2026-03-22 コメント投稿する ▼
広島市4月から不燃ごみ透明袋義務化 リチウム電池火災急増で新ルール始まる
ハンディーファンや加熱式たばこ、電動歯ブラシ、ワイヤレスイヤホンなど電池を取り外せない充電式小型家電は、他の不燃ごみとは袋を分け、油性マジックで「危険」と書いて出すことが必要になります。
広島市4月から不燃ごみ透明袋義務化
リチウム電池火災が急増 収集車の発火事故相次ぐ
2026年4月1日から、広島市で不燃ごみの出し方が大きく変わります。これまで認められていた黒など「中身が見えない袋」は使用不可となり、「透明または半透明の丈夫なポリ袋」で出すことが義務付けられます。
さらに、ハンディーファンや加熱式たばこ、電動歯ブラシ、ワイヤレスイヤホンなど電池を取り外せない充電式小型家電は、他の不燃ごみとは袋を分け、油性マジックで「危険」と書いて出すことが必要になります。背景にあるのは、近年急増するリチウムイオン電池(充電式電池)の火災リスクです。
ごみ収集車の火災 5年間で11件 うち4件が不燃ごみ収集中
広島市によると、ごみ収集車の火災事故は2020年度から2024年度の5年間で11件発生しており、そのうち4件が不燃ごみの収集中に起きています。
広島市環境局業務第一課の尾川裕指導担当課長は「近年、電池を取り外せない製品が増えています。そうしたものをそのまま不燃ごみとして出すと、ごみ収集車に積み込んだ際に発火する危険があります」と現状を説明しています。
また2021年には、安佐南区の焼却施設で16日間に及ぶ火災が発生し、リチウムイオン電池混入が原因の可能性が高いとされ、復旧費用は約7億5000万円に上りました。こうした問題は広島市だけにとどまりません。
政府の調査によれば、一般ごみに紛れたリチウムイオン電池が原因でごみ処理時に火災が発生した件数は、2022年度の約4260件から2023年度には約8543件へと倍増しています。総務省消防庁のデータでも2024年のリチウム電池を原因とする火災は1162件に達し、右肩上がりで増加しています。
「黒い袋で出していたけど、4月から変わるとは知らなかった。教えてもらってよかった」
「モバイルバッテリーってそのまま捨ててたけど、ごみ収集車が燃えるって怖い。ちゃんと分けます」
「ハンディーファンに電池が入っているとは知らなかった。確認してから捨てます」
「7億円以上の復旧費用が市民の税金から出るんですよね。分別するだけで防げるなら絶対やらないと」
「加熱式たばこも電池入りなのか。全然意識してなかった。袋に危険って書いて出します」
「危険」と書いた袋で分けて出す 新ルールの2つのポイント
2026年4月1日からの新ルールを整理すると、大きく2点に集約されます。1点目は、不燃ごみは必ず「透明または半透明の丈夫なポリ袋(土のう袋などを除く)」で出すことです。
黒いポリ袋など中身が見えない袋では収集されなくなります。2点目は、ハンディーファン(携帯扇風機)、加熱式たばこ、電動歯ブラシ、ワイヤレスイヤホンなど、充電式電池を取り外せない小型家電は他の不燃ごみと袋を分け、袋に「危険」と油性マジックで明記して出すことが必要です。
なお、モバイルバッテリーや携帯電話などは「有害ごみ」として月2回の収集日に出すか、2026年1月から市内8カ所の区役所や一部商業施設に設置されている黄色い「小型家電リサイクル回収ボックス」を利用することもできます。破損や膨張など発火の危険がある充電式電池は、西区の西部リサイクルプラザへ直接持ち込む必要があります。
全国的な課題 一体型製品の急増が分別を難しくする
スマートフォンの普及とともに増えたモバイルバッテリーをはじめ、ハンディーファンや加熱式たばこ、電動歯ブラシなど、近年の小型家電の多くにリチウムイオン電池が一体型で内蔵されており、電池を取り外せない製品が急増しています。
こうした製品が正しく分別されないまま廃棄されることが、ごみ収集車や処理施設での火災事故を引き起こす大きな要因となっています。名古屋市では2022年7月から電池類の一括回収を始めた結果、ある処理施設で年間40件以上起きていたモバイルバッテリー由来の火災が2024年にはわずか2件にまで激減した事例も報告されており、市民の分別意識と適正な廃棄ルールの徹底がいかに重要かを示しています。
広島市の今回の新ルールも、この方向性に沿った取り組みです。尾川課長は「焼却施設やごみ処理施設で火災が発生しないように、市民の皆さんにぜひご協力いただきたい」と強く呼びかけています。一つの小さな習慣の改善が、街全体の安全を守ることにつながります。
まとめ
- 2026年4月1日から広島市の不燃ごみのルールが変更
- 黒など中身が見えない袋は使用不可。透明・半透明の丈夫なポリ袋が必須
- 充電式電池を取り外せない小型家電は別袋に入れ「危険」と明記して出す
- 広島市でごみ収集車火災が5年間で11件(うち不燃ごみ収集中4件)
- 2021年、安佐南区の焼却施設で16日間火災→復旧費用約7億5000万円
- 全国のリチウム電池由来ごみ処理火災は2023年度に約8543件と前年比2倍超
- 市内8カ所の区役所・一部商業施設に小型家電リサイクル回収ボックス設置済み
- 名古屋市では分別強化で火災が年40件超→2件に激減した先行事例あり