2025-05-09 コメント投稿する ▼
証券口座不正アクセス被害が急増、3049億円に達する 田中健議員が徹底対応を政府に要求
証券口座不正アクセス被害が急増、田中健議員が徹底対応を要求
証券口座の不正アクセス被害が急増している中、田中健議員が国会で金融庁に対し、迅速かつ徹底した対応を求めた。田中氏は被害者への損害補償の実現と、証券会社のセキュリティ対策強化を強調し、被害者救済のために政府が主導的に取り組むべきだと訴えた。
田中議員は、「証券口座への不正アクセスが急増し、わずか半月で被害額が3049億円に達した。被害者は大きな損害を受けているにもかかわらず、金融庁の対応は後手に回っている」と厳しく批判した。さらに、証券会社に対しては、多要素認証の導入や監視体制の強化を義務化し、不正アクセスを防ぐための実効性ある対策を講じるべきだと主張した。
米国債売却、交渉カードとしない方針を確認
加藤勝信財務大臣は、日米交渉において日本が保有する米国債を交渉カードとして利用することを否定した。これは田中議員が財務省に対し、日本の外貨準備高が過剰ではないかとの懸念を示し、米国債の売却を含む柔軟な対応を検討すべきと提言したことを受けたものだ。
田中議員は「日本は米国債を大量に保有しているが、これを交渉カードとして利用することは慎重に検討すべきだ。国益を損なうような行動は避けるべきだ」と述べた。これに対し、加藤大臣は「米国債の売却は日米交渉の手段とする考えはない」と明言し、為替安定のために十分な外貨準備を維持する方針を強調した。
ADBの対中融資、段階的に削減へ
アジア開発銀行(ADB)の対中融資をめぐる議論も注目を集めた。田中議員は、米国が中国向け融資の終了を主張している中で、日本としても中国への融資を段階的に削減し、低所得国への支援を強化すべきだと訴えた。
「中国は経済大国であり、他の低所得国と同様の支援を受けるべきではない。ADBは発展途上国支援の機関であり、その資源は本当に支援を必要とする国に向けられるべきだ」と田中議員は述べた。これに対し、財務省は中国への融資を段階的に削減し、低所得国への支援を優先する方針を示した。
田中健議員、デジタル赤字問題にも危機感を示す
田中議員はまた、デジタル赤字問題にも触れ、経済産業省がこの問題に対して危機感を持ち、国内デジタル産業の競争力強化に取り組む必要があると強調した。
「デジタル赤字は、国内産業が海外のデジタルサービスに圧倒されている証拠だ。政府はデジタル人材の育成や国内企業の支援を通じて、デジタル産業の競争力を高めるべきだ」と田中議員は訴えた。
経済産業省は、デジタル産業支援策の強化を検討し、産業競争力強化のための政策を今後発表する見通しだ。
今後の展望
田中健議員の積極的な質疑を通じて、以下の重要な論点が浮き彫りになった:
* 証券口座の不正アクセス問題:金融庁と証券会社は、被害者への迅速な損害補償とセキュリティ対策の強化を行う必要がある。
* 米国債の取り扱い:日本は米国債を交渉カードとせず、為替安定のために適切な外貨準備を維持する方針を確認。
* ADBの対中融資:中国への融資を段階的に削減し、低所得国への支援を優先。
* デジタル赤字問題:国内デジタル産業の競争力強化に向けた政策が求められる。
今後、田中議員の指摘を受けた各省庁は、国民の資産保護や経済の安定に向けた具体的な対策を講じることが期待される。