2025-06-16 コメント投稿する ▼
自民の2万円給付案に「選挙前のニンジン」と批判 立憲・大串代表代行が痛烈指摘
選挙前の“ニンジン”政策に厳しい目 立憲・大串氏が自民党を批判
立憲民主党の大串博志代表代行は6月16日、国会内で定例会見を開き、自民党が打ち出した一律2万円の現金給付案について、「東京都議選や参院選を目前にした選挙対策でしかない」と厳しく批判した。
「まるでニンジンをぶら下げて有権者を誘導するようなものだ」
大串氏はこのように述べ、石破政権が突然打ち出した給付案の政治的意図を強く疑問視した。石破首相は当初、党首討論や国会質疑で「検討していない」と繰り返していたが、その数日後に方向転換。13日には政府として2万円給付の検討を進める姿勢を明らかにしており、大串氏は「手のひら返し」とも言える発表だと非難した。
立憲は“食卓おうえん給付金”や税制改革を提示
大串氏は一方で、立憲民主党は現金給付を選挙の道具にせず、政策パッケージとして物価高対策を打ち出していると説明。1人あたり2万円の「食卓おうえん給付金」に加え、「食料品消費税0%」、「給付付き税額控除」への段階的な移行を提案しており、中低所得層の生活を直接支える仕組みとして設計されていると強調した。
「見せかけのバラマキではなく、制度として持続可能な支援を行う」
こうした立憲のスタンスは、自民党の突発的な施策とは一線を画すものであり、「政府は相変わらず物価高への抜本的な対策ができていない」と断じた。
政治改革と年金改革にも言及 「速やかな結論を」
政治改革について問われた大串氏は、企業・団体献金の禁止や選択的夫婦別姓制度、ガソリン暫定税率の廃止といった重要課題が「棚上げ状態になっている」と指摘。特に企業・団体献金の禁止に関しては、「2024年度末までに結論を得る」という昨年の臨時国会での合意が守られていないとして、早期の採決と合意形成を求めた。
さらに、年金制度改革については、野田佳彦元首相の呼びかけによって与野党の協議体が立ち上がったことに触れ、「社会保障の持続可能性を高めるには、超党派での議論が不可欠だ」との認識を示した。
「年金制度は一政党の思いつきで動かすべきではない。国民の安心につながる改革を、与野党の垣根を越えて進めていく必要がある」