をめぐる議論がどう決着するかに、被爆地だけでなく国内外の注目が集まっています。
安保3文書の年内改定は、日本の核政策に関しても重大な分岐点となる可能性があります。唯一の戦争被爆国としての立場と、厳しさを増す国際安全保障環境への対応をどう両立させるか。首相の広島訪問と資料館視察の有無は、その姿勢を示す一つの試金石となりそうです。
まとめ
- 広島県の横田美香知事が2026年7月7日の定例記者会見で、高市早苗首相に原爆資料館の視察を要望
- 前任の石破茂首相は2025年8月6日の平和記念式典後に原爆資料館を視察
- 横田知事は「核兵器は絶対使われてはならないと感じると思う」と述べ、首相の訪問を促した
- 日本維新の会は安保関連3文書の改定に向けた提言(2026年6月了承)で、非核三原則の「持ち込ませず」について「現実的検討」を求め見直しに言及
- 横田知事はこの議論に「被爆地として耐えがたい」と強く反発し、政府に三原則堅持を訴える姿勢を示した
- 非核三原則(持たず・つくらず・持ち込ませず)は1967年以来の国是。高市首相は就任前から「持ち込ませず」に懐疑的な見解を示してきた経緯がある
- 政府は安保3文書の年内改定を目指しており、核政策の扱いが最大の焦点の一つ
この投稿は横田美香の公約「「国際平和拠点ひろしま構想」に基づき、国際社会に被爆の実相を伝え、多様な主体と連携し、核兵器廃絶のプロセスや平和構築を推進」に関連する活動情報です。この公約は点の得点で、公約偏差値、達成率は0%と評価されています。