上野賢一郎厚労相が医療用手袋5千万枚を備蓄放出 中東情勢で調達困難

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上野賢一郎厚労相が医療用手袋5千万枚を備蓄放出 中東情勢で調達困難

上野賢一郎厚生労働相は2026年5月15日の閣議後の記者会見で、中東情勢の影響によって医療現場での調達が困難になっている医療用手袋を、国の備蓄から5000万枚放出すると発表しました。原材料となるナフサ(粗製ガソリン)の供給難と価格急騰が引き金となり、歯科診療所などの小規模な医療機関を中心に確保が難しくなっていました。申請はG-MIS(医療機関等情報支援システム)を通じて2026年5月18日から20日に受け付け、5月下旬に配送する予定です。上野厚労相はさらに「国にはあと4.4億枚の放出可能な備蓄がある」と述べ、安定供給への姿勢を示しました。

中東情勢のナフサ不足が医療用手袋の調達難を直撃


中東情勢の緊迫化が、日本の医療現場にも深刻な影響を及ぼしています。

医療用手袋の主な原料はナフサ(粗製ガソリン)と呼ばれる石油由来の素材です。中東産の原油やナフサの供給難が広がったことで、アジアでの生産・輸送が滞り、国内市場に出回りにくくなっています。

ナフサの価格は2025年4月時点の1トンあたり約543ドルから2026年4月時点には約900ドルへと、1年間でおよそ65パーセントもの急騰を記録しています。このコスト増が製品価格に転嫁され、さらに物流の遅延が重なったことで、一部医療機関では通常量を大幅に上回る発注が相次ぎました。

歯科診療所や中小の診療所を中心に「注文が急増し、出荷に遅れが生じている」「必要量を確保できない」という声が現場から上がっており、政府はこうした訴えを受けて備蓄放出という異例の対応に踏み切りました。

国備蓄から5000万枚を放出 G-MISで18日から受け付け開始


上野賢一郎厚生労働相は2026年5月15日の閣議後の記者会見で、「一部の医療機関では手袋の確保が困難になっている」と認めた上で、国が保管している医療用手袋の備蓄から5000万枚を放出すると明らかにしました。

高市早苗首相は4月16日の関係閣僚会議で既にこの方針を表明していましたが、今回の会見で具体的な受け付け手順と配送スケジュールが示されました。

申請はG-MIS(医療機関等情報支援システム)という、厚労省が医療機関と情報をやり取りするための専用ネットワークを通じて行います。受け付け期間は2026年5月18日から20日で、手袋は5月下旬に医療機関に届けられる予定です。以降も順次受け付けを続けるとしています。

診療所や歯科医院などの小規模施設の月間需要は約9000万枚と推計されており、今回の5000万枚放出は月間需要のおよそ55パーセントをカバーできる規模です。

ネット上でも今回の対応への関心が高く、さまざまな声が上がっています。

「手袋が不足していると聞いて怖かった。政府が動いてくれて少し安心した」
「中東情勢がこんな身近なところにまで影響してくるとは。備蓄体制の大切さを実感した」
「歯科に行ったら手袋が使い回しになるかと心配していた。早く届けてほしい」
「5000万枚とはいえ月間需要の半分ちょっと。追加放出の準備も早めにお願いしたい」
「備蓄があることは知らなかった。平時からこういう情報を国民にもっと見せてほしい」

残り4.4億枚の余力 「さらに放出可能」と厚労相が安心感を強調


上野賢一郎厚労相は会見で、「国にはさらに放出可能な医療用手袋の備蓄が4.4億枚ある」と述べ、医療機関に安心を促しました。

国の備蓄総量は約4.9億枚で、そのほとんどが感染症の大流行に備えた余剰分として維持されています。今回放出する5000万枚はその約10パーセントにあたり、残る4.4億枚が今後も順次放出できる状態にあります。

医療機関への安定供給を維持するため、上野厚労相は「状況に応じて追加で放出していく。配送可能な体制を5月中に整備すべく手続きを進めていきたい」とも語り、需給状況を見ながら柔軟に対応する方針を示しました。

備蓄の保管方法については、競争入札で選ばれた複数の業者に委託し、全国各地に分散して保存・管理しています。この国備蓄体制は、2020年の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大で医療用物資が深刻に不足した経験を踏まえ、その後に抜本的に強化されたものです。地政学リスクを理由に備蓄を放出するのは今回が初めての事例となります。

手袋以外にもマスクやガウンなど感染症法で備蓄を義務化


今回の放出対象は医療用手袋ですが、国はその他の医療資材についても感染症法に基づく備蓄を義務づけています。

具体的には、サージカル(医療用)マスク、N95(微粒子用)マスク、アイソレーション(医療用)ガウン、フェイスシールド(顔面を保護する透明な板状の器具)があります。それぞれの品目に応じて数千点から数億点規模が全国に分散保管されています。

厚労省は、中東情勢に関連した石油製品由来の医療物資のうち、血液検査分析装置の洗浄剤や消毒液の容器、歯科用注射針のコーティング剤などの供給不安についても順次解消を進めており、物流の目詰まり解消が着実に進んでいるとしています。

まとめ


・上野賢一郎厚生労働相は2026年5月15日の閣議後会見で、国の備蓄から医療用手袋5000万枚を放出すると発表した
・原料のナフサ(粗製ガソリン)は1年間で約65パーセントも価格が急騰し、歯科診療所など小規模医療機関で調達困難が深刻化していた
・受け付けはG-MIS(医療機関等情報支援システム)を通じて2026年5月18〜20日に実施し、5月下旬に配送予定
・診療所・歯科医院の月間需要(約9000万枚)の約55パーセントをカバーする規模で、以降も順次受け付ける
・国にはさらに4.4億枚の放出可能な備蓄が残っており、上野厚労相は「追加放出もする」と述べた
・感染症法に基づく備蓄品目にはサージカルマスク・N95マスク・ガウン・フェイスシールドも含まれる

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2026-05-16 10:59:58(植村)

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