高市早苗首相「5月原油6割確保」石油備蓄5400億円追加放出・ホルムズ回避の全容

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高市早苗首相「5月原油6割確保」石油備蓄5400億円追加放出・ホルムズ回避の全容

こうした状況を受けて政府は2026年4月24日、石油の国家備蓄の追加放出を2026年5月1日以降、順次開始すると発表しました。 高市早苗首相は同日、中東情勢に関する関係閣僚会議でホルムズ海峡を回避した代替ルートによる原油調達について、5月は前年実績の「約6割の確保にめどが付いた」と表明しました。

2026年2月末、米国・イスラエルによるイラン攻撃への反発として、イランがホルムズ海峡を事実上封鎖しました。日本が輸入する原油の9割超がこの海峡を通っており、エネルギー安全保障上の深刻な危機が続いています。こうした状況を受けて政府は2026年4月24日、石油の国家備蓄の追加放出を2026年5月1日以降、順次開始すると発表しました。

高市早苗首相は同日、中東情勢に関する関係閣僚会議でホルムズ海峡を回避した代替ルートによる原油調達について、5月は前年実績の「約6割の確保にめどが付いた」と表明しました。これまでは「過半(5割超)を見込む」と説明していたものが、一段と具体的な数字へと前進したかたちです。

ホルムズ海峡封鎖とは なぜ日本が直撃されるのか


ホルムズ海峡はイランとアラビア半島の間に位置し、世界が消費する原油の約2割がここを通過します。日本はこの海峡に極めて大きく依存しており、2025年時点で原油輸入量の9割超をホルムズ海峡経由に頼っていました。封鎖後の2026年4月に入ってからも、ペルシャ湾からホルムズ海峡を通過して日本に到着した原油タンカーはほぼゼロに近い状態が続いています。

原油価格は封鎖以降に急騰し、1バレル(約159リットル)あたりの価格は封鎖前の60ドル台から4月7日には約113ドルまで上昇しました。ガソリンの店頭価格も2026年3月初旬の1リットルあたり158円台から190円台へと急上昇しており、国民生活と産業全体に直接的な影響が及んでいます。これは数十年にわたって中東への一極集中を続けてきたエネルギー政策のツケが、まさに今、噴き出していると言えます。

備蓄追加放出は約20日分・5400億円 全国10カ所で実施


今回発表された追加放出量は、国内消費の約20日分に相当する約580万キロリットルで、総額は約5400億円です。放出対象となる石油基地は全国10カ所で、天候に問題がなければ5月1日から開始します。引き渡し先はENEOS(エネオス)、出光興産、コスモ石油、太陽石油の元売り4社です。

今回は2026年3月から始めた第1弾に続く追加放出です。3月の第1弾では、国家備蓄30日分の放出と、民間備蓄義務量を70日分から55日分へ引き下げることによる民間備蓄15日分の放出が行われました。2026年1月末時点での国家備蓄は146日分、民間備蓄は101日分あり、代替調達と備蓄放出を組み合わせることで、少なくとも年を越えて石油の供給を確保できる見通しが立ったとしています。

「ガソリンが200円近くになってきた。政府にはスピード感を持って対処してほしい」
「備蓄があるうちに代替調達を本格化させないと、いざとなってからでは手遅れになる」
「エネルギーの中東依存を放置し続けてきた自民党の失策がここに来て出ている。国民が負担を背負わされている」
「5400億円の備蓄放出より、省エネと再生可能エネルギーの加速こそが根本的な解決策だと思う」
「外遊中の閣僚が新たな調達先を開拓するのは当然だが、もっと早くやっておくべきだったのでは」

代替ルート開拓へ UAEのフジャイラ港・サウジのヤンブー港を活用


ホルムズ海峡を回避する代替ルートとして、現在活用されているのが主に2つのルートです。一つはアラブ首長国連邦(UAE)東部のフジャイラ港で、アブダビの油田から直結するパイプラインを通じてホルムズ海峡を経由せずに輸出できます。もう一つはサウジアラビア西部の紅海沿岸ヤンブー港で、東部の油田から全長約1200キロメートルのパイプラインで原油が運ばれます。

中東以外の調達先としては、米国や中央アジア、中南米などが挙げられます。特に米国からは5月の調達量が前年比約4倍に拡大する見込みです。高市首相は同日の閣僚会議で、大型連休中に外遊する閣僚に対して新たな調達先の開拓に取り組むよう指示し、赤沢亮正経済産業大臣に対しては「6月の代替調達は5月の水準をさらに上回るよう取り組んでほしい」と求めました。日本の原油の中東依存を数十年にわたって放置してきた問題が、今こそ改めて突きつけられており、調達先の恒久的な分散化が不可欠です。

医療物資の「目詰まり」も一部解消 透析チューブは9月末分を確保


エネルギー以外でも、輸入に依存する医療物資の供給不安が広がっていましたが、高市首相はこの問題についても閣僚会議で一定の前進を報告しました。医療物資で起きていた供給の「目詰まり」は一部で解消できたとし、輸入に依存する透析チューブについては9月末までに必要な量を確保したと明らかにしました。

透析チューブは慢性腎臓病などの患者が血液透析を受ける際に不可欠な医療器材であり、供給が途絶えれば患者の生命に直接関わります。政府が9月末まで確保できたと表明したことで当面の患者への影響は回避できる見通しが立ちましたが、ホルムズ海峡封鎖の長期化が懸念される中、10月以降の確保も含め、継続的な対応が引き続き求められます。

まとめ
  • イランによるホルムズ海峡封鎖(2026年2月末〜)を受け、日本の原油輸入が大幅に減少。ガソリン価格は158円台から190円台へ急上昇
  • 政府は2026年5月1日以降、国家備蓄の追加放出を開始。約580万キロリットル(約20日分)、総額約5400億円。全国10カ所の基地から元売り4社に引き渡し
  • 高市早苗首相が5月の代替調達「約6割確保にめど」と表明。これまでの「過半」から上方修正
  • 代替ルートとしてUAEのフジャイラ港、サウジアラビアのヤンブー港、米国、中央アジア、中南米などを活用
  • 米国からの5月調達量は前年比約4倍に拡大見込み
  • 大型連休中に外遊する閣僚に調達先開拓を指示。6月はさらなる水準向上を赤沢経産相に要求
  • 透析チューブは9月末までに必要量を確保と表明。医療物資の目詰まりも一部解消
  • 中東一極集中のエネルギー政策を長年放置してきた問題が今まさに噴き出しており、調達先の抜本的な多角化が急務

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2026-04-25 09:10:07(櫻井将和)

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