2026-04-23 コメント投稿する ▼
外環道シールド掘削機の大ギア破断で工事停止 山添拓参議院議員ら国交省・NEXCOに対策追及
東京外環自動車道の地下55メートル付近で、シールド掘削機の心臓部である大ギアが破断し工事が停止している問題で、日本共産党の山添拓参議院議員らは2026年4月23日、国土交通省と東日本高速道路、中日本高速道路の担当者にただしました。練馬区と杉並区の区境にある青梅街道の地下で発生した今回の異常は、大ギアの23カ所、ベアリングの約7割に変状が確認され、地下深部での補修は困難を極めます。地表からの開削も否定されず、外環道の工期は不透明なまま、住民の不安は広がっています。
地下55メートルで掘削機が停止 工事が長期化
東京外環自動車道の練馬区から世田谷区を結ぶ大深度地下トンネル工事で、シールド掘削機の心臓部にあたる大ギア破断が発生し、工事が長期にわたり停止しています。
異常が確認されたのは、東京都練馬区と杉並区の区境に近い青梅街道の地下55メートル付近です。
2026年1月20日、清水建設の共同企業体が施工する南行き本線トンネルの大泉南工事で、掘削機のカッターを回す大ギア付近から異音が出たことが分かりました。
その後の点検で、大ギアの23カ所と、ギアの摩擦を抑えるベアリングの約7割に変状が見つかり、掘削機は地下深くで停止したまま動けない状態が続いています。
掘削機の外径はおよそ16メートルで、ビルの4階分に相当する巨大な設備です。
大泉ジャンクションから井の頭通りまで全長約7キロを掘進する計画で、事故が起きた地点はすでに約4.6キロを掘り進んだ場所にあたります。
山添拓参議院議員ら国交省・NEXCOに原因と対策をただす
日本共産党(共産党)の山添拓参議院議員と東京都議団、関係する区・市議は2026年4月23日、国土交通省と東日本高速道路、中日本高速道路の担当者から事情を聴き取りました。
参加した都議は大山とも子氏、里吉ゆみ氏、とや英津子氏、原田あきら氏、田中とも子氏、尾崎あや子氏の各氏で、練馬区や杉並区などの議員、住民も同席しました。
東日本高速道路の担当者は、大ギアの23カ所と、それに接するベアリングの7割に変状が確認されたと認め、詳細点検をふまえて原因や補修方法を検討すると説明しました。
事業者は2026年4月初旬に第2報を発表していますが、原因や復旧時期などの肝心な部分は依然として明らかにされていません。
参加者は、地下深くの狭い空間で巨大な部品を本当に補修できるのか、強い疑問をぶつけました。
地表からの開削可能性も否定せず 工期は不透明
参加者は地下55メートルという深い場所で補修作業を行う難しさを指摘し、補修で安全を確保した掘進が本当にできるのかと追及しました。
地表から穴を掘り下げて掘削機を取り出す開削工法を行う可能性についても問われ、東日本高速道路の担当者は、可能性を言われるとそういったことがない形で検討したいと述べ、明確には否定しませんでした。
地表からの開削となれば、住宅街での大規模な工事となり、住民の生活への影響は深刻になります。
工期や事業費の大幅な増加も避けられず、外環道の完成時期はさらに見通せない状況に陥っています。
東京外環トンネル施工等検討委員会の小泉淳委員長は、報道機関の取材に前例がないと語ったとされ、専門家からも深刻視する声が広がっています。
北行きトンネルも停止要求 住民の不安が広がる
参加者は、すぐ近くで掘進している北行きの本線トンネル工事について、原因が解明されていないなかで並行掘進を続けるのは危険だとして、即時停止を要求しました。
計画地の真上で暮らす住民も同席し、不安な気持ちを率直に訴えました。
「地下55メートルで壊れた巨大な機械、本当に直せるのか正直信じられない」
「調布の陥没事故の記憶があるのに、住民への説明があまりに雑だと感じる」
「真上に住んでいるけれど、何が起きているのか分からない不安だけが続く」
「並行している反対側のトンネルも、原因不明のまま続けるのは無理がある」
「税金で進めている工事なのに、いつ完成するのかも見えないのは不誠実だ」
2020年10月には、外環道のトンネル工事が原因で、東京都調布市の住宅街で道路陥没や地中の空洞が発生する事故が起きました。
このときは地盤の補修だけで2年以上の長期間を要し、住民への損害賠償も大きな問題となりました。
大深度地下を使う工事は地表の用地買収が要らない反面、想定外の事故が起きた際の対処が極めて難しい点が、改めて浮き彫りになりました。
工事の継続ありきで進めるのではなく、徹底した原因究明と住民への丁寧な説明、安全確保を最優先にする姿勢が事業者に強く求められています。
まとめ
・2026年1月20日、東京外環自動車道の地下55メートルでシールド掘削機の大ギアに異音、点検で23カ所の変状を確認
・接するベアリングの約7割にも変状、掘削機は青梅街道地下で長期停止
・2026年4月23日、山添拓参議院議員と都議団、関係区市議が国交省・NEXCOから事情聴取
・地表からの開削工法の可能性も明確には否定されず、工期見通しは不透明
・並行する北行きトンネルの即時停止を要求、住民は深い不安を訴え
・2020年10月の調布陥没事故と同様、大深度地下工事のリスクが改めて浮き彫り