2026-08-05 コメント投稿する ▼
世耕弘成氏復党問題で自民党内が分裂 地元は容認も参院一部は猛反発
県連が実施したアンケート調査では、世耕氏の復党について「賛成」または「容認」という回答が多数を占めたとされています。 一方で、世耕氏がかつて所属していた参院自民党内からは、復党に対する強い反対論が上がっています。 特に、現在の参院自民党の実力者である石井準一参院幹事長は、世耕氏の復党に真っ向から異を唱えています。
世耕氏復党を巡る自民党内の動き
世耕氏は、旧安倍派(清和政策研究会)において安倍晋三元首相の最側近の一人として知られています。官房副長官、経済産業大臣、参院幹事長などを歴任してきました。萩生田光一幹事長代行、西村康稔選対委員長らと共に「5人衆」と称され、高市早苗首相とも良好な関係を維持しているとされています。しかし、派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受け、2024年4月に離党勧告処分を受けて自民党を離れました。その後、同年10月の衆院選に無所属で和歌山2区からくら替え出馬し初当選、翌2025年2月の衆院選で再選を果たしました。現在は衆院会派「自民党・無所属の会」に所属し、無所属の立場で活動しています。今年5月、世耕氏は自民党の鈴木俊一幹事長に復党願を提出しました。これを受け、鈴木幹事長は県連の石田真敏会長と面会し、県連として正式な手続きを踏むよう要請しました。石田会長は県連内のアンケート結果を鈴木幹事長に伝え、党本部は党紀委員会での審査に着手する運びとなりました。
地元・和歌山県連の判断
復党の鍵を握る地元・和歌山県連では、世耕氏に対する支持が根強いようです。県連が実施したアンケート調査では、世耕氏の復党について「賛成」または「容認」という回答が多数を占めたとされています。この結果は、党本部への報告と同時に、党内での復党実現に向けた根拠の一つとなっています。県連関係者からは、「世耕氏を頼りにしている議員や党員は多く、復党してもらわなければ困る」といった声も聞かれます。地元経済界や有権者からの支持も背景にあるとみられ、県連としては世耕氏の復党を後押ししたい意向が強いようです。
参院自民からの強い反対
一方で、世耕氏がかつて所属していた参院自民党内からは、復党に対する強い反対論が上がっています。特に、現在の参院自民党の実力者である石井準一参院幹事長は、世耕氏の復党に真っ向から異を唱えています。石井氏は2024年6月の記者会見で、世耕氏の復党願提出を「非常に自分勝手な判断だ。政治家以前に人として信じられない」と痛烈に批判しました。その後も「時期尚早だ」との立場を繰り返し、7月に行われた党幹部からの意見聴取の場でも同様の考えを伝えたと報じられています。石井氏がここまで強く反対する背景には、両者の長年にわたる確執があるとの見方が支配的です。石井氏は旧茂木派(平成研究会)の有力者であり、旧安倍派のリーダー格だった世耕氏とは、参院自民党内の主導権を巡って激しく対立してきました。世耕氏が衆院に転じたことで、石井氏は参院における影響力を強めていった経緯があります。今回の世耕氏の復党は、そうした過去の遺恨を刺激する形となっているようです。
党内の力学と今後の焦点
参院自民党内には、石井氏の強硬姿勢とは対照的に、世耕氏の復党に前向きな意見も存在します。現在、参院での与党は過半数にあと4議席足りない状況が続いており、世耕氏が復党することで議席の安定化につながるという期待があります。さらに、世耕氏と連携が深いとされる無所属の望月良男参院議員の復党にも期待がかかる声も聞かれます。しかし、望月議員の復党に関しては、県連側から異論が出ているとの情報もあり、情勢は依然として不透明です。
党内からは、「参院自民党の意向よりも、地元の県連がどう考えるかが重要だ」との声も聞かれます。これは、世耕氏が衆議院議員であり、その選挙区を持つ和歌山県連の意向が、党本部にとって無視できない要素であることを示唆しています。実際、前述のように県連内には復党を支持・容認する声が多く、世耕氏の復党が実現しなければ、県連運営に支障が出ることを懸念する声もあるようです。
自民党幹部の一人は、「復党を認めるべきだ」と肯定的な見解を示しており、党内には世耕氏の復党を容認する流れも存在すると言えるでしょう。鈴木幹事長は、8月4日の記者会見で世耕氏の復党問題について問われると、「地元の県連と参院の意向を聞き、それを党紀委に付託した。党紀委で従前のルールに従って結論を出してもらえると思っている」と述べるにとどまりました。党紀委員会がどのような判断を下すのか、その決定が注目されます。
まとめ
- 世耕弘成氏の復党問題が自民党内で波紋を呼んでいる。
- 地元・和歌山県連は復党を支持する意見が多数を占めている。
- 一方で、参院自民党内では強い反対意見が存在し、特に石井準一幹事長が反対の立場を明確にしている。
- 党内の力学が影響し、復党の行方は不透明である。