外国人共生へ茨城が動く 現場から「制度整備の遅れ」に危機感

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外国人共生へ茨城が動く 現場から「制度整備の遅れ」に危機感

6日に開かれた「外国人との共生に関する特別委員会」には、市町村長23人が出席し、現場の課題や国への要望を共有しました。 特別委員会の委員長を務める神達岳志・常総市長は冒頭で「現場では外国人と共生しているが、国の制度設計が遅れている」と指摘しました。 そのうえで「頑張っている外国人が報われる制度が必要」と訴えました。

外国人共生へ茨城が動く 制度整備の遅れに現場から危機感


茨城県内の自治体が、増え続ける外国人住民との共生をどう進めるかに向き合い始めました。6日に開かれた「外国人との共生に関する特別委員会」には、市町村長23人が出席し、現場の課題や国への要望を共有しました。年内には政策提言としてまとめ、国や県に提出する方針です。

特別委員会の委員長を務める神達岳志・常総市長は冒頭で「現場では外国人と共生しているが、国の制度設計が遅れている」と指摘しました。常総市では外国人住民が全体の約12%に達しており、神達市長は「これは将来の茨城、日本全体の姿になる」と強調しました。現場の問題を早期に制度として整える必要性を訴えたのです。

文化や生活習慣の違い、現場で起きている摩擦


各市町村からの事前アンケートでは、外国人とのトラブルや対応策が多岐にわたって寄せられました。
課題は大きく4つに分類されました。①国の方針が不明確で自治体が対応しきれないもの、②制度そのものの改正が必要なもの、③国や県の支援が足りないもの、④地域でのコミュニケーション不足による問題です。

特に④では、ゴミ出しのルールが守られない、夜間の騒音トラブルが起きるなど、文化の違いによる誤解や衝突が目立ちます。多くの自治体が外国語での説明会や通訳配置、SNSでの多言語情報発信などを進めていますが、地域ごとの対応には限界があるのが実情です。

「真面目に働いている外国人がほとんどなのに、少数の違反者のせいで全体が悪く見られる」
「ルールを知らないだけで、悪意ではない場合が多い」
「国がもっと現場の声を聞いて制度を整えるべき」
「多文化共生は美しい言葉だけでは成り立たない」
「支援と管理のバランスを取る仕組みが必要だ」

SNSや地域の声からも、行政の支援不足や、現場職員の苦労がにじみます。

求められる“共生の法整備”


神達市長は「不法滞在者やルールを守らない人と、努力して地域に溶け込んでいる人を同じに扱ってはいけない」と語りました。

そのうえで「頑張っている外国人が報われる制度が必要」と訴えました。この発言は、外国人との共生を感情論ではなく、制度とルールの整備としてとらえる姿勢を示しています。

外国人労働者は、製造・農業・介護など県内の多くの産業を支えています。特に人口減少が進む地方では、外国人の存在が地域経済を支える柱になりつつあります。

一方で、受け入れる側の社会基盤が追いついていません。就労支援や教育、医療などで「想定外の課題」が次々に表面化しています。

「共生」は理念としては響きがよい言葉ですが、現場では「誰がどこまで支援するのか」という線引きが曖昧です。国の法律や制度が整わないまま自治体任せになっており、地域ごとに対応がばらばらになっている現実があります。

ルールなき共生は不信を生む


共生社会の実現には、寛容と秩序の両立が欠かせません。ルールを守る外国人が安心して暮らせる一方で、法を逸脱した行為には明確な処罰が必要です。

現状のように「自治体の善意」に頼る形では、真面目に生活している外国人が不利益を受け、地域の信頼も損なわれます。

日本の法体系は、移民や外国人労働者の急増に十分対応できていません。スパイ防止法や国籍法の見直し、在留資格の厳格化など、安全保障の観点からの整備も急務です。

「共生」という理想のもとで法の空白を放置すれば、社会の分断を広げかねません。努力する外国人を守るためにも、秩序ある共生の仕組みが求められます。

茨城モデルが全国の試金石に


今回の特別委員会は、地方自治体として外国人共生を現実的に進めようとする試みです。国や県に先駆け、課題を整理し、具体的な制度改正を求める姿勢は評価できます。

委員長の神達氏は「茨城での議論が、日本全体のモデルケースになるよう努力したい」と語りました。

地方から始まる現場主導の提言が、国の政策を動かすことができるのか。年内にまとめられる要望案が、今後の外国人政策の分岐点になる可能性があります。

理念だけではなく、法と責任を伴う共生が実現できるかどうかが、今まさに問われています。

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2025-10-07 10:02:53(植村)

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