2026-10-01 コメント: 1件 ▼
27年の歴史に突然幕 糸満市がFMたまんの広報番組を打ち切り
沖縄県糸満市のコミュニティーラジオ局「FMたまん」で1998年度から27年間放送されてきた市の広報番組「市役所だより」が、2025年度末をもって終了しました。市は厳しい財政状況を背景に「費用対効果が十分に検証できない」と説明しますが、FMたまん側は「寝耳に水」と強く反発しており、事前の協議もなく突然通告されたとして市に正式な説明と謝罪を求めています。この問題は市議会でも取り上げられ、地域メディアへの行政の対応の透明性をめぐる議論が高まっています。
27年間続いた広報番組が突然終了
沖縄県糸満市のコミュニティーラジオ局「FMたまん」で、1998年度から放送されてきた市の広報番組「市役所だより」が2025年度末をもって終了しました。この番組は市の施策や行事の告知、地域のニュースなどを住民に届けてきた情報発信の場で、27年にわたって地域住民に親しまれてきました。しかし2026年度の契約更新が突然行われず、関係者に大きな衝撃を与えています。糸満市は財政状況の悪化を背景に、「費用対効果が十分に検証できない」と打ち切りの理由を説明していますが、長年にわたって続けてきた広報の場が突然失われたことに、地域社会から驚きと批判の声が上がっています。
ラジオ局は「寝耳に水」、正式な説明と謝罪を要求
今回の打ち切りに対し、FMたまんの関係者は「寝耳に水」と強く反発しています。市から突然、2026年度から契約を更新しないと通告を受けたとし、事前の相談や十分な説明が一切なかったと主張しています。放送局側は、27年という長い時間をかけて地域の人々に番組を届けてきたにもかかわらず、唐突な打ち切り通告は誠意に欠けるとして、市に対し詳細な経緯の説明と謝罪を正式に求めています。この問題はすでに市議会でも取り上げられており、市当局の対応が問われる状況となっています。
行政が民間の地域メディアと交わしてきた長期にわたる協力関係を一方的に断ち切る今回のケースは、地方行政の意思決定プロセスの透明性を問う声につながっています。住民に身近な存在として長年情報を届けてきた放送局が、十分な説明もないまま契約を打ち切られることへの疑問は、単に一つの放送局の問題だけでなく、地域メディアと行政の関わり方そのものへの問いかけでもあります。27年間積み上げてきた信頼関係がどのように築かれ、なぜ突然断ち切られたのか、住民にも公正に説明される必要があります。
「27年間も続いた番組を何の説明もなく打ち切るなんて、行政として最低じゃないか」
「財政難は分かるけど、事前に相談くらいできなかったの?局だって準備があるでしょ」
「FMたまんの市役所だより、小さい頃からよく聞いてたのに本当に残念」
「費用対効果が検証できないって、27年間ずっと確認してこなかったってこと?」
「行政が一方的に決めて終わり、住民への説明もなし。これが今の地方行政の現実か」
全国で進む地域ラジオの廃止・縮小、コミュニティFMの役割
コミュニティーFMとは、特定の地域を対象とした小規模の放送局のことです。総務省が1992年に制度化し、現在全国に300局以上が存在しています。地元のイベント情報や行政のお知らせを分かりやすく届けるだけでなく、災害時には緊急情報の発信手段としても重要な役割を果たしています。高齢者やインターネットにアクセスしにくい住民にとって、ラジオは今も信頼できる情報源の一つです。FMたまんは1997年4月に開局し、以来30年近くにわたって糸満市とその周辺地域の住民に寄り添ってきた放送局です。
しかし近年、自治体の財政難を背景にコミュニティFMの廃止や、自治体が委託する広報番組の縮小が全国的に増えています。聴取率の低下やインターネット・SNSへの情報発信の移行が進む中で、ラジオ広報のコストを見直す動きが各地で出ています。一方で、高齢化が進む地域や自然災害の多い地域では、ラジオの持つ役割は依然として代替が難しく、単純に費用対効果だけで廃止を判断することへの疑問も残ります。
財政難を理由に、行政の説明責任は免除されない
糸満市の財政力指数は低く、財政状況が厳しいことは事実です。財政の健全化に向けた歳出削減の努力は求められており、それ自体を否定するものではありません。しかし問題は、27年間にわたって継続してきた事業を廃止する際に、契約相手への事前の協議や丁寧な説明、十分な移行期間の確保が行われなかった点にあります。行政には、長期にわたる契約関係を終了させる場合でも、相手方に対して誠実な対応をとる責任があります。財政難であっても、その手続きの透明性と民主的な決定プロセスを省略することは許されません。
費用対効果の検証が十分でなかったというのであれば、それは27年間にわたって市が適切な事業評価を怠ってきたことを示すものでもあります。問題が表面化した今こそ、市は市民と放送局に向けて明確な説明を行い、今後の地域広報のあり方についての議論を前向きに進めるべきです。今回の問題は、財政難という課題が各地の自治体に突きつけている「何を削り、何を残すか」という問いへの、不透明な回答の一例であるといえます。
まとめ
- 糸満市が1998年度から27年間続いたFMたまんの広報番組「市役所だより」を2025年度末に打ち切り
- 市は「費用対効果が十分に検証できない」と説明するが、FMたまん側は「寝耳に水」と困惑し説明と謝罪を要求
- 市議会でも問題として取り上げられ、行政の意思決定の透明性が問われる
- 全国でコミュニティFMの廃止・縮小が増加、地域情報発信手段の喪失が懸念される
- 財政難での廃止自体は理解できても、一方的な手続きと説明不足は行政の責任として問われるべき