2026-06-10 コメント投稿する ▼
茨城県産メロン、ブランド確立へ大勝負:生産量日本一でも「北海道」イメージ覆せず、都内65店舗で大規模フェア開催
この状況を打破し、県産メロンのブランド価値向上と販売促進を目指し、茨城県は今、大規模なプロモーションキャンペーンを展開しています。 県産メロン、特に主力ブランドである「イバラキング」と「クインシー」を使用した限定メニューが提供されています。 今回のフェアを牽引するのは、茨城県が誇る二大メロンブランド、「イバラキング」と「クインシー」です。
「メロンは北海道」の壁
長年にわたり、「メロン」と聞けば多くの消費者がまず思い浮かべるのは、北海道産のブランドメロンでした。しかし、このイメージは実態とは乖離があります。茨城県は、品質の高いメロンを長年にわたり生産し続け、27年連続で全国一の座に君臨しているのです。それでもなお、消費者の認知度においては、北海道産に及ばないのが現状です。
県が実施した消費者調査によると、「メロンといえば」という問いに対し、「北海道」と回答した人が約4割に上ったのに対し、生産量日本一である「茨城県」と答えた人は約15%にとどまり、2位という結果でした。この大きな認知度のギャップは、茨城県が抱える根深い課題と言えます。
都内で大規模メロンフェア開催
この状況を打開するため、茨城県は旬を迎える初夏に合わせて、東京都内を中心に大規模なメロンフェアを企画・実施しています。このフェアには、都内および近郊の計65店舗もの飲食店やスイーツ店が参加。県産メロン、特に主力ブランドである「イバラキング」と「クインシー」を使用した限定メニューが提供されています。
有名スイーツ店「キルフェボン」では、「イバラキング」を使った特別なタルトやフルーツサンドが登場。また、渋谷ヒカリエでは、「食べて投票!いばらきメロン総選挙」と題した飲食フェアが開催され、22店舗が参加しています。ここでは、定番のパフェやプリンはもちろん、メロンを食事として楽しむ串焼きやチヂミといった、斬新なメニューも提供され、消費者に新たなメロンの魅力を伝えています。
これらのフェアは、6月21日まで実施されており、多くの消費者が訪れることが期待されています。関係者は、「夕張メロンなどに比べると、知名度はまだまだ。『メロンといえば北海道』というイメージを覆したい」と、強い意気込みを語っています。
主力品種「イバラキング」「クインシー」の実力
今回のフェアを牽引するのは、茨城県が誇る二大メロンブランド、「イバラキング」と「クインシー」です。6月はこの品種の出荷最盛期にあたり、まさに旬の味覚を楽しむ絶好の機会となっています。
「イバラキング」は、茨城県が10年以上の歳月をかけて開発した青肉メロンです。全国的な天候不順などにも左右されにくく、安定した品質を保つことができるよう品種改良されました。その最大の特徴は、何と言ってもシルクのように滑らかな口当たりにあります。
一方、「クインシー」は、女王(クイーン)と健康(ヘルシー)を組み合わせた名称を持つ赤肉メロンです。その甘さと豊かな風味で人気を集めており、県内の鉾田市を中心に栽培されています。茨城県は、このクインシーの生産において全国シェアの約57%を占める一大産地となっています。
ブランド力向上のための挑戦
これらの高品質なメロンは、比較的高価格帯で販売されていますが、そのブランド価値は、生産量日本一という実績に見合ったものとは言えないのが現状です。今回のフェアは、単なる販売促進にとどまらず、茨城県が推進する「もうかる農業」の実現に向けた、重要な取り組みの一環と位置づけられています。
持続可能な産地形成を目指し、スマート農業の導入など、生産現場の効率化や品質向上にも積極的に取り組んでいる茨城県。フェアを通じて、県産メロンの認知度を飛躍的に高め、ブランドイメージを確立することが、今後の農業振興における重要な鍵となります。
県担当者は、「メロンの最盛期を過ぎると、生果としての販売機会が限られてしまう。このフェアをきっかけに、まず茨城のメロンを知ってもらい、実際に購入してもらうことが何よりも大切だ」と、旬の時期に合わせた集中的なプロモーションの意義を強調しています。この挑戦が、茨城県産メロンの新たな歴史を切り拓くことを期待したいところです。
まとめ
- 茨城県は27年連続メロン生産量日本一だが、「メロンは北海道」というイメージが根強い。
- この状況を打破するため、都内中心に65店舗で県産メロンのフェアを開催。
- 主力品種「イバラキング」(青肉)と「クインシー」(赤肉)のメニューが提供されている。
- フェアは認知度向上と販売促進、ブランド価値向上を目的としている。
- 「もうかる農業」実現のため、生産量だけでなくブランド力強化が急務。
- 旬の時期に合わせた集中的なプロモーションで、消費者の購買意欲を高める狙い。