2025-10-29 コメント投稿する ▼
徳島県が潜在ケアマネ800人の実態調査へ 深刻化する人手不足に一石
こうした人材は潜在ケアマネと呼ばれ、全国で約73万人の資格取得者がいる一方で実際に働いているのは約18万人にとどまっています。 徳島県によると、2025年7月時点で県内の資格取得者は約7150人ですが、このうち800人以上が実際には従事していないとみられています。
徳島県が潜在ケアマネに焦点
徳島県によると、2025年7月時点で県内の資格取得者は約7150人ですが、このうち800人以上が実際には従事していないとみられています。県は求人情報を提供するシステムに登録済みの約100人を対象に年内にアンケート調査を実施します。
調査では従事をためらう理由や復職への意向、必要な支援内容などを尋ねる予定です。県はこの調査結果をもとに、潜在ケアマネの就職を後押しする具体的な支援策を検討していく方針を示しています。
「ケアマネの資格は持ってるけど、責任が重すぎて現場に戻る気になれない」
「給料が安いのに仕事量が多すぎる。これじゃ復帰したくても無理」
「更新研修が大変すぎて資格を手放す人も周りにいる」
「事務作業ばかりで利用者さんと向き合う時間がない。これがケアマネの仕事じゃないよね」
「処遇改善加算の対象外だから他の介護職より給料上がらないって知ってショックだった」
全国でも深刻化するケアマネ不足
ケアマネジャーは要介護者の生活や心身の状況を把握し、必要な介護サービスをまとめたケアプランを作成する専門職です。しかし全国の従事者数は2018年度の約19万人をピークに減少傾向となり、2022年度には約18万3000人まで減りました。
全国の資格取得者は累計で約73万人に達しますが、実際に働いているのはわずか15パーセント程度という実態が明らかになっています。毎年約1万人が新たに資格を取得するものの、実際にケアマネジャーとして活動する人数は限られており、多くの資格保持者は介護職員として別の仕事に就いているのが現実です。
背景には複数の要因があります。2018年度の試験から受験資格が厳格化され、それまで認められていた介護業務等従事者が受験できなくなったことで、受験者数は2017年度の約13万2000人から2018年度には約4万9000人へと激減しました。2024年度の試験では受験者数が約5万3700人となり、5年ぶりの減少を記録しています。
処遇改善が進まない現状
ケアマネジャーが不足する最大の理由として、給与水準の低さと処遇改善加算の対象外である点が指摘されています。2012年に創設された介護職員処遇改善加算はケアマネジャーを対象外としており、2024年度の介護報酬改定でも状況は変わりませんでした。
業界関係者の調査によると、専門性や重要性に賃金が見合っていないと感じるケアマネジャーは約77パーセントに上ります。仕事量に対して給与が低いと不満を持つ人が多く、これが人手不足の大きな要因となっています。
さらにケアマネジャーの仕事は年々複雑化し、責任も増大しています。事務作業や更新研修の負担が重く、利用者と接する時間が減少していることも、やりがいの低下につながっているとされています。資格の更新研修について現場からは内容の実務性に乏しく負担が重すぎるとの声が多数上がっていますが、抜本的な見直しには至っていません。
徳島県の高齢化は全国を上回るペース
徳島県の高齢化率は2022年時点で約34.9パーセントと全国平均の29.0パーセントを大きく上回っています。2025年には高齢化率が35.6パーセントに達し、2040年には40.1パーセントまで上昇する見込みです。その時点では高齢者1人を約1.2人の現役世代が支える社会が到来すると推計されています。
こうした状況の中で介護人材の確保は待ったなしの課題となっています。厚生労働省の推計によると、2025年度までに全国で約2万7000人、2040年度までに約8万3000人のケアマネジャー増加が必要とされています。しかし現状のペースでは到底追いつかず、高齢者が必要なサービスを受けられない事態が深刻化する懸念が高まっています。
徳島県の今回の取り組みは、こうした危機的状況を打開する糸口として注目されます。潜在ケアマネの声を丁寧に聞き取り、復職を阻む要因を明らかにすることで、実効性のある支援策につなげることが期待されています。人材確保には処遇改善や労働環境の整備が不可欠であり、国レベルでの抜本的な制度改革が求められているのは明らかです。