2025-05-16 コメント投稿する ▼
「えとぴりか」一般公開へ|北方領土問題への関心喚起、元島民の語り部が語る歴史と交流の物語
北方領土問題への関心を高めるための交流船「えとぴりか」一般公開
政府は、北方領土問題への関心を広めるため、北方四島との交流事業に使用される専用船「えとぴりか」を、6月28日から29日の2日間、大阪の関西万博会場近くの大阪港で一般公開することを決定した。これは、伊東良孝沖縄・北方担当大臣が閣議後の記者会見で発表したもので、多くの国民、特に若い世代に北方領土問題を理解してもらうことを目的としている。
専用船「えとぴりか」の見どころ
この一般公開では、「えとぴりか」の船内で元島民の子や孫が「語り部」として自らの家族の体験を語り、訪問者に北方領土問題の現実を伝える。また、船内には北方領土の歴史や交流事業の紹介パネルが展示され、来場者は視覚的にも問題の理解を深めることができる。
伊東大臣は「多くの国民、とりわけ次世代の若者たちに北方領土問題への関心を持ってもらうことが重要です。ぜひ多くの方に足を運んでいただきたい」と呼びかけた。
ロシアとの交流事業中断の背景
北方四島との交流事業は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で現在中断している。かつては元島民らが北方四島を訪れ、先祖の墓参を行うなどの交流が行われていたが、現在はこれも停止している状況だ。政府はロシア側に対して事業の早期再開を求めているが、実現の見通しは立っていない。
万博での開催に込められた意図
大阪・関西万博は2025年4月から10月まで開催され、多くの国内外の来場者が見込まれている。政府はこの国際的なイベントを活用し、北方領土問題への関心をより広く喚起しようとしている。交流船「えとぴりか」の公開も、万博を訪れる多くの人々に北方領土問題を知ってもらう契機としたい考えだ。
* 北方領土との交流事業専用船「えとぴりか」を6月28日から29日、大阪港で一般公開。
* 船内では元島民の子や孫が「語り部」として体験を語り、歴史パネルも展示。
* ロシアによるウクライナ侵攻の影響で交流事業は中断、政府は早期再開を求めている。
* 大阪・関西万博に合わせた公開で、多くの来場者に北方領土問題を知ってもらう狙い。