2026-09-30 コメント投稿する ▼
古謝玄太知事が辺野古対策課廃止を表明 普天間の早期返還へ方針転換
沖縄県の古謝玄太氏(知事)は2026年9月30日の記者会見で、「辺野古新基地建設問題対策課」を10月1日付で廃止し、新たに「早期返還対策室」を設置すると表明しました。また、日米合意に基づく米軍基地の返還が一部にとどまっているとして、着実な返還を政府に対して求めると語りました。翁長前々知事が設置し約11年間機能してきた対立路線の象徴とも言える組織が廃止されることで、沖縄県政は辺野古問題をめぐる方針を大きく転換させることになります。
辺野古対策課を廃止し「早期返還対策室」へ、就任直後に組織改編を断行
沖縄県の古謝玄太氏(知事)は2026年9月30日、就任後初めての記者会見に臨み、「辺野古新基地建設問題対策課」を10月1日付で廃止し、新たに「早期返還対策室」を設置すると表明しました。古謝知事は「早期に変えないと」と述べ、就任直後からの組織改編を速やかに実行に移す姿勢を明確にしました。
「辺野古新基地建設問題対策課」は、2015年に翁長雄志氏(前々知事)が辺野古移設阻止を掲げて設置した組織です。玉城デニー氏(前知事)が引き継ぎ、日米両政府の辺野古移設計画に対して法的・行政的な手段で対抗する役割を11年間にわたって担ってきました。辺野古移設を容認する立場で2026年9月13日の知事選に勝利した古謝知事にとって、移設阻止を目的とするこの組織を存続させる理由はなく、廃止の決断は就任前から予告されていた政策方針の着実な実行です。
新設される「早期返還対策室」は、普天間飛行場の危険性除去と早期返還、そして住民の基地負担軽減を主な任務とします。組織の方針が「阻止」から「返還の実現」へと移ることで、国との交渉姿勢が大きく変わる可能性があります。知事交代に伴う組織改編は珍しいことではありませんが、辺野古問題については対立の深さがあるだけに、この変化の意味は大きいと言えます。
日米合意の返還計画、20年を経ても実現は道半ば
古謝知事は同じ会見で、日米両政府が合意した米軍基地の返還について「実現が一部にとどまっている」と指摘し、「着実な返還を政府に対して求めていきたい」と語りました。2013年に日米間で確認された嘉手納以南の複数の米軍施設返還は、当初のスケジュールから大幅に遅延しており、約束が着実に守られてきたとは言いがたい状況です。在日米軍の再編合意から2026年5月でちょうど20年が経過しましたが、普天間飛行場の返還問題はいまだ解決の見通しが立っていません。
辺野古への移設が完了した後も普天間飛行場が返還されない可能性を指摘する声があります。普天間の代替施設として辺野古に建設される施設は、現在の普天間より滑走路が短い規模です。機能の代替性について日米間の認識が完全に一致しているとは言い切れず、返還の条件や具体的な時期をめぐる曖昧さが残っています。古謝知事が返還期日の明確化を求めるのは、こうした不確実性を解消するための重要な一手と言えます。
「12年間の対立を変えようとする決断に期待したい。現実路線でこそ動かせるものがある」
「辺野古課がなくなっても、返還を求める姿勢はやめないでほしい。その一点は続けて」
「普天間がいつ返ってくるのか分からないまま、また何年も待つのだけは勘弁してほしい」
「基地の近くで暮らす住民の苦労を、新知事にはきちんと受け止めてほしいと思う」
「移設を認めた上で返還を強く求める姿勢は支持できる。約束は絶対に守ってもらいたい」
12年ぶりの転換、国との協議で問われる新知事の実行力
古謝知事の当選によって、沖縄県政は辺野古移設容認へと12年ぶりに転換しました。玉城前知事による国との対立は法廷闘争にまで発展しましたが、その間も辺野古の工事は着実に続き、普天間の返還時期は見えないままでした。古謝知事が掲げる「移設を容認しながらも基地返還を強く求める」という現実路線は、長年の膠着状態に変化を求める民意を受けたものと言えます。
ただし、方針が変わったからといって国が自動的に応じるわけではありません。過去の日米交渉の経緯を振り返ると、沖縄の基地問題は安全保障上の要請を理由に先送りされ続け、期日や条件が曖昧なまま合意だけが繰り返されてきた歴史があります。返還の実現には、要望にとどまらず数値目標と期日を伴う明確な交渉が必要です。古謝知事がこの慣行に切り込み、具体的な成果を示せるかどうかが、新体制の実力を問う最初の試練となるでしょう。
沖縄は日本の国土面積の約0.6%ながら、在日米軍基地の約70%が集中しています。戦後から続くこの構造的な不均衡は、住民の日常生活に航空機騒音や事故リスクとして影響を与え続けています。対立から協調へと転換した新知事が、こうした長年の課題に対して実質的な進展をもたらせるか、今後の国との協議の行方が注目されます。
まとめ
- 古謝玄太氏(沖縄県知事)は2026年9月30日の会見で「辺野古新基地建設問題対策課」の廃止と「早期返還対策室」新設を10月1日付で行うと発表した
- 廃止される課は2015年に翁長雄志前々知事が設置し、辺野古移設阻止を目的として11年間機能してきた
- 新設の「早期返還対策室」は普天間飛行場の危険性除去・早期返還と基地負担軽減を担う
- 古謝知事は日米合意に基づく米軍基地返還が「一部にとどまっている」として、着実な返還を政府に要求
- 辺野古移設完了後も普天間が返還されない可能性も指摘されており、返還期日と条件の明確化が最重要課題
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